人口減少社会のライフスタイル(’11)

主任講師: 宮本 みち子

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各回のテーマと放送内容

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第1回 日本の人口の長期的変動
「人口減少社会」の人口学的意味を理解するには、人口転換という概念の理解が必要である。人口転換とは多産多死から少産少死への人口動態の一大転換であるが、必然的に人口規模と人口年齢構造の変化(人口増加と高齢化)をもたらす。人口増加の時代が終わり人口減少社会を迎えたことは、人口転換が完了したことにほかならない。しかし、日本をはじめとする先進諸国は、さらに超少子高齢化と人口減少という、新しい位相に入りつつあることを述べる。
担当講師: 佐藤 龍三郎 (元国立社会保障院・人口問題研究所国際関係部長)
第2回 少子化と長寿化の要因
ここでは少子化(人口置換水準を下回る低出生力)と長寿化の原因について述べる。いずれも機序(メカニズム)と背景要因に分けて理解する必要がある。少子化の機序は主に結婚率低下と夫婦出生率低下であり、背景要因は経済学、社会学、医学生物学など多方面から探求されている。他方、長寿化(寿命伸長)は主に年齢別死亡パターンの変化と死因パターンの変化によって説明されることを示す。
担当講師: 佐藤 龍三郎 (元国立社会保障院・人口問題研究所国際関係部長)
第3回 人口変動の影響と課題
21世紀の日本が超少子高齢化・人口減少に直面することはもはや不可避といえる。それは同時にライフコース、家族、地域社会に大きな変化が起こることでもある。政策対応としては、そのような事態に対応して社会・経済システムを見直すこと、低すぎる出生力を是正すること、外国から移民を受け入れることなどが考えられる。しかし、いずれも政策の実施は容易ではないことを述べる。
担当講師: 佐藤 龍三郎 (元国立社会保障院・人口問題研究所国際関係部長)
第4回 少子・高齢社会のライフコース
ライフコースとは、個人が生まれてから死ぬまでの人生の軌道である。人々が社会のなかでどのような役割を取得し、どのような出来事をたどって歩んでいるのかに着目した用語である。人の一生は長寿化し、ライフコースの多様化・個人化が進んでいる。ライフコースの実態からライフスタイルの変化をみていく。
担当講師: 宮本 みち子 (放送大学副学長)
第5回 変わる仕事の世界
人口構造の高齢化が進み、将来の深刻の労働力不足が予想されている。女性、高齢者の就業率を上げることは避けられない課題となっている。しかしその一方で、グローバル経済競争の激化、産業構造の転換を受けて、仕事の世界は激しく変化している。日本型経営が動揺し、終身雇用制の解体が進み、雇用の多様化・流動化が進んでいる。また、仕事の高度化と長時間化が進み、健康を維持し、仕事と家庭のバランスをどのようにとっていったら良いのかが大きな課題となっている。これらの実態を整理する。
担当講師: 宮本 みち子 (放送大学副学長)
第6回 変わる結婚と家族
人々の暮らしにとって、家族は重要な構成要素となっている。しかし家族の変化は著しく、これまでの暮らしの前提の見直しが必要とされている。そこで家族の実態とその歴史的変化を整理する。とくに、近年の労働力の女性化、非婚化、少子・高齢化、性役割構造の変化などを中心に、家族をめぐる状況変化を概観する。
担当講師: 宮本 みち子 (放送大学副学長)
第7回 若者期の光景
若者期とは、学校を卒業し、仕事に就き、社会人としての基礎を固め、やがて結婚して家庭をもつなど、親とは独立した生活の場をもつようになる時期である。現代では、伝統的な制約が衰退して自由が拡大している一方で、雇用の流動化が進み、若者に大きな影響を及ぼしている。晩婚化と非婚化も進んでいる。そこで、仕事と結婚に焦点をあてて若者期の実態と意識や行動の特徴を探り、そこでの問題や課題を考える。
担当講師: 宮本 みち子 (放送大学副学長)
第8回 現役世代の光景
