近代哲学の人間像(’12)

主任講師: 佐藤 康邦

デカルト、ロック、カント、ヘーゲル、ベルクソンといった哲学者の名前は、良く知られた名前であろう。しかし、その思想内容となれば、何も知らないという方が多いのではないかと思う。しかし、近代社会、近代文化、近代科学という、日ごろ私たちが自明のものとして享受し対応しているものは、それを支える哲学あって成り立っているものなのである。自明の常識として受け取っているものの背後に広がる、広大な知性の世界について学ぶというのが、本授業の目標である。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 近代の目覚め -ルネッサンスの人間像-
ルネッサンスというとレオナルドやミケランジェロの造形芸術で有名であるが、哲学の方面でも新しい運動が起こった。それを代表するのが人文主義である。本章では人文主義者の、フィチーノ、ピコ、ポンポナッチ等について考えてみる。またそれと並んで、『君主論』で名高いマキアヴェッリについても検討する。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第2回 近代科学の成立と哲学(1) -科学革命とベーコン-
古代ギリシアから近世初頭までの科学思想を回顧する。特に、アリストテレスのエンテレケイアという概念にこめられた意味を考えた上で、それが、近世初頭においていかに批判されたかを検討し、いわゆる科学革命の時代の自然観を明らかにする。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第3回 近代科学の成立と哲学(2) -デカルトの哲学-
「われ想う、われあり」という言葉をめぐって、デカルトの哲学および、近代哲学全体の性格を展望する。そこで、デカルト流の機械論的自然観を支える人間観がいかなるものであるのかを明らかにする。 さらに、彼の後継者としてスピノザを取り上げ、それが、デカルトの哲学をどのように展開したかを考える。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第4回 近代科学の成立と哲学(3) -デカルト哲学への批判-
デカルトと同じく17世紀に属しながら、彼に対して何らかの形で批判的であった哲学者達を取り上げる。ホッブズはデカルトの思惟実体の哲学を批判したが、機械論の立場は堅持した。パスカルは信仰の点でも、人間観の点でも、デカルトを鋭く批判しつつ独自の近代哲学の立場を示した。さらにライプニッツのモナド論に近代の有機体論の源泉を見ることもできる。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第5回 経験論の哲学
イギリスの哲学の伝統である経験論の立場を代表する二人の哲学者、ロックとヒュームを取り上げる。ロックには、主観・客観の二元論に基づく典型的な認識論の原型を認め、ヒュームには、それを打ち壊してしまうまでに徹底した懐疑論の持つ斬新な意義を認めて、それぞれ検討を加える。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第6回 アダム・スミスにおける倫理学と経済学
ヒュームと同じく感情を理性に優先させたスミスが、いかに「公平な観察者」の概念に基づく規範的な倫理学の体系を作りあげていったかを検討する。さらに、そこで、登場する、見えざる手の概念を手がかりにして、彼における倫理学と経済学のつながりについて考察を加える。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第7回 カントの哲学(1) -『純粋理性批判』-
近代哲学を代表するカントの『純粋理性批判』を通じて、彼の認識論の基本を検討するとともに、また、形而上学、神学についての考え方を検討する。そこに、観念論と経験論との新たな統合の道を展望するとともに、一切を支える位置に置かれた超越論的主観性の意味を学ぶ。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第8回 カントの哲学(2) -『実践理性批判』-
『実践理性批判』を通じて、カントの倫理学について学ぶ。そこで、自由と道徳とがどう結合しているのかを見、近代的自由の意義を知る。また、カントにおける哲学と宗教との関係を検討する。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第9回 カントの哲学(3) -『判断力批判』-
『判断力批判』を通じて、カントの美についての思想と有機的生命についての思想を学ぶ。前者における構想力についての思想の斬新さ、後者の生命観の斬新さは、今日振り返ってみる価値のあるものである。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第10回 ヘーゲルの哲学(1) -ドイツ観念論とヘーゲル-
『判断力批判』の後継者として、まずゲーテの自然観を彼の詩を通じて学ぶ。次に、シェリングの『超越論的観念論の体系』を通じて、彼の自然哲学や神話論ついて検討を加えた後、ヘーゲル初期の哲学的発展の歩みを辿る。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第11回 ヘーゲルの哲学(2) -『精神現象学』の諸相-
ヘーゲルの哲学体系の生成の場所である『精神現象学』のなかから、いくつかの部分を選んで、彼の哲学の基本的特徴を理解する。そこでは、主観・客観同一の発想、循環、理論と実践の相互媒介の問題などが検討の対象となる。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第12回 マルクスの哲学
近現代世界に多くの影響を与えてきたマルクス主義であるが、それを哲学という角度から見直してみる。まずヘーゲルの影響の色濃い疎外という概念の検討を行い、次に唯物弁証法の立場に立つ歴史観について検討を加える。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第13回 実証主義的科学と哲学
かつて哲学が占めていた知的世界の多くの分野が、今日では実証主義的科学によって奪われているかのように見える。このような時代に、哲学はどのように自己主張ができるのか。それを、実証主義という言葉の確立者であるコント以来の学問状況を踏まえて検討する。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第14回 マックス・ウェーバーと社会学
資本主義を解明するのに、ウェーバーはマルクスとは異なった方法を用いた。それを、彼の宗教社会学に見るとともに、彼の社会学のもう一つの柱である「支配の社会学」の検討も行う。その延長線上で、パーソンズとルーマンの社会学の検討も行うことによって、社会学への哲学的アプローチの道を探る。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)
第15回 生命概念のもとでの哲学の主張
フッサールとベルクソンという20世紀前半を代表する哲学者が自らの拠点とした生命概念の検討を通じて、哲学の新たな可能性を検討してみる。最後には、この二人との関係で、日本近代の哲学者である西田幾多郎に言及する。
担当講師: 佐藤 康邦 (放送大学客員教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (月曜)
6時00分〜6時45分
2016年度 [第2学期] (金曜)
7時30分〜8時15分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月29日 (土曜)
3時限 (11時35分~12時25分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月29日 (日曜)
2時限 (10時25分~11時15分)

開設年度:

2012年度

科目区分:

共通科目

科目コード:

1118072

単位数:

2単位
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