ものとして、心としての衣服(’11)

主任講師: 牛膓 ヒロミ

ものとしての衣服に必要な被服材料の物理特性や染色加工の基礎を理解し、特に着心地に関わる被服材料の性能と人間の主観的評価との関係について、その測定方法とともに理解する。さらに色、衣服、ファッションが人間に、そして社会にどのような影響を与えるかを理解する。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 ものとして、心としての衣服
私たちが衣服を着用する目的は大きく分けて二つある。一つは雨、風、日光、外からの圧力などから身を守るためで、衣服はものとして機能している。二つ目は自己表現や社会慣習への順応のためで、衣服は心を表している。講義内容を概観する。
担当講師: 牛腸 ヒロミ (実践女子大学教授)
第2回 着心地に関わる被服材料の性質
着心地と密接に関わっている被服の肌触り・風合いには、被服を構成している布の力学特性(引張、曲げ、せん断、圧縮特性)と表面特性、また移動特性(熱・水分・空気)が関係している。これらの性質について概説するとともに、これらの性質に影響を及ぼす繊維・糸の性質についても述べる。
担当講師: 井上 真理 (神戸大学大学院教授)
第3回 被服材料の改質と新しい被服材料
防縮加工や形態固定加工など、被服として着用する際の被服材料の欠点を改良する加工を紹介し、さらに、化学繊維に新しい機能を付与した新素材について、着心地に関わる性能を中心に解説する。
担当講師: 牛腸 ヒロミ (実践女子大学教授)
第4回 風合いの主観的評価と客観的評価
布の柔らかさ、なめらかさなどに対応するこし、ぬめり、ふくらみなどの風合いと、用途に応じた品質の良さを人が判断する評価方法、すなわち官能評価の方法について概説する。また、人が感覚として評価する肌触り・風合いを被服材料の物理特性から予測計算する方法とその例について述べる。
担当講師: 井上 真理 (神戸大学大学院教授)
第5回 着心地の客観的評価
ものとしての衣服は、着装した人の感覚に影響を及ぼし、無意識的、意識的にかかわらず、人の体にも変化をもたらしている。衣服を着装したときの主観的な着心地評価と、その時に生じる生理的な変化の客観的評価との関係について、特に温熱的な要因について解説する。
担当講師: 小柴 朋子 (文化学園大学教授)
第6回 衣服の特性と人の形状・動作特性に関わる着心地の客観的評価
衣服の形やデザイン、着装状態は、人に物理的・生理的な影響を及ぼす。衣服のゆとりと人の動きやすさ、衣服圧と人体の構造など、着心地を左右する様々な衣服と人体の形状や動作特性との関係について述べる。
担当講師: 小柴 朋子 (文化学園大学教授)
第7回 ファッションが人の心に及ぼす影響
ファッションは、人に、高揚、平静、不快といった心の変化をもたらし、他人から受ける印象、あるいは自己の容姿に対する意識を、大きく左右する。ファッションが、人の心理・生理に及ぼす影響について検討し、その効果の有効利用を考える。
担当講師: 小柴 朋子 (文化学園大学教授) 牛腸 ヒロミ (実践女子大学教授)
第8回 色が人の心に及ぼす影響
赤はインパクトが強く気分を高揚させ、青はクールで静のイメージを持ち、気持ちを沈静させる色と言われている。色がどのようにヒトの心に影響を及ぼすのか実験結果をまじえて解説する。
担当講師: 牛腸 ヒロミ (実践女子大学教授)
第9回 天然染料による染色
天然染料の歴史、構造、機能について解説し、染色物の変退色や堅牢性の評価についても言及する。
担当講師: 牛腸 ヒロミ (実践女子大学教授) 小見山 二郎 (東京工業大学名誉教授)
第10回 伝統的な衣生活から現在を考える(1) 染織
日常生活の中から生まれた伝統的な素材と染めについて、特に草木から得られる布と藍染など天然染色を中心に、その技術と心を解説する。
担当講師: 清水 裕子 (宇都宮大学名誉教授) 山崎 和樹 (草木染研究所柿生工房主宰)
第11回 伝統的な衣生活から現在を考える(2) 縫い
有史以前からヒトは日常生活の中で文化を育んできた。生活から生まれた様々な被服文化の中から「もったいない」が反映した衣服(継ぎ、刺し子、パッチワーク)について、その技術と心を解説する。
担当講師: 清水 裕子 (宇都宮大学名誉教授)
第12回 ユニバーサルウエア
老若男女、大人も子どもも誰にとっても着心地のよいウエアがユニバーサルウエアである。どのような人にも対応する衣服、心豊かに過ごすために衣服がどうあるべきかを述べる。
担当講師: 清水 裕子 (宇都宮大学名誉教授)
第13回 身体呈示の社会性
衣服はひとの身体を社会化する。社会表象としての衣服の役割を、とくにジェンダーと子どもの観点で、ヨーロッパの歴史的事象を挙げて考える。
担当講師: 徳井 淑子 (お茶の水女子大学名誉教授)
第14回 模倣とファッション
ファッションにおける模倣の問題を複眼的に考えてみる。異国の服飾文化の模倣が新たなファッションを生み出した事例や、過去のファッションが服飾デザインに引用された事例、あるいは模倣が生み出す流行という現象など、模倣の創造性を考える。
担当講師: 徳井 淑子 (お茶の水女子大学名誉教授)
第15回 現代モードと歴史の記憶
現代ファッションを歴史のなかに位置付け、その成立と特質を考える。今日的なモード規範が19~20世紀に誕生した経緯、また16世紀ヨーロッパの色彩倫理が市民社会の成立とともに今日まで及ぶ経緯を述べ、現代ファッションの文化的な厚みを考える。
担当講師: 徳井 淑子 (お茶の水女子大学名誉教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2016年度 [第2学期] (木曜)
13時45分〜14時30分

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月25日 (水曜)
1時限 (9時15分~10時05分)

開設年度:

2011年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1518011

単位数:

2単位
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