学力と学習支援の心理学(’14)

主任講師: 市川 伸一

学習・教育に関わる認知心理学の基礎概念を理解し、それを通して、教育現象の説明やコミュニケーション、教育方法の評価・立案などができるようにすること。具体的には、授業を設計し、事後の検討会などを通じて改善を図ること、学習者の理解状態をとらえ、学習改善を図れること。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 学力をとらえる視点
学力の概念と学力をめぐる議論を概観する。心理学は、学力の構造や機能について理論的裏づけとなったり、実験や調査による知見を提供したりしてきた。最近は、教科の基礎基本とともに、生活への活用をめざした学力の形成が重視され、学習指導要領の改訂へとつながっていった。
担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第2回 学力の診断と評価
評価の目的が、学習の改善にあることを踏まえて、学校におけるさまざまな学力評価の方法を整理する。また、現在の指導要録での評価の動向について押さえておく。さらに、新しい評価として、COMPASS, PISA、パフォーマンス評価などについて触れる。
担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第3回 学習意欲の理論
日本の子どもたちの学習意欲について、いくつかのデータで確認してから、心理学における学習動機の理論を概観する。外発と内発の動機づけを対比させつつ、どのように統合的に考えていくかを示す。また、学習指導においては、具体的にどのような方法があるか、個人差にどう配慮するかが必要である。
担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第4回 学習の自己調整
日本の学校教育では,「自ら進んで学ぶ力」の重要性が強調されるようになっている。心理学では,主体的に学習を進めることを,「学習の自己調整」と呼ぶ。自己調整学習の代表的理論を紹介し,学習の自己調整を促すためには,どのような指導や支援が必要かについて解説する。
担当講師: 瀬尾 美紀子 (日本女子大学准教授) 
第5回 個別学習相談による診断と支援
個別学習相談によって学習者の自立を支援する試みとして、「認知カウンセリング」と呼ばれる実践的研究活動がある。この活動では、学習方略、メタ認知、学習観といった様々な心理学の知見が生かされている。「なぜ学習につまずいてしまうのか」をこれらの知見を踏まえて考え、学習者の自立を支援する具体的な方法にもふれながら論じる。
担当講師: 植阪 友理 (東京大学助教) 
第6回 習得の授業のデザイン
知識・技能の習得には、反復による習熟だけでなく、意味理解や思考過程を重視する必要がある。習得の授業のスタンダードな設計原理とした提案された「教えて考えさせる授業」では、心理学的な理論背景をもとに、「教師からの説明」「理解確認」「理解深化」「自己評価」という枠組みで授業を構成する。
担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第7回 言語活用力を育てる
学力調査などの結果から,日本の学習者の「言語活用力」に課題があることが指摘されている。読み書きの心理学的プロセスに関する知見をもとに,課題となる言語活用力とは何か検討し,育成のための実践的試みや研究知見を紹介する。
担当講師: 犬塚 美輪 (大正大学准教授)
第8回 数学力を育てる
算数・数学は,苦手意識を持ちやすい教科の1つである。数学力を育てるためには,学習者がどのように思考しているか,その認知過程を理解することが重要である。数学的問題解決に関する研究成果を中心に紹介し,数学力を育てるためには,どのような指導や支援が必要か解説する。
担当講師: 瀬尾 美紀子 (日本女子大学准教授) 
第9回 科学的思考力を育てる
科学的思考力とは,自然の事物・現象について観察・実験など通して推論する能力を指す。科学的思考力の育成には,科学の知識と,知識を獲得する方法の両方の指導が不可欠である。指導の背後にある理論と具体的指導法について概説する。
担当講師: 小林 寛子 (東京未来大学講師)
第10回 社会認識力を育てる
社会科での学力のあり方を、事実的知識、社会的認識、社会的実践というモデルに沿って考える。暗記科目と見なされがちな実態に対して、知識の関連づけ、すなわち、理解を重視した学習が求められることを認知心理学的な背景から見ていく。カリキュラムや授業が展開されていく様子を実例から学ぶ。


担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第11回 英語力を育てる
日本の英語教育は、かつては、文法、語彙獲得、英文読解に重点が置かれすぎることが批判され、コミュニケーション重視の方向に転換された。しかし、結果的には、聞く、話す、読む、書くという4技能全般にわたって成果が見られていない。英語教育の基本的な方法と、それらが心理学的にどのように裏付けられるかを概観し、それらの長所と問題点を探る。
担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第12回 授業力と授業改善
教師の授業力向上のために、授業前、授業中、授業後にどのような活動が重要かを整理する。教材研究はいうまでもないが、学習者の理解度や困難度をイメージすること、リアルタイムで診断しようとすることが重要である。また、小グループによる討論を入れたワークショップ型授業検討会を紹介する。
担当講師: 市川伸一 (東京大学大学院教授)
第13回 探究の学習
近年、学習者の興味・関心に基づいてテーマを設定し、それを追究するような探究学習が重視されるようになってきた。教科の中での探究活動、「総合的な学習の時間」での探究等について、事例を参考にしながら、目標とする学力、指導・支援のポイントなどについて考えていく。


担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第14回 地域に広がる学習環境
近年、学力向上と並行して、生きる力、人間力といったキーワードが教育界でも使われるようになった。これらの力を伸ばすには、学校のカリキュラムだけでは無理がある。地域教育においては、多くの社会人と接することによって、子どもの夢や目標を育むことができるのが大きな長所である。その活性化の方策も考えていきたい。
担当講師: 市川 伸一 (東京大学大学院教授)
第15回 学力と学習支援のこれから
心理学から見た学力や学習支援のとらえ方について、今回のシリーズ全体を振り返る。認知心理学は学習者の情報処理プロセスを考慮することで、意味理解、思考過程を考える視点を提供してきた。また、能動的な表現活動や他者との関わりを授業に導入することは、教師にとって学習者の状態を把握しやすくするだけでなく、学習者自身にとっても自らの理解を確認し、促進することにつながる。
担当講師: 講師全員

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (金曜)
14時30分〜15時15分
2016年度 [第2学期] (水曜)
7時30分〜8時15分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月25日 (火曜)
6時限 (15時35分~16時25分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月28日 (土曜)
6時限 (15時35分~16時25分)

開設年度:

2014年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1528890

単位数:

2単位
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