舞台芸術への招待(’11)

主任講師: 青山 昌文

舞台芸術は、演出家・指揮者・歌手・ダンサー・俳優・衣装係・照明係等の多数の芸術実践者が集団で作り上げる芸術であり、極めて社会的な芸術です。また、その時その場に観客が居合わせることも根本的な条件であって、芸術実践者と観客の双方で作り上げて行くという面をもっています。このような、総合的かつ一期一会的な舞台芸術の醍醐味を、単に楽しむだけのレベルではなく、深くその魅力の根源に迫って行くことが、この講義のめざしていることです。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 舞台芸術の魅力 -その原理的・歴史的根源-
生身の人間が歌い、演じ、踊り、それを同じ場で見聞きする観客がいる舞台芸術の独特の魅力を明らかにします。演出家・役者・ダンサーと観客の双方が作り上げる現場性の芸術哲学的意味の解明が考察のめざすところです。歴史的考察も行います。日本を代表する演出家への詳しいインタヴューも行います。
担当講師: 青山 昌文 (放送大学教授)
第2回 オペラの古典 -社会との深い関わり-
フィレンツェのカメラータグループが生み出したオペラという芸術が、いかにその時々の社会と深く結びついていたか、ということをフランスの歴史的オペラハウスの現場にも立って、具体的に明らかにします。複数のオペラハウスでのロケを行います。
担当講師: 青山 昌文 (放送大学教授)
第3回 オペラの現在 -ヴァーグナーの現代性-
ヴァーグナーの《ニーベルングの指環》を例にとって、古典的なオペラ作品を、現代において上演することの、現代的意味を、演出の観点を主にして、芸術論的かつ社会論的に考察します。ヴァーグナーの音楽美学の現代的意義についても考察します。《ニーベルングの指環》の音楽もお聴かせします。
担当講師: 青山 昌文 (放送大学教授)
第4回 バレエの古典
バレエとはいったいどのような芸術なのかを、具体的な作品に沿って考察します。また、バレエはヨーロッパで生まれ育った芸術ですが、そのバレエがどのような社会から生まれたのか、他の芸術(たとえばオペラ)との関係はどうだったのか、などについて歴史的に考察します。
担当講師: 鈴木 晶 (法政大学教授)
第5回 バレエの現在
19世紀に生まれたいわゆる近代バレエは20世紀に大きく変貌を遂げましたが、具体的にどのように進化・変貌したのかを振り返り、21世紀初頭における現状について世界的な視野で考察します。
担当講師: 鈴木 晶 (法政大学教授)
第6回 ダンスの現在
「ダンス」という言葉が名指す範囲は現在とても広くなっています。20世紀に身体芸術の可能性を探る試みが各国で行われたからです。それはまるで大航海時代の冒険家たちが未知の領土を求めて七つの海へ散って行ったようでした。この授業では、その中から現在のダンスに大きな影響を及ぼしたアメリカ・ヨーロッパ・日本の舞踊家を紹介します。
担当講師: 尼ヶ崎 彬 (学習院女子大学教授)
第7回 ミュージカル -その社会性と人間性-
アンドリュー・ロイド=ウェッバーの諸作品等を例にとって、ミュージカルが、如何に時代と社会の本質を、現代的かつ大衆文化的に表現するものであるか、ということを明らかにします。特に《オペラ座の怪人》について、詳しく論じます。《オペラ座の怪人》の音楽等もお聴かせします。
担当講師: 青山 昌文 (放送大学教授)
第8回 世界の現代演劇 -演劇における「20世紀」の意味-
20世紀における世界の現代演劇の展開が、何を問題とし、どのように展開していったのかを、具体的な作品の映像資料などを基にしながら考察します。ヨーロッパの19世紀半ば以降における「演劇」それ自体への根源的な問いかけが、どのように表現の質を変え、「現代」にふさわしいテクストにおけるドラマトゥルギーの変革やテクノロジーの刷新をもたらしたのかを歴史的な視点から検証していきます。
担当講師: 森山 直人 (京都造形芸術大学教授)
第9回 日本の現代演劇 -「近代化」の彼方へ-
日本における演劇と社会の「近代化」のプロセス(新劇等の誕生)をふまえつつ、1960年代の前衛演劇を経た日本の「現代演劇」が、どのような地平を獲得したのかを、具体的な作品の映像資料などを基にしながら分析します。テント劇場、市街劇など、既存の劇場空間を離れた上演のもつ社会的意味にも言及します。
担当講師: 森山 直人 (京都造形芸術大学教授)
第10回 日本の伝統演劇 -能、到来する者の劇-
能の基本的枠組を民俗・歴史的形成に遡って提示し、また能舞台や能面の考察をつうじて「到来する者の劇」としての独自な価値を明らかにします。これは広く演劇全体の成立条件に光を当てることにも通じます。また複式夢幻能「井筒」を取り上げて鑑賞するとともに、基本からの能入門ともなるよう配慮しています。
担当講師: 竹森 佳史 (放送大学非常勤講師)
第11回 日本の伝統演劇 -人形浄瑠璃、境界線上の演劇-
叙事詩にほかならない浄瑠璃がいかにして世界でも特異な演劇へと発展することができたのか。叙事詩と浄瑠璃テクストの言語分析を行い、人形操りとの協働のメカニズムを明らかにします。文楽の「寺子屋」を取り上げて鑑賞します。
担当講師: 竹森 佳史 (放送大学非常勤講師)
第12回 日本の伝統演劇 -歌舞伎、色っぽさと童心-
一つの演劇理念には解消することのできない歌舞伎の複雑性・多様性を、「和事」と「荒事」の視点から解きほぐすことをこころみ、現代の舞台と観客にも継承されているその魅力のありかを探ります。舞台映像として「廓文章」と「暫」を取り上げます。
担当講師: 竹森 佳史 (放送大学非常勤講師)
第13回 世界の古典演劇 -シェイクスピアはなぜ「古典」なのか-
ヨーロッパの演劇史において「古典」とされているテクストが、なぜ今日でも世界的に「古典」としての意義を保ちつづけているのかをめぐって、主としてシェイクスピアの諸作品を中心に考察します。テクストの紹介だけでなく、エリザベス朝演劇を成立させていた社会構造や劇場構造も射程に入れながら、それらが19世紀、20世紀においても多様な解釈のもとに上演されつづけていることを、さまざまな資料映像等を参照しながら検討していきます。
担当講師: 森山 直人 (京都造形芸術大学教授)
第14回 世界の古典演劇 -フランス古典主義とディドロ演劇美学-
フランス古典主義演劇美学を見てみた後、ラシーヌの作品を採り上げて、フランス古典主義演劇の魅力の根源を考察します。また、そのあとを受けて、市民劇の理念を掲げたディドロの演劇美学に着目して、ディドロの演技論が、現代にも通じる有益なものであることを明らかにします。
担当講師: 青山 昌文 (放送大学教授)
第15回 世界の古典演劇 -ギリシア悲劇とアリストテレス演劇美学-
アリストテレスの演劇美学の諸概念を考察します。また、具体例として、ソフォクレスの作品《オイディプス王》を採り上げて、ギリシア悲劇の魅力の根源についても考察し、更に、ギリシア悲劇の哲学的普遍性についても考察して行きます。複数のギリシア野外劇場でのロケも行います。
担当講師: 青山 昌文 (放送大学教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2016年度 [第2学期] (月曜)
13時00分〜13時45分

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月29日 (日曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

開設年度:

2011年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1554018

単位数:

2単位
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