発達心理学概論(’11)

主任講師: 氏家 達夫、陳 省仁

本科目は、受講者が、発達心理学の主要な基礎理論や方法論、主要な知見や応用例についての知識を習得し、人間発達についての理解を深めることを目的とする。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 発達の理論
発達について、いろいろな理論が提唱されてきた。理論は、発達研究や発達実践をどのように行うかという問題と密接に関連している。主要な古典的発達理論と最近の理論的展開について紹介するとともに理論と実践との関係について解説する。
担当講師: 陳 省仁 (光塩学園女子短期大学教授、北海道大学名誉教授)
第2回 発達の基礎:発達と遺伝、脳、進化
人間発達の生物学的基盤について解説する。最近の行動遺伝学や脳科学、進化心理学や比較行動学の研究成果を紹介し、遺伝や脳、進化という視点から人間の発達を解説する。
担当講師: 氏家 達夫 (名古屋大学大学院教授)
第3回 発達の基礎:関係の中の発達
個人主義を強調する心理学において、心理機能を個体の中で完結するものと捉える傾向がある。しかし、心理機能の発達は個体内で成し遂げるのではなく、常に養育者(他者)の役割が欠かせない。本章は乳幼児期の発達における養育者との関係の重要性をいくつかの具体的な相互交渉の例で説明し、人間は関係の中で発達することを強調する。
担当講師: 陳 省仁 (光塩学園女子短期大学教授、北海道大学名誉教授)
第4回 論理的思考の発達
人が年齢とともに,どのように思考の様式を変化させていくのかについて具体的に考える。ピアジェの発達理論などをもとに,発達段階と段階間の質的変化のメカニズム,発達の領域固有性と一般性,認知発達をとらえる方法論などについて考察する。
担当講師: 藤村 宣之 (東京大学大学院教授)
第5回 ことばと概念の発達
他者とのコミュニケーションを通じて,人がどのように,ことばを獲得し,思考の道具としての概念を身につけていくかについて考える。ヴィゴツキーの発達理論をもとに,他者との相互作用を通じた,また文化や社会との関わりでの発達の様相について考察する。
担当講師: 藤村 宣之 (東京大学大学院教授)
第6回 教育と発達
発達に対して学校教育が果たす役割について考える。ブルーナーやヴィゴツキーの発達理論をもとに,教育による発達の促進可能性,学校教育と個人の発達の関わり,現在の学校教育の問題と発達的アプローチによる解決の可能性などについて考察する。
担当講師: 藤村 宣之 (東京大学大学院教授)
第7回 対人関係の発達
人は、対人関係の中で誕生し成長する。養育者-子関係の成立過程やアタッチメントの発達、仲間関係の発達を中心に、人が対人関係をどのように発達させるのか、そして対人関係の中で人がどのように発達するのか、解説する。
担当講師: 氏家 達夫 (名古屋大学大学院教授)
第8回 社会的認知の発達
人の社会行動の発達は、他者の行動や自分自身の行動についての知識や情報処理プロセスの発達として理解することができる。社会情報処理モデルや社会-認知的領域理論などを題材に、人の社会行動の認知的基盤について解説する。
担当講師: 二宮 克美 (愛知学院大学大学院教授)
第9回 社会的行動の発達
思いやり行動や攻撃行動を題材に、社会行動の発達を概観する。思いやり行動や攻撃行動の発達を、共感性や同情、罪悪感などと関連づけて解説する。
担当講師: 二宮 克美 (愛知学院大学大学院教授)
第10回 個性の発達
人の個性はさまざまな側面で表わされる。この章では、個性の発達をアイデンティティやキャラクター、パーソナリティの側面から考える。また、知性や品性と関連づけて個性を捉える見方を紹介する。
担当講師: 二宮 克美 (愛知学院大学大学院教授)
第11回 養育性の発達
人の社会は若い人達の養育性を発達させる。養育性は、文化によって異なるし、歴史的にも変化してきた。この章では、養育性を比較文化の文脈で考えると同時に、その発達を複数の世代間で行われる具体的な養育行動や価値の伝達として考える。
担当講師: 陳 省仁 (光塩学園女子短期大学教授、北海道大学名誉教授)
第12回 発達としてのエイジング
加齢は、個人や個人と周囲の環境との関係にさまざまな変化をもたらす。そのような変化の様相を概観し、加齢を発達と捉える理論的枠組みを紹介する。老化の生物学的モデルやサクセスフル・エイジングについてもふれる。
担当講師: 氏家 達夫 (名古屋大学大学院教授)
第13回 発達の病理とレジリエンス
問題行動の発達プロセスにおいて、リスクとレジリエンス、防御要因を取り込んだモデルが提案されている。疫学的研究や縦断研究の研究成果や発達臨床についての最近の考え方を紹介する。
担当講師: 氏家 達夫 (名古屋大学大学院教授)
第14回 発達心理学の方法論と発達概念の再検討
発達心理学研究は新しい知識の創造になるため、従来の輸入学問のやり方を改める必要がある。本章は日本の心理学・発達心理学の現状を検討し、心理学徒の学問に対する暗黙の態度や大学における専門教育の問題を指摘する。入門の際こそ自主性を持って輸入された学問にアプローチすることの重要性を認識してほしい。
担当講師: 陳 省仁 (光塩学園女子短期大学教授、北海道大学名誉教授)
第15回 発達心理学を学ぶ意義
この科目のまとめとして、発達心理学を学ぶ意義について考える。発達の理論や基礎研究の成果が、研究や教育実践、発達臨床とどのように関連づけられるのかについて議論する。
担当講師: 氏家 達夫 (名古屋大学大学院教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2016年度 [第2学期] (水曜)
7時30分〜8時15分

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月29日 (日曜)
5時限 (14時25分~15時15分)

開設年度:

2011年度

科目区分:

共通科目

科目コード:

1118110

単位数:

2単位
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