ヨーロッパの歴史Ⅱ(’15)

主任講師: 草光 俊雄、菅 靖子

あるひとつのテーマを深く掘り下げて考えることは、じつは幅広い分野の問題との関連で考えることでもある。個別研究はつねに広い視野に立った総合的な視点を必要とする。植物についてのひとびとの関心のあり方をとおして、それぞれの時代の社会、文化、経済、政治などを考察する必要があることを具体的に論じていくことによって、自分たちの身近な問題を広いコンテクストで考える見方を習得できるようにする。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 イントロダクション
全体の講義を踏まえてそのポイントを紹介する。また日本人と植物学との関係を中国から渡来した「本草学」との関連で概観し、西洋の近代的な植物学との出会いによってそれがどう変質したのかについて見ていく。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第2回 人間と植物世界:庭と森
人間と植物との関係を歴史を追って概観する。特に人間がいかに庭を造り、そこに様々な意味と役割を付加していったかを考える。また人間にとっての森とは何であったかを歴史的に見る。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第3回 園芸の始まりと植物学の成立:植物ネットワークの展開
大航海時代のヨーロッパの世界進出にともない、自然科学と同様植物学・博物学は新しい世界との出会いを驚異と好奇心で迎え、自然秩序の解釈にその知的努力を傾注した。ルネサンス期から始まる植物学が、19世紀に専門職化する植物学者の登場にいたるまでにどのように展開したかを概観する。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第4回 植物画:オランダと植物世界
オランダはチューリップマニアなどヨーロッパでは植物についての関心が大きく展開した国である。オランダで完成した植物画とオランダ経済社会との関係に注目して見ていく。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第5回 庭師たちの世界
植物学者とともに植物のことを実際に身近な知識として我がものにしていたのが庭作りの実践を体現した庭師である。彼らはどのようにして庭園作りに貢献したのか、どのような庭師がいたのか、著名な庭師たちについて概観する。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第6回 植物の分類:レイ、トゥルヌフォール、リンネ
植物学が科学として成立するためには植物の分類法の確立がその基礎となった。近代の植物学者たちが植物世界をどのように理解しようとしたのか、「分類法」をキーワードに先駆者たちの試みを概観する。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第7回 啓蒙主義と植物:サー・ジョゼフ・バンクスと王立キュー・ガーデンズ
長い18世紀、植物学は経済発展とヨーロッパの更なる世界システム構築のなかで独自の存在感を示し始める。この展開に重要な役割を果たしたハンス・スローンやジョゼフ・バンクスなどの業績を概観し、啓蒙主義と商業社会との関係についても考える。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第8回 南アフリカのイギリス人プラント・ハンターたち
植物収集に重要な役割を果たしたのがいわゆるプラント・ハンターである。18~19世紀のアフリカでの植物採集・調査を中心に彼らの仕事について検討する。イギリスにおける南アフリカ植物の流行、南アフリカにおける植物収集ネットワークについても紹介する。
担当講師: 北川 勝彦 (関西大学名誉教授) 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第9回 庭園と風景画
近世に始まった庭園ブームは、政治色の濃いものであった。作庭にかかわった庭園デザイナー・庭師の意図を探るとともに、当時風景画が人びとの関心を惹きつけるようになったのは何故か、代表的な風景画家の作品をヒントにその背景を探る。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第10回 植物を見せる
人が植物への関心からどのような集団を形成し、植物を見せる空間を生み出していったのかを概観し、植物がいかに階級を超えて「誇示的消費」の対象となっていったかについて学ぶ。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第11回 都市空間の緑を求めて
近代化、都市化とともに人々が都市空間における緑地をいかに確保しようとしてきたかを辿り、近代社会において植物に課せられるようになった多様な役割とその意味について学ぶ。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第12回 室内装飾としての緑
室内に置かれた植物とそれを取り巻く室内装飾のあり方に着目しつつ、植物の文化的意味の変遷を学ぶ。植物学あるいは園芸のなかだけではなく、室内装飾やデザインという方向からも植物が語られるようになっていた。室内における植物の消費が早かったイギリスを中心に考える。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第13回 植物とデザイン
植物を着想源とした製品のデザインは、歴史の中で人間が自然とどのように向き合ってきたかを物語る。本章では、19世紀を中心に、植物がデザインにいかに取り入れられてきたのかを考察する。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第14回 緑を踏みしめて:カントリーの意味
イギリスには、緑地へのアクセス権やカントリーを「歩く権利」というものが存在する。本章では、田園都市やナショナル・トラストを生んだイギリスを中心に、19世紀後半から強まったカントリー志向の歴史的展開や初期の環境団体の設立経緯をたどり、カントリー(田園地域)の社会的・文化的意義を考える。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)
第15回 緑のヘリテージ
これまでの章のまとめとして、威信やプロパガンダ、ナショナリズムといった近代的な文化価値を付与された緑の空間の創造と消費について考える。風景は風景画として取り出され、グラフィックで量産されるときに新たな価値付けをされ、イコンとなっていった。21世紀に入ると都市部で「ミレニアム・グリーン」という新たな緑地も創造された。こうした緑の空間の「ヘリテージ」としての意味を学ぶ。
担当講師: 草光 俊雄 (放送大学教授) 菅 靖子 (津田塾大学准教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (月曜)
9時45分〜10時30分
2016年度 [第2学期] (土曜)
13時00分〜13時45分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月23日 (日曜)
1時限 (9時15分~10時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月22日 (日曜)
7時限 (16時45分~17時35分)

開設年度:

2015年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1554808

単位数:

2単位
このページの先頭へ