疾病の回復を促進する薬(’13)

主任講師: 福永 浩司、渡邊 泰男

疾病からの回復を促進する薬について,その使用目的や作用機序に注目しながら,薬物についての一般的な知識と適切な使用法を学習する.また,そのために医療者が病院内でどのような働きをしているかにつても学ぶ. 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 薬理学総論(1)
薬は病気の治療や予防,診断に用いられ,私たちの命を守るためだけでなく,人が健康に過ごすためにも欠かせないものとなっている。薬が効く仕組みを理解するためには,身体の仕組みや病気の成り立ちについて知ることが必要であり,その上にたって初めて病気の治療における薬の作用機序が理解される.薬理学は薬(薬物)と生体との相互作用を明らかにする学問である。薬とは何か,薬理学とは何かを理解し,薬が効果をあらわす仕組みについての基本的な考え方を学ぶ.また,薬に関する法律や基本的な分類などについても学ぶ.
担当講師: 守屋 孝洋 (東北大学大学院准教授)
第2回 薬理学総論(2)
薬物の作用は用量や患者の年齢・性別・体質,多剤の併用など様々な要因によって変化する.また,薬物は内服や注射など様々な方法によって適用されるが,投与された後に体内に吸収され,組織に分布されたのちに,代謝,排泄される.薬理作用に影響を与える因子について学び,薬物の体内動態について理解する.また,薬物の適用方法について学び,薬物を他剤や飲食物と併用した時にどのような副作用があらわれるのかについても学ぶ.
担当講師: 守屋 孝洋 (東北大学大学院准教授)
第3回 末梢神経に作用する薬(喘息治療薬を含む)
末梢神経は自律神経(交感神経と副交感神経)と体性神経(運動神経と知覚神経)より成り立つ.自律神経は循環,呼吸,消化のような不随意な機能を制御する.一方,運動神経の抑制薬は随意筋である骨格筋弛緩をもたらし,筋弛緩薬として外科的手術時に使われる.知覚神経の抑制薬は知覚消失につながり,局所麻酔薬として使われる.本講義では,末梢神経に作用し,その支配器官の機能を修飾する代表的な興奮(作動)薬や遮断(拮抗)薬についてその基本知識を理解する.具体的例として気管支喘息の治療に使われる薬物について学ぶ.
担当講師: 渡邊 泰男 (昭和薬科大学教授)
第4回 中枢神経に作用する薬(1)
神経系に作用する薬は薬物治療において非常に大切である.その理由は神経系は生命を維持するために必要な機能を巧みに調節しているからである.この神経系の情報は,神経伝達物質によって伝えられる.つまり神経伝達物質の生合成や分解および薬理学的受容体に特異的に作用する薬物が生命維持機能調節薬になりうる.そこで、本講義では,神経機能を抑制することで作用する全身麻酔薬,催眠薬、抗てんかん薬および麻薬性鎮痛薬について学ぶ.
担当講師: 渡邊 泰男 (昭和薬科大学教授)
第5回 中枢神経に作用する薬(2)
中枢神経系は脳と脊髄からなり,生命維持に重要な情報の受け取りと記憶や学習を含む情報処理や判断を行うコントロールセンターである.本講義では、前回に引き続き、中枢神経に作用する薬として向精神薬については精神抑制的に作用する統合失調症治療薬や抗不安薬と精神賦活作用のある抗うつ薬について学ぶ.また,パーキンソン病および認知症に使用される薬物についても学ぶ.
担当講師: 渡邊 泰男 (昭和薬科大学教授)
第6回 循環器系に作用する薬
心血管系は循環系とも呼ばれ,心臓のポンプ機能により血液を全身に送り,組織に酸素や栄養素を供給する.ポンプ機能の異常や血液の通路ともいうべき血管の異常は,心不全,狭心症,不整脈,高血圧をもたらす.本講義では,これらの疾患の病態生理とそれぞれの代表的治療薬(心不全治療薬,狭心症治療薬,不整脈治療薬,高血圧治療薬)を取り上げ,その薬理作用,機序,適応および副作用について学ぶ.また、動脈硬化治療薬として高脂血症治療薬についても学ぶ.
担当講師: 渡邊 泰男 (昭和薬科大学教授)
第7回 血液に作用する薬
