リスク社会のライフデザイン(’14)

主任講師: 宮本 みち子、岩上 真珠

本学で開講する家族に関連する複数の科目のベースとなる家族社会学の骨格を示す。家族の基礎理論、歴史、親子関係、夫妻関係、ジェンダー、社会変動と家族、地域と家族、国家と家族など、家族を理解するうえで欠かせない主要な領域をできるだけカバーし、関連科目へと橋渡しすることを目指す。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 家族はどう変化しているか 
社会経済環境の変動にともなう家族の変化は著しく、これまでのくらしの前提となってきたものの見直しが必要となっている。そこで、家族の諸側面から変わる家族のすがたを見ていく。また、「人生のリスク化」という用語を使って現代の家族やくらしの特徴を概観する。さいごに本書の概略を紹介する。

担当講師: 宮本 みち子  (放送大学副学長)
第2回 近代家族から現代家族へ
近代から戦後までの家族の変化に関連づけて、重要な学説を紹介することを通して、理論的に家族を理解する諸方法を学ぶ。まず、家族をめぐる制度の変化から、家族が法律や慣習と深く関わる関係であることを学ぶ。次に、家族が果たす役割への着目、社会関係の1つとして家族をみる方法、最後に人々の主観を尊重した家族へのアプローチを学ぶ。 
担当講師: 田間 泰子   (大阪府立大学教授)
第3回 多様化する家族のかたち
ひとり親家族、老親と成人未婚子の核家族、高齢者単身世帯の増加などの諸現象を紹介しつつ、「夫婦を中心とする核家族」幻想の揺らぎのなかで、いま日本社会で起きている家族現象を解説する。「標準型」におさまらない家族のかたちを示しつつ、あらためて「家族」への柔軟なアプローチの必要性を喚起する。

担当講師: 岩上 真珠   (聖心女子大学教授)
第4回 家族とジェンダー 
家族は、ジェンダー(社会的文化的に形成される男女間の差異)によって大きく影響を受ける。本章では、婚姻前から婚姻中、離婚の過程にみられるジェンダーの日本的特徴と、それらがリスク社会においてどのような脆弱さをもたらすかを理解する。
担当講師: 田間 泰子   (大阪府立大学教授)
第5回 企業社会と家族
男性の長期雇用を基礎とする日本的雇用慣行を軸に構築された企業社会は、家族に多大な影響を与えてきた。企業社会の形成過程をふり返りつつ、企業社会が家族生活に付与した諸問題を洗い出すことを中心的課題とする。それを踏まえて、若年層を中心とした変動方向を捉えるヒントを得る。
担当講師: 木本 喜美子 (一橋大学大学院教授)
第6回 女性の就業化と家族
戦後日本における女性の就業化動向をたどるなかから、出産・子育てと女性の雇用労働の「両立」問題が浮上してきた局面を把握する。企業社会において女性労働が受けた制約を見据え、この制約を克服するための発想の転換と両立支援策のもつ今日的意義を考える。   
担当講師: 木本 喜美子 (一橋大学大学院教授)
第7回 性・生殖と家族
性と生殖はそれ自体がリスクを抱えている。家族はそのリスクを軽減する役割を果たすが、現代の人々の生き方や家族の変容によって高まっているリスクもある。本章では、性と生殖にかかわる家族の現状と課題を、国際的動向もふまえて理解する。
担当講師: 田間 泰子   (大阪府立大学教授)
第8回 家族と親子関係
生涯にわたる親子関係の推移を軸に、教育期の「母親」の負担、「巣立ち」の遅い若者の問題、未婚期の長期化、高齢期の長期化と子どもとの関係など、現代的な課題を検討する。また、ステップファミリーなどによる新しい親子関係の出現、里親・里子や養親子などの「血のつながらない」親子関係など、新たに浮上してきたテーマを盛り込みながら、「親子」について考える。
担当講師: 岩上 真珠   (聖心女子大学教授)
第9回 家族とケア
親の扶養規範、娘による老親介護の実態と変容、老老介護、ケアのジェンダー化・グローバル化を視野に入れながら、主として高齢期のケアに関わる問題(ケアの担当者、ケアのスタイル、ケアされる側の論理、等)を扱う。また、ケアに関する国際比較研究も取り上げながら、少子高齢化社会の進展にともなって焦点化されると予測される今後の課題を提示する。
担当講師: 岩上 真珠   (聖心女子大学教授)
第10回 男性と家族
家族との関係において男性の生涯と生活の仕方をライフコースやライフスタイルの視点から検討する。とりわけ男性のジェンダー形成の視点から考える。少年・青年期の発達課題と男性性構築、若年層の結婚と就職の現実、中高年期の生き方、高齢男性の介護をめぐる現状等に焦点をあてた分析もおりまぜながら検討していく。
担当講師: 中村 正 (立命館大学教授)
第11回 男性問題と現代社会
性別役割分業を前提とした男性性は日常生活に否定的な影を落としている。男性中心主義社会は男性の自由な生活と労働をも拘束している。さらに男性同士の格差もみられる。現代社会を男性と男性性から再把握し、リスク社会におけるライフデザイン再構築における従来型男性役割の変容の意義について考えてみる。

担当講師: 中村 正 (立命館大学教授)
第12回 子どもの貧困化と家族
貧困化する家族の子育て問題は、21世紀の重大な課題になっている。グローバル経済化、脱工業化、脱近代化の趨勢は、家族の福祉追求機能を弱め、新たな課題を提示している。これらの現象は、家族の多様化・個人化・脱制度化とも関係している。それを、子どもの問題を中心にしてみる。
担当講師: 宮本 みち子  (放送大学副学長)
第13回 排除される人々と家族
家族にはしばしば社会の負の側面が刻まれる。たとえば貧困や障害や高齢という理由で、ある家族は社会から排除される。その一方で、家族の内部では、ある家族メンバーが家族から傷つけられたり、負担を集中的に押し付けられ疎外され排除されることもある。格差が拡大する社会では、社会から排除される家族、家族から排除される人々が増加しがちである。それらの実態をみる。
担当講師: 宮本 みち子  (放送大学副学長)
第14回 地域コミュニティと家族
夫・妻・子から成る核家族が減少し、高齢者を中心に単身世帯が増加するなど、家族の個人化と多様化が進み、生活リスクに対処する力が弱まっている。多様化する生活課題に対して、行政サービスのみで解決を図るには限界がある。そこで市場や公的セクターとは異なる共助が期待され、地域コミュニティにおける人々の活動が新たな地平を築くことをみる。
担当講師: 宮本 みち子  (放送大学副学長)
第15回 家族とくらしの生活保障
グローバル経済競争の激化、雇用状況の流動化と不安定化、財政難にともなう福祉国家路線の後退が、人々のくらしに影響を及ぼしている。個人の生活を守るためには、家族を社会に開き、公助と共助によって支えあう関係がこれまで以上に必要とされている。各国が新しい家族像を模索している状況にあることをみる。

担当講師: 宮本 みち子  (放送大学副学長)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (火曜)
20時45分〜21時30分
2016年度 [第2学期] (月曜)
9時00分〜9時45分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月27日 (木曜)
6時限 (15時35分~16時25分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月25日 (水曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

開設年度:

2014年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1518887

単位数:

2単位
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