市民自治の知識と実践(’15)

主任講師: 山岡 龍一、岡﨑 晴輝

大学における社会科学やその他の学問を学ぶ意義を理解する。
学問の実践的な活用の展望を得ることで、自律的に科目選択をしていく能力を獲得する。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 市民自治とは何か
「市民自治」という概念のイメージをつかむ。松下圭一の市民自治論を概観し、その批判的意義を理解する。そのうえで「市民社会」の概念を類型的に考察し、「市民」概念の理解を深める。日本における「自治」概念の特徴と問題性を検討し、自治的発想への批判を克服できる視点を求める。そのために、「自治」と「統治」をあらためて比較し、市民自治概念を批判的、反省的に理解すべき理由を確認する。
担当講師: 山岡 龍一 (放送大学教授) 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)
第2回 市民自治の思考法(1)
市民自治を考察に入れながら、学問と実践の関係性を考える。ウェーバーの学問論と政治論を題材に、学問と実践各々の独自性と、両者の関連性を同時に検討する。市民自治と学問との関係性を、知識と意志の双方の観点から考えたうえで、現代社会において専門知が果たす役割を考察し、市民自治における合意形成の重要性を理解する。
担当講師: 山岡 龍一 (放送大学教授)
第3回 市民自治の思考法(2)
市民自治にとっての社会科学的視座の重要性を理解する。常識にのみ素朴に依拠することの限界を理解し、社会科学的問題設定が必要な問題群を考察する。囚人のジレンマを題材に、人間の相互性を意識して社会を考察することの意義を確認し、社会的行為における相互的な期待の重要性を理解する。社会科学的な視座のあり方を考察し、市民自治にとって必要な視座の取り方を探求する。
担当講師: 山岡 龍一 (放送大学教授)
第4回 社会の問題を解決する
社会の問題を解決しようとする際、現実主義や理想主義に陥りやすい。どうすれば、そうした落とし穴に陥ることなく、社会の問題を解決することができるのであろうか。ここでは、問題解決の技術を学ぶ。
担当講師: 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)
第5回 市民団体を組織する
市民自治では、ある団体の活動にただ乗りするフリーライダーが発生しやすい。どうすれば、ボランティアや寄付を集めることができるのであろうか。ここでは、市民団体を組織する技術を学ぶ。
担当講師: 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)
第6回 社会を動かす
社会の問題を解決するために、広く社会の支持を得ることが必要であるかもしれない。どうすれば、社会を動かすことができるのであろうか。ここでは、フレーミングをはじめとする社会を動かす技術を学ぶ。
担当講師: 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)
第7回 合意を形成する
問題解決の過程では、様々な対立が発生するかもしれない。そうした場合、どのように合意を形成していけばよいのであろうか。ここでは、討議や交渉といった合意形成の技術を学ぶ。
担当講師: 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)
第8回 責任を引き受ける
問題解決に失敗した場合、その責任を他者に転嫁しやすい。どうすれば、そうした政治的に未熟な思考法を回避することができるのであろうか。ここでは、責任を引き受ける思考法を学ぶ。
担当講師: 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)
第9回 情報のリテラシー(1)文献や調査結果を探す・読む
市民が社会の問題を解決しようとする過程では、活動の対象となる問題とそれを取り巻く状況などについてより深く知る・調べることが必要になることがある。この回では、既存の文献や資料の基本的な探し方や、社会調査の基本的な種類、調査結果を読む際の基本的な注意点などについて学ぶ。
担当講師: 北川 由紀彦 (放送大学准教授)
第10回 情報のリテラシー(2)社会調査を実施する
既存の文献や調査結果などでは必要な情報が十分に得られず、自ら社会調査を実施しなければならない場合がある。この回では、社会調査の基本的な目的、社会調査の種類とそれぞれの特徴、調査を実施する際の留意点などについて学ぶ。
担当講師: 北川 由紀彦 (放送大学准教授)
第11回 NPO法人のつくり方
社会の課題解決を図るにあたっては政府や企業など多様な主体が存在する。なぜ政府だけでなくNPOも公共性を担うようになってきたのだろうか。ここでは、NPO法人の立ち上げのプロセスと運営のポイントを学ぶ。
担当講師: 加留部 貴行 (九州大学大学院客員准教授)
第12回 ファシリテーション
個人では困難な問題をチームで解決していくことは多い。多様な力を掛け合わせていく場を支援し促進するファシリテーターの役割とは何だろうか。ここでは、ファシリテーションの技法のポイントを学ぶ。
担当講師: 加留部 貴行 (九州大学大学院客員准教授)
第13回 政府情報へのアクセス
市民自治の理想にもかかわらず、政府が市民生活に一方的に介入する場面は少なくなく、現に、そうした権力の発動は、公共の利益を擁護する上で欠かせないものであるようにみえる。ここでは、政府による統治に市民が主体的に参画するという「自治」のかたちを、構想してみたい。そのような自治には、政府情報へのアクセスが不可欠である。情報の管理と開示に関する法制度を概観し、これを利用した市民自治の実例を検証する。
担当講師: 原島 良成 (熊本大学准教授)
第14回 市民訴訟をつうじた公益擁護
前回に続いて、政府活動に対して市民が主体的に参画する自治の姿を追究する。開示請求により得た情報を元に政府の活動をコントロールしようとしても、政治力が無ければ成功しない。マス・メディアやインターネットをつうじた政治運動にも期待がかかるが、もし、得た情報が政府活動の不正に関するものであるなら、法の機関である裁判所が力を貸してくれるかもしれない。市民たる資格においてそのような訴訟を追行することの理論的可能性と問題点を、講義する。
担当講師: 原島 良成 (熊本大学准教授)
第15回 市民自治の展望と社会科学の責任
本講義のここまでの議論をふまえて、市民自治と社会科学の現状と展望を考える。日本における市民運動の展開を概観し、その現代的課題を〈政治〉の覚醒として理解する。その視点から、日本の社会科学の現代的な課題を検討し、本講義が目指す社会科学像と市民像を描き出す。最後に、市民自治の理想を、あらためて思想的伝統の中に位置づけ、その今後への課題を想像する。
担当講師: 山岡 龍一 (放送大学教授) 岡﨑 晴輝 (九州大学大学院教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (木曜)
16時00分〜16時45分
2016年度 [第2学期] (金曜)
11時15分〜12時00分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月23日 (日曜)
1時限 (9時15分~10時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月22日 (日曜)
7時限 (16時45分~17時35分)

開設年度:

2015年度

科目区分:

基礎科目

科目コード:

1234269

単位数:

2単位
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