血液は赤血球や白血球,血小板などの血球成分とそれ以外の血漿成分からなり,酸素や栄養分,代謝老廃物の運搬に加え,酸塩基平衡や水分均衡の維持,生体防御など生命の活動において極めて重要な役割を担っている.血管が損傷すると血小板や血漿成分が働き,損傷部位に血栓が形成され,これにより止血が起こり,血液の過剰な体外漏出が防がれる。ところが,この止血機構に障害が起こると,出血が止まらなくなり,死に至ることもある。また,血管内で異常な血栓が形成されると,心筋梗塞などの致死的な疾患を引き起こすことがある。止血薬や抗血栓薬,貧血治療薬を取り上げ,その薬理作用の仕組みを学ぶ.
担当講師: 守屋 孝洋 (東北大学大学院准教授)
第8回 内分泌系に作用する薬(1)
内分泌器官で産生されるホルモンは外部環境に対して,身体が恒常性(ホメオスタシス)を保つために必須である. ホルモンにはペプチド・蛋白質ホルモン,アミン系ホルモン,ステロイドホルモンなどがある.内分泌腺がんやホルモン分泌異常疾患に対する薬の使い方との副作用などの臨床上の注意事項について学ぶ.
担当講師: 福永 浩司 (東北大学大学院教授)
第9回 内分泌系に作用する薬(2)
糖代謝にかかわるホルモンであるインスリン分泌異常による糖尿病と骨代謝異常による骨粗鬆症とその治療薬について学ぶ.腎臓の生理と病態について学び,利尿薬の作用機序,適応と副作用などの臨床上の注意事項について学ぶ.
担当講師: 福永 浩司 (東北大学大学院教授)
第10回 抗感染症薬と抗がん薬
人の身体に侵入した細菌・ウイルスが増殖して,身体の機能を障害する仕組みとがん細胞が増殖する仕組みついて学ぶ.また, 細菌・ウイルスによる感染症およびがん疾患に対する化学療法剤の適応および副作用などの臨床上の注意事項について学ぶ.
担当講師: 福永 浩司 (東北大学大学院教授)
第11回 免疫治療薬と抗炎症薬
人の身体は体外から病原体が侵入すると身体を防御する免疫が働く.免疫応答を調節する薬について学ぶ.免疫応答が過度に起こり組織障害を起こす場合をアレルギー(過敏症)と言う. また,生体組織が損傷をうけると炎症性物質が遊離されて発赤,腫脹,痛み,発熱が起こる. ステロイド・非ステロイド性抗炎症薬の適応および副作用などの臨床上の注意事項について学ぶ.
担当講師: 福永 浩司 (東北大学大学院教授)
第12回 消毒薬と外用剤
主に身体の表面に用いられる消毒薬,外用剤を取り上げる.これらを皮膚科,眼科,耳鼻科,整形外科など,用いられる領域ごとに分類し,それぞれの薬理作用や副作用について学ぶ.また医療施設や介護施設,在宅ケアなどの場での使用法,注意事項などについて学ぶ.
担当講師: 村井 ユリ子 (東北大学大学院准教授)
第13回 精神科治療薬の安全な使用
精神科治療薬の使用には,飲みすぎる問題(依存),乱用、過量服薬が社会問題になっている.また,病気に対する正しい知識がないために,飲まない問題(怠薬),服薬中断,離脱症状なども深刻な問題である.精神科薬物療法におけるほかと異なった特徴,問題点を学ぶ.
担当講師: 安川 節子 (八代更生病院副院長)
第14回 薬の安全な使用(1) -副作用の回避
薬を安全に使用するためにどのような対策がとられているのかを2回にわたり論じる.医薬品をめぐる問題には,大別して医薬品そのものに起因する副作用と,誤った使用に起因する事故があるが,まず前者の副作用について,予防あるいは早期発見のための,処方と疑義照会,副作用モニター,薬物動態解析などについて学ぶ.
担当講師: 村井 ユリ子 (東北大学大学院准教授)
第15回 薬の安全な使用(2) -薬がかかわる医療事故の回避
医薬品をめぐる問題のうち,誤った使用に起因する事故の回避を中心に取り上げる.病院内の医薬品使用のプロセスと医師・看護師・薬剤師などの医療スタッフの関わりや,「要注意薬」について学び,薬の安全な使用について考える.またセルフメディケーションと医薬品情報の利用についても触れる.
担当講師: 村井 ユリ子 (東北大学大学院准教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2016年度 [第2学期] (金曜)
13時45分〜14時30分

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月25日 (水曜)
1時限 (9時15分~10時05分)

開設年度:

2013年度

科目区分:

共通科目

科目コード:

1234129

単位数:

2単位
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