公認心理師

公認心理師の資格取得を目指す方へ

公認心理師カリキュラムに関するお知らせ

2025年度「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験のガイダンス動画及び課題レポートを「選考試験」に掲載しました。

「心理演習」「心理実習」の開講予定について、「通常ルート(A・Bルート) 」に公開しました。

公認心理師学部段階カリキュラム2025年度「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験要項(2024年度実施)新規タブでPDFを開くのp3「課題レポート提出期間(郵送のみ)」の「6月4日」の曜日に誤植がありました。正しくは、「6月4日(火)」です。
誤:6月4日(水)
正:6月4日(火)

公認心理師リーフレット(2023年11月版)新規タブでPDFを開くを掲載しました。
公認心理師学部段階カリキュラム2025年度「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験要項(2024年度実施)新規タブでPDFを開くを掲載しました。

2024年度「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験の出願状況を公開しました。

公認心理師試験(Cルート)の受験資格の認定対象者追加について、同等以上認定ルート(Cルート)に掲載しました。

2023年度 科目群履修認証制度(放送大学エキスパート)における『臨床心理学基礎プラン』及び『心理学基礎プラン』の授業科目群の変更について(『臨床心理学基礎プラン』における公認心理師関連科目の追加等)

放送大学における公認心理師カリキュラムについての考え方

公認心理師教育推進室

公認心理師という資格について

公認心理師は、2015年に成立した「公認心理師法」に基づく、心理職の国家資格です。放送大学では、2019年度第1学期から公認心理師対応カリキュラムを学部段階で開設しています。

「こころ」の問題は、社会の多様化に伴い複雑化しています。そのため、現在、深刻な問題となっている児童虐待、自殺、ひきこもり、職場や学校での不適応問題、発達障害への対応、被災地への支援等困難な問題の改善に寄与する、一定の資質を持った心理の専門職が必要とされており、それが公認心理師という資格が誕生した背景となります。そのため公認心理師は、国家資格として、教育の方法、修得すべき科目、時間数などが、法律で厳密に定められており、それを遵守しなくてはなりません。この点が、認定心理士や臨床心理士と異なるところです。また、その専門性の維持のために、知識や技能の修得だけではなく、スーパービジョン等自分自身を客観的に見つめる作業が必要とされるなど、「こころ」に関するあらゆる研鑽を一生涯に渡って求められる資格でもあります。

公認心理師資格取得までの流れ

まず、放送大学教養学部において、「大学における必要な科目」(25科目52単位)をすべて修得して全科履修生として卒業します。なお「心理演習」「心理実習」を除く科目については、選科・科目履修生として履修が可能です。また「心理演習」「心理実習」には選考試験があり、選考試験合格後、両科目を履修するには全科履修生であることが必要です。次に、大学院修士課程へ進み、450時間以上の実習を含むカリキュラムをもつ他大学院で「大学院における必要な科目」の単位をすべて履修して修了するか、もしくは法の規定する認定施設での実務経験2年を経ることで、公認心理師試験受験を受けることができます。公認心理師試験受験に合格することで公認心理師資格を取得することができます。

放送大学は学部段階のみ対応。
大学院のカリキュラムには対応しておりません。

(参考情報)公認心理師を養成している他大学院については厚生労働省ウェブサイト〈公認心理師となるために必要な科目を開講する大学等〉新規タブで開くを確認してください。

注意すべきことは、学部段階での要件を満たすだけでは受験資格を得ることができないことです。「大学における必要な科目」の単位をすべて修得し卒業した上で、大学院において「大学院における必要な科目」の単位をすべて修得して修了、あるいは、「法の規定する認定施設」にて2年の実務経験が必要です。この「法の規定する認定施設」は、限られた施設のみとなっており、ここで実習を受けることは簡単ではありません。

詳細は厚生労働省ウェブサイト<公認心理師法第7条第2号に規定する認定施設一覧>新規タブで開くを確認してください。

また、一方の「大学院を修了する」方法においても、450時間の実習を受けることが義務付けられています。

本学での卒業までの流れ

本学学部の公認心理師対応カリキュラムにおける卒業までの流れは、以下のとおりです。

  1. 「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験に必要な出願資格要件を満たす。
    (選考試験受験に学生種別や在学の有無は問われません)

  2. 選考試験を受験する。

  3. 選考試験合格後、全科履修生として「心理演習」「心理実習」を受講する。

  4. 「大学における必要な科目」すべてを修得し、全科履修生を卒業する。

本学学部の公認心理師対応カリキュラムにおける卒業までの流れは、以下のとおりです。(1)「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験に必要な出願資格要件を満たす。(選考試験受験に学生種別や在学の有無は問われません) (2)選考試験を受験する。(3)選考試験合格後、全科履修生として「心理演習」「心理実習」を受講する。(4)「大学における必要な科目」すべてを修得し、全科履修生を卒業する。

放送大学における「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験

公認心理師資格をめざすにあたっては、「心理演習」「心理実習」を受講する必要があります。希望する人にはすべてこの授業を受けていただければいいのですが、残念ながら、それはできないのです。

これらの科目もまた、法律によって定められており(公認心理師法施行規則第三条)、その結果受講人数が制限されます。また、「心理実習」では、病院をはじめとして、学外の臨床現場に見学に行きますが、先方の都合もあり、一回の見学について受け入れ人数が制限されます。(たとえば、病院などの場合、5人程度など)。

