心理学研究法(’14)

主任講師: 大野木 裕明、渡辺 直登

実験法、質問紙法、面接法、観察法、心理検査法といった基本的な研究法の実証的論理をしっかりと把握すること。さらに自然科学を始めとする隣接諸科学と比べて、心と行動を明らかにする心理学の実証性について、どのような工夫と限界があるのかを研究例に沿って理解すること。数多くの心理学的なアプローチや技法が次々と生まれているが、いっけん違うように見えてもそこには共通の論理があることを知ること。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 心理学研究の諸方法
○○心理学という時、○○には、発達とか認知とかの研究領域(専門分野)をあらわす場合と、実験とか質的とかの研究法やアプローチをあらわす場合がある。また、例えば、発達心理学の研究そのものに質問紙法や実験法などの研究法が使われる。このような表現法のわかりにくさは、心理学研究の歴史をたどることで明らかになる。先行科学や隣接科学との関わりに触れながら心理学研究法の発展と課題を解説していく。
担当講師: 大野木 裕明 (仁愛大学教授)
第2回 研究の発信と目的を考える -研究入門-
心理学研究の開始から一区切りまでの流れを概観する。そして、なぜ心理学に研究法が必要なのか、研究法を無視すると何が起こるのかについても言及しつつ、何のために研究を発表するのか、先行研究と新研究との関係に典型的なパターンがあるのか否かを、知的共同体という視点から考えてみる。
担当講師: 大野木 裕明 (仁愛大学教授)
第3回 因果関係を探る -実験法-
心理学における実験の論理について学ぶ。心理学実験は最初は自然科学系の方法論を基礎として始まったが、人間の心を対象とした時、しだいに心理学に独自の使い方・工夫が重ねられるようになってきた。その工夫の数々を学び、方法論の特徴と限界を解説する。
担当講師: 大野木 裕明 (仁愛大学教授)
第4回 モデルを使ってしくみを探る -モデル論的アプローチ-
説明すべき現象を前にして、さまざまな手法でデータを獲得し、そのデータを論理的に説明できる概念モデルをたてて、データと整合する最適モデルを構築していくという方法について解説する。思考研究におけるACT-Rの研究を例として、こうしたモデルに基づく研究方法について検討していく。
担当講師: 田中 俊也 (関西大学教授)
第5回 集団の態度や意見を探る -質問紙法入門-
ものの考えや態度や価値観などは人さまざまである。しかしながら、これを世代別や性別にみてみると、その集団に共通の態度や意見が浮かび上がってくることがある。これらの社会調査を行う時の質問票や、その心理面を探る質問紙法を紹介する。質問紙法は簡単そうにみえるが、そこには多くの留意点があることを解説する。
担当講師: 大野木 裕明 (仁愛大学教授)
第6回 「きく」ことによって態度や意見を探る -面接法-
面接法 は心理学研究の中で最もよく使われている研究法のひとつである。面接法はその目的の観点から、臨床的面接法、調査的面接法、評価的面接法に分類できる。本授業では、さまざまな調査的面接法について学ぶ。
担当講師: 渡辺 直登 (愛知淑徳大学教授)
第7回 「みる」ことから心を探る -観察法-
我々は、日常生活の中で、他人の行動を観察してその人を理解しようと努めます。これと同様に心理学者も人間行動を観察することを通して、その心理を理解しようとする。心理学における観察法は、主観や歪みをできるだけ統制して、客観的で科学的なデータを得る試みである。この章は、こうした科学的観察法の基本について学ぶ。
担当講師: 林 洋一郎 (慶應義塾大学大学院准教授)
第8回 現場から心を探る -フィールドワークと質的データの分析-
「事件は現場で起きている!」という言葉が示すように、心理学も実験室を出て、社会生活の現場に密着してデータを採取する質的研究がさかんに行われている。この章では、こうした心理学における質的研究の基本について学ぶ。
担当講師: 林 洋一郎 (慶應義塾大学大学院准教授)
第9回 実践を通して研究する -アクションリサーチとプログラム評価-
応用分野の心理学を探求する上で、科学者と実践者の特徴を合わせ持つことが重要である。本授業では、この両者を統合して行われる研究法の代表例として、アクションリサーチとプログラム評価を取り上げ解説する。
担当講師: 渡辺 直登 (愛知淑徳大学教授)
第10回 心理学的な「ものさし」をつくる -尺度構成-
心理学が扱う概念は多くが「構成概念」であり、その概念を適切に評定するための「ものさし(尺度)」は、ある種社会的・文化的「まなざし」を背景にして構成されるものである。こうした尺度構成についての基本的な考え方、手法について概説する。本講義のさまざまなか回で紹介される調査や検査で用いられる「ものさし」がどのように創られ利用されるのかについてみていく。
担当講師: 田中 俊也 (関西大学教授)
第11回 ものさしを使って能力やパーソナリティを測る -心理検査法-
心理検査は、能力・パーソナリティ・適性などの個人差を測ることで、意思決定や判断を行う道具として発展してきた。本授業では、心理検査の成り立ちを学ぶとともに、心理検査を研究の中でどのように用いるかについて解説する。
担当講師: 渡辺 直登 (愛知淑徳大学教授)
第12回 個別性の中から普遍性を見つける -事例研究法-
事例研究は一つないしは少数の事例を、深く記述・分析することによって、理論的な考察を行い、普遍的な法則性を発見する研究主法である。事例研究法は、条件の統制が難しい応用心理学の分野でよく用いられている。本授業では、事例研究の進め方とその適用領域について解説する。
担当講師: 渡辺 直登 (愛知淑徳大学教授)
第13回 感情の動きを読み取る -主観・行動・生理心理学的研究法-
喜怒哀楽などの感情の動きを測定する主観評定、生理心理学的指標、行動分析の手法について解説する。心拍、脳画像的解析、表情や視線の分析など、感情状態の測定に利用されている代表的手法について解説するとともに、その研究応用例を紹介する。
担当講師: 樋口 貴広 (首都大学東京大学院教授)
第14回 心理学の研究手法を他領域に活かす
心理学研究の中で利用され発展してきた手法が、健康科学やリハビリテーション領域などの隣接他領域に寄与していることについて解説する。健康にかかわる研究事例に基づき、心理学の研究手法がもたらす社会的貢献の具体例を紹介する。
担当講師: 樋口 貴広 (首都大学東京大学院教授)
第15回 心理学の研究と教育を考える
メタ分析、研究倫理の重要性など、最近になって重要視されている諸問題と話題に触れながら、心理学関係の学部や学科が掲げる教育目標とその課題を探る。また、相変わらず誤解されている心理学の一側面についても話題提供を行う。
担当講師: 大野木 裕明 (仁愛大学教授)   渡辺 直登 (愛知淑徳大学教授)  田中 俊也 (関西大学教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (土曜)
9時45分〜10時30分
2016年度 [第2学期] (土曜)
8時15分〜9時00分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月27日 (木曜)
7時限 (16時45分~17時35分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月25日 (水曜)
5時限 (14時25分~15時15分)

開設年度:

2014年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1528947

単位数:

2単位
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