現役世代の生活は、職業人として経済活動を担い、社会人として社会の主要な役割を果たす時期である。一方、個人的には、生活の経済的基盤の確立と持続、住宅の確保、子どもの養育と教育、老親の介護、老後の準備などの課題をこなしていく時期である。社会経済構造の変化は個人生活に大きな影響を及ぼしている。また、家族の変容も顕著である。これらの変化が現役世代の光景を変貌させている。その実態や課題を探る。
担当講師: 宮本 みち子 (放送大学副学長)
第9回 高齢期の光景
長寿化にともなって年齢の意味が変化している。75歳までは高齢期ではなく熟年後期であり、高齢期は75歳以上とする認識へと変わりつつある。そこで、長寿化する高齢期の実態を、家族、雇用、社会保障、福祉と医療,社会活動等の切り口でみていく。多様なライフスタイルが可能な高齢期を実現するためには、年齢にとらわれないで活躍できる社会環境条件を整える必要があることを述べる。
担当講師: 宮本 みち子 (放送大学副学長)
第10回 人口移動と地域
人口減少時代の変化の速度は地域間で違っている。人口移動は地域の出生率にどのように影響するのか。人口移動と地域人口の規模との関係はどうなっているのか。人はなぜ移動するのか。人口移動は地域の高齢化にどう影響しているのか。人口移動が地域人口に与える影響について概観する。
担当講師: 吉田 良生 (椙山女学園大学)
第11回 過疎化のゆくえ
人口が減少する時代でも地域社会では人口が減少する地域と増加する地域がある。農山村地域と地方都市と大都市では、人口現象に違いがある。しかし、その底流には人口減少があり、そこから発生しているという点で共通性があることをみていく。そして、地域問題の解決にはこれまでの地域政策から発想の転換をはかる必要があることを説明する。
担当講師: 吉田 良生 (椙山女学園大学)
第12回 グローバル化と多文化社会
経済のグローバル化にともなって国境を越えて人口移動が進んでいる。さらに、人口減少にともなって、これまで以上に移民の受け入れが進むだろう。多文化化する日本の現状と課題を整理し、多文化社会における社会システムのあり方を、多様な角度から検討する。
担当講師: 吉田 良生 (椙山女学園大学)
第13回 変わる生活の質・生活の価値
生活の営みが、これまでの私的領域である個人・家族等で支える構造(自助)が希薄・喪失し、また公的領域である国家で支える構造(公助)が財政的に立ち行かなくなっている中でどのようにして人びとの生活の福祉(幸福)を追求していったらよいのかを考える。そのことを通して、今日の人びとの生活課題の究明とそれを支える考え方について探る。
担当講師: 岡部 卓 (首都大学東京)
第14回 人口減少社会における社会保障
人口減少社会に対する社会保障制度について検討する。まず、社会保障制度の前提となる人口・家族・労働の変化が国民・住民生活にどのように影響を及ぼすかを見る。次いで国民・住民の生活を保障する社会保障制度がどのような役割と機能を果たしているのか、そして最後に、生活課題に対し社会保障制度がどのように対応しているのか、その現状と課題について述べる。
担当講師: 岡部 卓 (首都大学東京)
第15回 人口減少社会における社会政策
社会政策は、福祉国家の成立以降どのような展開をし、どのような政策課題に直面しているのかを見る。はじめに、国民の福祉を追求する福祉国家とは何か、またそこで行われる社会政策とは何を指すのか、また、福祉国家と福祉社会の関係について理解を図る。次いで、近年においては、急速な少子化・高齢化の進行や社会経済環境の変化等に対し福祉国家はどのような方向を目指す必要があるのか言及する。そして最後に、人口減少社会に対する社会政策の今後について述べる。
担当講師: 岡部 卓 (首都大学東京)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2016年度 [第2学期] (土曜)
12時00分〜12時45分

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月28日 (土曜)
3時限 (11時35分~12時25分)

開設年度:

2011年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1518119

単位数:

2単位
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