こうした制限と、放送大学における公認心理師対応可能教員の数とを総合的に勘案して、定員が30名と定められました。

放送大学では入試がないため、誰もが講義を受講できます。しかし、この公認心理師カリキュラムの「心理演習」「心理実習」においてはそれが適用されず、人数を制限せざるをえません。多くの人に受講機会が与えられることを願う一方で、公認心理師という、人のこころに接する仕事に従事する人材の質を担保し、教育の質を保証するため、こうした厳しいルールや制限が課されていることをご理解ください。

選考試験についての詳しい内容は、「心理演習」「心理実習」選考試験ガイダンスを参照してください。ただし、選考試験の選抜方法が変更される可能性もあります。その場合は放送大学のウェブサイトなどでお知らせをします。

公認心理師への道

公認心理師法の第一条には、「公認心理師の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする。」と書かれています。このことは心理職が国の政策の一端に関与する立場と明記されたことであり、法律を遵守し、国民に対する責任を負うことを意味しています。その職域は、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働など多岐の分野にわたります。したがって、心理的アセスメントや心理学的支援に関する原理や技術だけではなく、公認心理師の職責や活動する分野の関連法規についても十分理解し、多職種と連携して業務にあたることが求められています。公認心理師カリキュラムは、臨床心理学にとどまらず幅広い内容を学習していき、公認心理師として業務が行える姿を想定して作られています。

一方、これまですでに資格化されている臨床心理士は「臨床心理学に基づく知識や技術を用いて心理的な問題を扱う専門家」であり、内閣府が認可する公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が指定した臨床心理学に基づく専門のカリキュラムを備えた大学院を修了し、所定の条件を充足していれば受験資格が与えられます。そのため、臨床心理士カリキュラムは、多様な心理臨床の原理や技術を修得していくための訓練を中心に構成されています。

つまり、臨床心理士と公認心理師は、互いに他を補完しあう関係にあり、公認心理師をめざすためには、臨床心理士カリキュラムもまた、重要な意味をもつのです。

これまで説明してきたように、公認心理師への道はけっして平坦ではなく、いくつものハードルがあります。また、こうしたカリキュラムを修了したあと、やっと公認心理師試験を受験することができるのですが、合格したとしても、すぐさま臨床心理領域の仕事に就けるわけでもありません。すでに数多くの有資格者が職についており、就職もまた狭き門であるのが事実です。なお、令和2年4月1日現在で臨床心理士は37,249名<日本臨床心理士資格認定協会ウェブサイトより>であり、公認心理師は令和2年12月末現在35,529名 <日本心理研修センターウェブサイトより>の有資格者がいます。

心理臨床の仕事は、誰もがすぐに従事できる仕事ではなく、高度の専門性を有する仕事であり、長期の厳しいトレーニングを経て初めて、実際の現場で役に立つ人材が育つと考えられます。資格取得後も心理臨床の専門家として技量向上をめざし、その専門性を維持していくために研鑽を積み、地道な努力を続けていく必要があります

さいごに

繰り返しになりますが、公認心理師への道はけっして平坦ではありません。しかし、こうした困難なプロセスがあったとしても、心理臨床の仕事は、それを打ち消すような、興味深く、やりがいのある仕事でもあります。

また、公認心理師カリキュラムとして開講されている数々の科目は、すべて現代的意義をもち、多くの学びが得られるものでもあります。単なる資格取得の手段としてではなく、本来の学びの対象として、これらの科目を受講していただくよう、切に願っています。

参考

臨床心理士

臨床心理士は、臨床心理学に基づく知識や技術を用いて心理的な問題を扱う専門家です。内閣府が認可する「公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会」が指定した、臨床心理学に基づく専門のカリキュラムを備えた大学院を修了し、所定の条件を充足していれば受験資格を与えられます。

公認心理師

公認心理師は、国家資格で、大学の学部で広く一般心理学や医学等の科目を含む「大学における必要な科目」を履修し、卒業後、指定された科目を開設する大学院に進んで必要な科目を履修して修了するか、あるいは、法の規定する認定施設で2年間の実務に就いた人に国家試験の受験資格が与えられます。

さらに詳しく知りたい方は、以下も参照してください。

(参考動画)放送大学YouTubeチャンネル キャリアアップガイド「心理学編」

(参考情報) 放送大学公認心理師学部対応カリキュラムに関するアンケート集計結果の概要新規タブでPDFを開く について
2021年11月に行いました標記のアンケートについて、集計結果の概要を掲載いたします。

公認心理師リーフレット及び「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験要項

『公認心理師リーフレット』及び『「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験要項』に記載されている、「大学における必要な科目」の「心理学実験」の放送大学対応科目に「 心理学実験(基礎)」が追加されました。

学習センターが遠方であるなどの理由により、郵送による送付を希望する方は、所属学習センターに郵送希望の連絡をするか、以下の【郵送希望メールの必要項目】をすべて明記の上、公認心理師係メール(k.shinri@ouj.ac.jp)まで送信してください。

受付順に発送しますので、到着までに時間がかかる場合があります。郵送の場合「公認心理師リーフレット(2023年11月版)」、「公認心理師学部段階カリキュラム2025年度「心理演習」「心理実習」受講のための選考試験要項」(2024年度実施)の両方を送付します。どちらか一方のみを郵送することはできません。

【郵送希望メールの必要項目】

件名:公認心理師リーフレット・選考試験要項郵送希望

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