市民社会と法(’12)

主任講師: 道幸 哲也、加藤 智章

本講義は、初学者むけの法学入門です。その主要な目的は、①法学の基礎知識を教える、ことと②具体的なケースや問題を通じて法的なものの考え方を伝える、ことにあります。
市民生活において発生する身近な紛争をどうやって解決するか、紛争の背景にある利害状況はどうなっているか、また解決の基準はなにかを考えます。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 法的な世界の成り立ち
特に18世紀以降近代法が成立して以来21世紀の現在に至るまで続いて来た法の発展と変容の歴史を辿りながら、今日の私たちを取り巻いている法的な世界の成り立ちと基本的な性格をまとめ、これから学んでゆく法的な世界の基本的な有り様について考えます。
担当講師: 長谷川 晃 (北海道大学教授)
第2回 法と権利保障
そのように成立してきた近現代の法的な世界の基軸となっているのが市民の権利保障であることに焦点を当て、特に憲法を中心とした権利保障の一般的な意義や様々な生活領域における個別具体的な法律を通じた権利保障のあり方について概観し、権利保障をめぐる法的な世界と私たちの生活との関係を考えます。
担当講師: 長谷川 晃  (北海道大学教授)
第3回 諸法の相互関係と法の解釈
政治・経済・社会関係の全般に亘る私たちの生活の複雑化に対応して様々に専門分化している現代法の全体を一瞥しながら、それを特に市民の視点からどのように総合的に展望し、各自の身近な生活の中に生かしてゆくべきかを考えます。
担当講師: 長谷川 晃  (北海道大学教授)
第4回 「刑法」のある風景 -刑法の役割
成熟した近代社会では、社会で起きる様々な「紛争」について、解決のためのルールが前もって定められている。ルールの違反者には、法的制裁(サンクション)が課せられる。そのうち最も強力なのが刑罰であり、その要件と効果(刑罰)を定める法律が「刑法」であるが、犯罪成立要件は明確に定められていなければならない(罪刑法定主義)。これら刑法に固有の基本的な原則を、判例の事例などをとおして学習する。
担当講師: 白取 祐司    (神奈川大学教授)
第5回 正当防衛と緊急避難
刑法の犯罪構成要件にあたる行為をした場合でも、それが緊急やむを得ないと認められるときは、刑法上「違法性」がないとされ、無罪になる。違法論は、何が犯罪かという本質にかかわる議論である。また、緊急避難は、緊急やむを得ない場合の行為について、違法性を否定する理論である。いずれも、違法性が否定される代表的な事由であり、この2つを具体的事例をとおして学習する。
担当講師: 白取 祐司    (神奈川大学教授)
第6回 「情報」を盗むことの刑法的意味
刑罰を科すのは、たんにルールに違反したからというより、刑法(法律)が守ろうとしている利益(法益)を侵害したからである。この法益は、時代によって変遷する。明治時代につくられた現行刑法では、「情報窃盗」を有罪にできない。法益保護を理由に解釈あるいは立法でこれを処罰すべきか。慎重な検討が必要になる。
担当講師: 白取 祐司    (神奈川大学教授)
第7回 私たちの生活と民法
民法は、私たちの法律関係を規律するもっともは基本的な法律です。この民法の体系と概要、民法典の沿革、民法の基本原則、私権行使の原則を説明します。
担当講師: 松久 三四彦 (北海学園大学法科大学院教授)
第8回 売買をめぐる法律関係
私たちの日常生活においてもっとも頻繁におこなわれもっとも重要な役割をはたしている売買契約について、その基本的な仕組みと、生じやすい典型的な問題を説明します。
担当講師: 松久 三四彦 (北海学園大学法科大学院教授)
第9回 損害賠償義務 -不法行為法の基本的な仕組み-
一般の不法行為の要件・効果を説明し、どのような場合に損害賠償義務が発生し、その賠償額はどのように算定されるかを理解していただきます。
担当講師: 松久 三四彦 (北海学園大学法科大学院教授)
第10回 労働条件はどのように決まっているか
非正規労働者やワーキングプア層の増大がどのような労働法上の問題を提起しているかとともに労働条件の決定の仕組みとして、労働契約、、就業規則、労働協約との相互関係を検討する。特に、就業規則の法的効力について詳しく検討する。
担当講師: 道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
第11回 新しい職場の人権 -労働者人格権とプライヴァシ-権
最近急増する、セクハラ・パワハラをめぐる裁判を素材にそれを制約する法理としての労働者人格権の内容を解説する。同時に、このようなハラスメントをしない、させない工夫や法的な解決の限界等についても考える。
担当講師: 道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
第12回 雇用終了をめぐる法律問題
雇用終了のパターンとして、使用者の意思による解雇、労使双方の合意による合意解約、労働者の意思による辞職があり、それらの違いについ解説する。さらに、雇用期間満了に伴う更新拒否のケースについてもふれる。
担当講師: 道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
第13回 社会保障のグランドデッサン
社会保障制度の全体像を理解するために、社会保障制度審議会勧告に基づく枠組、その後の歴史的な経緯の紹介に併せて、少子高齢化の進行、国民医療費の動向、消えた年金記録問題、貧困率などを取り上げる。
担当講師: 加藤 智章 (北海道大学教授)
第14回 医療保障のあり方 -保険診療をめぐる当事者関係を中心に-
被保険者証を提出する意義を出発点として、保険診療をめぐる当事者関係を中心とした医療保険制度の検討する。これにくわえて、公費負担医療や生活保護法における医療扶助を概観し、医療需要の側面から、医療保障のあり方を検討する。
担当講師: 加藤 智章 (北海道大学教授)
第15回 業務上外の認定と障害者福祉
業務災害か否かは、給付の内容が大きく異なるうえに、労働法にも関連するひろがりのある問題である。特に、近年その重要性を増していると思われるメンタル不調について考察する。次に、障害者福祉という視点から、何らかの事故や疾病等により、障害を負うに至った場合、特に社会福祉の領域ではいかなる施策が実施されているかを検討する。
担当講師: 加藤 智章 (北海道大学教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (水曜)
11時15分〜12時00分
2016年度 [第2学期] (土曜)
24時45分〜25時30分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月29日 (土曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月26日 (木曜)
2時限 (10時25分~11時15分)

開設年度:

2012年度

科目区分:

共通科目

科目コード:

1128264

単位数:

2単位
このページの先頭へ