生物の進化と多様化の科学(’17)

主任講師: 二河 成男

生物がもつ独特の性質である進化するという特徴、その結果として、生物界が多様化していく現象に関して、基本的なしくみを学ぶ。さらに、化石となった過去の生物、現在の地球上で暮らす生物がどのような進化の道筋をたどってきたか、そして生物の進化は遺伝情報の進化でもあることから遺伝情報そのものについての進化についても、具体例を通して学んでもらう。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 生物の進化と多様化
地球上の生物は共通の祖先に由来する。そして、その共通の祖先から、現在の地球に生きるたくさんの生物種が生じた。この生物の多様化の筋道とそのしくみを明らかにすることが、進化生物学の課題である。ここでは、この生物の変遷の歴史を概観し、生物の進化を調べる方法と、生物学における「進化」という言葉の意味について解説する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)
第2回 自然選択と適応
生物はその生息する環境に適した特徴をもつ。このような特徴は進化によって生じたものであり、そのような進化を引き起こす原因は自然選択である。どのような条件の時に自然選択による進化が起こるのか。具体例を交えて、どのようにして環境に適した特徴が、自然選択によって進化するのかを紹介する。また、進化は遺伝情報の変化を伴うことから、遺伝子と突然変異についてもその基礎を解説する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)
第3回 中立進化と偶然
生物のもつ遺伝情報に生じた突然変異には、生存や繁殖に対して、有利でも不利でもない中立な性質を持つものがある。そのような突然変異は、自然選択よりも、遺伝的浮動という偶然によって進化の方向が左右される。これは分子進化の中立説として知られている。この回では中立説と中立進化を基盤とする分子時計について解説する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)
第4回 生命の誕生
地球上で生命はどのようにして誕生したのか。生物が共通にもつ化学的な特徴や遺伝子のはたらきから、この未解決の問題について考察する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)
第5回 ミクロな生物の進化
生物は、その共通の祖先から、まずは、真正細菌、古細菌、真核生物の3つの生物群に分かれた。これらの生物群の進化的な関係と、真核生物のもつ細胞である、真核細胞の誕生と多様化について解説する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)
第6回 カンブリアの大爆発と多細胞動物の起源
化石を手がかりとして、生物の歴史を解き明かすのが、古生物学である。ここでは、カンブリア紀やそれ以前の動物の化石から、動物の誕生と、その後に起こった「カンブリアの大爆発」という、動物の爆発的な多様化について概観する。
担当講師: 大野 照文 (三重県総合博物館長)
第7回 顕生代の絶滅事件  ~オルドビス紀末を例に~
地球上の生物は、カンブリア紀以降、5度の大量絶滅によってその数や多様性を失った。これらの大量絶滅は、3つの時期、多様性が減少する絶滅期、その状態が維持される生き残り期、そして多様性が回復する回復期に分けることができる。オルドビス紀末の大量絶滅を例にこれらのことを説明する。
担当講師: 大野 照文 (三重県総合博物館長)
第8回 植物の陸上進出と多様化
水中生活をしていた緑藻類から、陸上の植物は進化した。この植物の陸上への進出を可能としたのは、乾燥や重力といった環境への耐性の獲得である。陸上への進出に伴って、植物の細胞や組織はどのように進化したか。そして、陸上に進出後、どのようにして現在の多様な植物が誕生したかを解説する。
担当講師: 長谷部 光泰 (基礎生物学研究所教授)
第9回 花の進化 ~陸上植物の生殖器官の進化~
被子植物の生殖器官である花はどのように進化してきたか。花を持たない植物の生殖器官と比較することから、このことについて概観する。
担当講師: 長谷部 光泰 (基礎生物学研究所教授)
第10回 動物の発生と進化
動物のからだの形や基本設計は、実に多様である。これらの進化を理解するために、動物のからだの形成とその制御に関する知見を踏まえて進化を考察する、進化発生学的な視点が役に立つ。この回では、動物の系統関係と形態との関係を概観し、進化発生学を通して見えてきた、動物の進化と発生の関係について考察する。
担当講師: 工樂 樹洋 (理化学研究所ユニットリーダー)
第11回 ゲノムの進化と生物の多様化
生物進化の過程で、各生物の設計図ともいえるゲノムもまた進化してきた。突然変異や遺伝子重複だけでなく、ゲノム全体の重複や、発現調節領域の獲得や喪失、個々の遺伝子の喪失、利己的因子の増幅などが、生物の表現型の進化との関係が見えてきた。ここでは、実例をあげながら、ゲノム進化の特徴を解説する。
担当講師: 工樂 樹洋 (理化学研究所ユニットリーダー)
第12回 寄生 ~その生態と進化~
一生、あるいは生活環のある時期に、他の生物に寄生する生物を寄生生物とよぶ。寄生生物では、体の構造や機能が退化してしまう例がよく知られている。一方で、寄生している寄主の構造や行動を改変する能力を進化させている。これら寄生に伴う生物の進化について概観する。
担当講師: 深津 武馬 (産業技術総合研究所首席研究員)
第13回 内部共生がもたらす進化
地球上の生物は、異なる生物種であっても、お互いが様々な形で関わり合っている。中でも他の生物の体内に入り込む内部共生や細胞内に入りこむ細胞内共生という生物の関係は、最も密接な生物間の関係である。このような共生関係がどのように進化するのか、そして、共生する宿主や共生体がどのように進化するのかを紹介する。
担当講師: 深津 武馬 (産業技術総合研究所首席研究員)
第14回 性と進化
どうして、多くの生物が、性という性質をもつのだろうか。この回では、どのように性が進化してきたのか、性があることによって生物にどのような変化が生じるのかを考察する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)
第15回 人類の進化
他の類人猿と分岐後、ヒトの祖先は独自の進化をたどって、現代人であるHomo sapiensとなった。その進化的変遷と、ヒトに特徴的な形質の進化過程について解説する。
担当講師: 二河 成男 (放送大学教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2018年度 [第1学期] (月曜)
21時30分〜22時15分
2017年度 [第2学期] (火曜)
20時45分〜21時30分
2017年度 [第2学期] (金曜)
1時30分〜2時15分[再放送]

単位認定試験 試験日・時限:

2018年度 [第1学期]
2018年8月2日 (木曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第2学期]
2018年1月24日 (水曜)
2時限 (10時25分~11時15分)

開設年度:

2017年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1562851

単位数:

2単位
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