放送大学学園では、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(平成19年2月15日文部科学大臣決定)等に基づき、「放送大学学園における不正行為等の防止に関する規程」を制定しました。
1.制定趣旨
放送大学学園における研究活動上の不正行為及び研究費の不正使用を防止するとともに、これらに起因する問題が生じた場合に適切かつ迅速に対応するため必要な事項を定めることを目的とする。
2.主な制定内容
(1) 最高管理責任者及び統括管理責任者
研究活動及び研究費の運営・管理に関して本学全体を統括する「最高管理責任者」及び最高管理責任者を補佐する「統括管理責任者」を置き、それぞれ学長及び学長が指名する副学長をもって充てる。
(2) 不正行為等に関する申立て及び調査
不正行為等に関する申立てを受け付ける窓口を総務課に設置する。窓口に不正行為等に関する申立てがあった場合、統括管理責任者を委員長とする「不正行為等調査委員会」を設置し、調査を実施する。
(3) 認定及び措置
不正行為等調査委員会は、不正行為等か否かの認定を行い、その認定結果を最高管理責任者に報告する。
最高管理責任者は、認定結果に基づき、不正行為等に係る研究活動の業務停止命令、就業規則等に基づく懲戒等もしくは不正行為等の事実がないと認定された場合には、関係する研究者等の名誉回復のために必要な措置等を講ずる。
3.参考資料
・放送大学学園における不正行為等の防止に関する規程 (PDF:1,263KB)
・申立書(PDF) (PDF:61KB)、申立書(Word) (word:23KB)
・不正行為等への対応フロー (PDF:77KB)
・不正行為等に関する体制の概要 (PDF:67KB)
4.研究補助員の給与不正受給との報道を巡る問題に関する調査結果等について
1.事案の概要
平成20年4月5日発行の稲毛新聞により、平成14年当時の放送大学の研究補助員が給与を不正に受給していた旨の報道がなされました。
放送大学では、この報道を受け、「放送大学学園における不正行為等の防止に関する規程」に基づき、調査委員会を立ち上げて調査を行いました。
2.委員会における調査結果の概要等
委員会における調査結果は、「不正行為等調査委員会の調査結果等について(報告)」としてまとめられました。その概要は次のとおりです。
(1) 稲毛新聞では、見出しを「放送大学で研究費を不正受給」、「退職した補助員に6ヶ月間給料を支給」とした上で、「聞くところによると、(中略)教授が研究費を在籍していない補助員名義で架空請求し、不当に公費を支出していたというもの。」、「証言によれば、(中略)毎月架空の勤務表を提出し4月から9月までの給与(約40万)を横領していたという。」などと報道されました。
(2) 委員会の調査は、1.研究補助員の勤務状況や謝金等の支出に係る当時の関係書類の精査、2.教授及び研究補助員からの事情聴取、3.教授から提出された当時の勤務実績を記した資料の精査により行われました。
(3) 調査では、当時の関係書類から、研究補助員の雇用条件、勤務状況、謝金等の支出状況が確認され、また、関係者からの申し立てと提出された資料から、当時の勤務状況が確認されました。
研究補助員は、教授の指示を受けて、自宅を含む学外や土日は放送大学で、翻訳、資料収集・整理などの業務を行い、それに相当する日数について土日を外して出勤表に押印し提出していました。また、教授は、研究補助員から提出された勤務実態に合わない出勤表を基に勤務状況報告書を作成・提出していました。
結果として、研究補助員の勤務実態を正確に反映しないまま提出された書類に基づいて、謝金等が支出されていました。
(4) このような状況を招いたのは、関係者が研究補助員の勤務時間を含む勤務条件のあり方を十分に理解していなかったこと、土日勤務が可能なことの周知が不十分だったこと、事務管理体制が不十分だったことなどが原因であるとしています。
(5) 調査結果では、研究補助員の自宅における勤務については、勤務時間の管理・確認ができず、通勤の実態もないことから、謝金等を支出することはできないとしており、結論として、当時支出された謝金等(402.600円)のうち、研究補助員の自宅勤務に係る賃金・交通費の合計209.640円については、関係者に不正の意図はなかったものの、結果として、不当な利得となったとしています。
(6) また、委員会の報告では、本学及び学園が講ずべき措置として、可及的速やかに1.経費の返還、2.関係者の処分の検討、3.今後の再発防止策の策定を行うよう求めています。
3.委員会の調査結果を受けて本学及び学園が講ずる措置
本件の調査結果については、文部科学省に報告するとともに、以下の措置を講ずることとしました。
(1) 経費の返還
委員会の調査により、不当な利得とされた賃金194.040円、交通費15.600円の合計209.640円の返還を研究補助員に対して求め、2月19日受領しました。
なお、文部科学省からは返還された金額の国庫への返納指示があったところであり、3月30日に返納しました。
(2) 関係者の処分
委員会の調査により、研究補助員の勤務実態に合わない勤務状況報告書が作成されていたことや事務管理体制が不十分だったことなどが指摘されていることから、研究補助員を管理監督する立場にあった教授と研究補助員に係る事務を担当していた当時の事務局職員に対して、管理監督責任を問う必要があると判断しました。
当時の関係者は既に退職し、本学園の規程に基づく理事長の処分権が及ばないため、教授については文書による厳重注意処分相当、事務局職員については口頭による厳重注意処分相当とし、その旨を文書により本人及び現在の所属機関の長に通知しました。
また、本件事案に関する法人としての責任を明らかにするため、理事長が給与1ヶ月分の10分の1を自主返納しました。
(3) 今後の再発防止策の策定
1.研究補助員に係る事務管理体制の整備
研究補助員の雇用や勤務時間管理を個々の教員が行っている現行の制度を抜本的に見直し、研究補助員に係る事務処理全般に亘り事務職員が関与するなど新たな事務管理体制を整備し、4月から実施することとしています。
2.内部監査体制の充実・強化
研究補助員に係る事務については、これまで十分な監査が行われていなかった状況でありましたが、今後は、勤務時間管理や経理処理についての定期的な監査を実施し、関係者に対して必要な指導を行うこととしています。
3.教職員、研究補助員の意識改革のための研修の実施
教職員・研究補助員に対して関係法令や正規の事務手続きの遵守に対する教職員・研究補助員の一層の意識の向上を図るため、関係者に定期的に研修を実施するとともに周知徹底を図ることとしています。
過去において、このような状況があったことは誠に遺憾であり、皆様に深くお詫び申し上げます。今後は、再発防止策の着実な実施に努めて参ります。
5.本件に関する窓口
放送大学学園総務部総務課総務係
〒261−8586
千葉市美浜区若葉2-11
電 話 043-298-4206
FAX 043-298-4376 |