日本古代中世史(’11)

主任講師: 五味 文彦、佐藤 信

日本の古代から中世にかけての流れを理解し、史跡や史料を調べるなかで歴史的事実をどう捉えてゆくのかを理解する。



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各回のテーマと放送内容

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第1回 古代中世の歴史を考える
日本の歴史はこれまで古代・中世・近世・近現代の四つに時期区分して考えられてきた。しかしこの講義では、古代と中世をまとめて長期的な視点から考えることにする。講義の編成と目的を語り、古代から中世の歴史を概観し、扱う史跡・史料の特性について述べる。
担当講師: 五味 文彦 (放送大学名誉教授)
第2回 列島の原始から倭国へ
岩宿・三内丸山・吉野ヶ里遺跡など、旧石器・縄文・弥生時代の発掘成果から列島の社会像を見直し、中国史書が伝える歴史像とつき合わせる。また、古墳時代の稲荷山古墳鉄剣銘や「宋書倭国伝」が語る列島像を、磐井の戦いにみる国際関係とともに再検討し、地方豪族と大王との関係を複眼的に見直す。
担当講師: 佐藤 信 (東京大学大学院教授)
第3回 飛鳥の王権から律令国家へ
隋・唐が成立する国際関係の中で、7世紀前半の倭王権の支配構造や仏教受容の文化動向を明らかにする。また7世紀後半の国際的緊張の下、「大化改新」、白村江の敗戦、壬申の乱を経て天武・持統天皇により藤原京・律令が作られ、天皇制や律令国家が形成される過程をたどる。
担当講師: 佐藤 信 (東京大学大学院教授)
第4回 律令国家の実像
平城宮の発掘成果や木簡から平城京の実像を明らかにし、奈良時代の政治史を皇位継承や藤原氏の動向からたどる。地方官衙の遺跡などから中央と地方の関係に焦点をあてる。
また、遣唐使の実像をたどり、天平文化の広がりを考える。
担当講師: 佐藤 信 (東京大学大学院教授)
第5回 平安王朝への道
新しい皇統の桓武天皇が、対蝦夷戦争や新都造営などにより平安新王朝を確立した歩みを整理するとともに、嵯峨天皇が新しい政治・文化を展開した過程を平安京・平安新仏教・仮名などにたどって、後の日本文化に影響を与えた平安初期文化について明らかにする。
担当講師: 佐藤 信 (東京大学大学院教授)
第6回 摂関政治と貴族社会
9世紀後半に成立した摂関政治の特徴を探り、その変遷をあとづける。また、天皇・摂関を頂点とする貴族社会の構成を概観し、あわせて朝廷で行われた様々な儀式や政務の運営のしくみについてみていく。
担当講師: 佐々木 恵介 (聖心女子大学教授)
第7回 平安時代の対外関係と国風文化
9世紀後半から11世紀にかけての対外関係を、当時の国際的環境に留意しながら説明する。また、いわゆる国風文化について、「国風」の意味を問うことにによって、その特徴に対する理解を深める。
担当講師: 佐々木 恵介 (聖心女子大学教授)
第8回 受領と武士
9世紀末以後、朝廷や貴族の財政を支え、また都と地方との交流にも大きく寄与した受領の活動を具体的にみていく。また、武士の発生や、武士と貴族との関係についても考える。
担当講師: 佐々木 恵介 (聖心女子大学教授)
第9回 中世のはじまりと院政というシステム 
11世紀になると、摂関政治に代わり、皇位を退いた上皇が政治の実権を掌握する院政が行われた。上皇やそれに連なる女性・貴族・寺社のもとに膨大な荘園が寄進され、京都を中心とする物流が整備されていく。軍事を管掌する武士が中央政界に参入し、政争の帰趨を定める重要な役割を担いはじめる。本章は、院政の政治構造を明らかにし、日本における中世のはじまりを考察する。
担当講師: 本郷 和人 (東京大学教授)
第10回 鎌倉幕府と武士の成長           
関東に産声をあげた武士の政権は、源平の合戦、数々の内紛、承久の乱などを経て次第に成長していく。北条氏を首班とする幕府は統治者としての自覚をもち、法を定め、朝廷や大寺社と交渉し、撫民政策を展開していく。本章では、武家文書も参照しながら、そうした幕府の歩みを跡づけ、「武力を根底に有する政治」の特質を探る。また、荘園における武士たちの日常がどういったものであったか、絵巻などを用いて復元を試みる。
担当講師: 本郷 和人 (東京大学教授)
第11回 中世前期の神仏と文化
中世前期の段階では、仏教はきわめて大きな役割を果たしていた。天台・真言両宗は朝廷でも幕府でも崇敬され、それに対応するかたちで禅や律の教派が現れ、また念仏や題目を唱える易行・他力の新宗派が生まれた。本章では、こうした仏教のありようを学ぶとともに、仏教思想に色濃く影響を受けた当時の文化も概観する。このとき、思想や文化を受容する存在として、貴族や武士ばかりでなく、庶民のすがたを探してみたい。
担当講師: 本郷 和人 (東京大学教授)
第12回 中世社会の変質と南北朝内乱
14世紀に入ると、荘園制的な土地支配、惣領制的な武士団組織など、社会を律する様々なシステムの変質が進行し、鎌倉幕府の滅亡と南北朝の内乱を引き起こす。本章では、14世紀の政治過程をたどるとともに、そうした社会の変質の実相を提示していく。また、時代を象徴するキーワードとして「バサラ」に注目し、そのような文化が生まれた背景として、中世前期の対外交流と大陸文化の受容のあり方にも言及する。
担当講師: 中島 圭一 (慶應義塾大学教授)
第13回 地域社会の形成と応仁の乱
南北朝内乱が終結し、室町幕府の下に再統一が達成されてから1世紀と経たないうちに応仁の乱が勃発し、日本は再び長い内乱期に突入する。この事実は、室町幕府が樹立した秩序が、14世紀以来の社会構造の変化に十分対応していなかったことを示すものである。本章では、15世紀の政治過程をたどるとともに、これを当該期に顕在化する列島の分断と地域社会の自立の所産と位置付け、その背景として生産様式の変化に注目しながら、解説していく。
担当講師: 中島 圭一 (慶應義塾大学教授)
第14回 近世を準備する戦国社会
応仁の乱と明応の政変を経て、列島は本格的な戦国時代に突入する。16世紀には日本全国が大名たちの地域国家に分断され、それぞれの戦国大名の下で、地域的な政治的・社会的統合と地域経済の発展が進み、地方文化が形成されていく。本章では、近世の幕藩制社会への連続性を意識しながら、戦国大名領国の政治構造や経済・文化の展開について明らかにしていく。あわせて、そうした地域国家を媒介とした当該期の対外交流にも目配りする。
担当講師: 中島 圭一 (慶應義塾大学教授)
第15回 地域史への展望 
日本の古代中世の歴史を探ってきたところで、そのまとめと次の時代への展望を考え、日本列島の北と南の地域の歴史を改めて探って、日本史上における地域の特質や地域に蓄えられた力を考え、古代中世の歴史を学ぶ意義についてみる。

担当講師: 五味 文彦 (放送大学名誉教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2016年度 [第2学期] (月曜)
16時45分〜17時30分

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月29日 (日曜)
7時限 (16時45分~17時35分)

開設年度:

2011年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1554212

単位数:

2単位
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