環境の可視化(’15)

主任講師: 梅干野 晁、中村 恭志

環境問題は直接目に見えないことが多いため,その本質を理解することは難しい。これを画像として可視化することにより,その理解を助け,かつ感性に訴えられると考える。可視化技術や可視化画像の読み方など本講義で得た知識をもとに,今日取り上げられるいろいろな環境分野の可視化画像の理解に役立ててほしい。
環境問題の発生原因や歴史的経緯も踏まえながら,可視化画像により環境の実態を正しく理解した上で,安全で環境負荷の少ない快適な環境づくりに取り組んでいただきたい。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 環境と可視化 -環境の可視化とは-
環境の可視化とは何かを考える。本講義で対象とする地球環境から生活環境はお互いが入れ子状態になっていることを,ヒートアイランド現象を例に解説するとともに,可視化画像,特にデジタル画像の特徴を述べながら,科学的アプローチによる環境の可視化技術について基本的事項を理解する。最後に,本講義の構成と特徴を示す。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 中村 恭志 (東京工業大学准教授)
第2回 可視化の手法
環境で生じる現象は実に様々であり,可視化の際には着目する環境現象ごとにその特徴が明確に読み取ることができる可視化の表現方法を選択しなければならない。環境現象の時間的な変化と,空間的な分布,そして環境の動きの様子や,現象の持つ特徴を明確に可視化するための基本的な表現方法を紹介するとともに,それぞれの利点について示す。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 中村 恭志 (東京工業大学准教授)
第3回 リモートセンシングによる可視化
環境のリモートセンシング技術について,観測,解析,可視化の一連の流れを概説する。環境をとらえるセンサの電磁波の感度波長に着目し,可視光に加え,赤外, マイクロ波でとらえられる環境とは何かを考えながら,環境分野の利用技術とその可視化技術について理解する。最後に,合成開口レーダーによる環境の可視化について事例を紹介する。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 野中 崇志 (日本大学専任講師)
第4回 表面温度の可視化① -表面温度と熱環境-
太陽放射をはじめとした伝熱現象によっていろいろな面の表面温度が決まる。熱環境を規定する伝熱現象と,その中での表面温度の位置づけを理解する。次に,この表面温度を把握する有効な方法である赤外線放射カメラについて,その計測の原理を説明し,空間的,時間的な表面温度の可視化によって熱環境の一面がとらえられることを示す。また,熱画像を読むときの注意点についても触れる。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授)
第5回 表面温度の可視化② -生活空間の熱環境-
生活空間の熱環境を規定する建築の熱的性能を概観した上で,赤外線放射カメラによる熱画像によって把握できる生活空間の熱環境について整理する。さらに,生活空間の熱環境と快適性の関係を理解した上で,全球熱画像を用いて算出できる,平均放射温度(MRT)を紹介する。最後に,表面温度を可視化した熱画像を見ながら,建築の日射遮蔽,断熱・気密性能や,住宅のダイレクトヒートゲインシステムの効果などを議論する。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授)
第6回 表面温度の可視化③ -都市・地域の熱環境-
都市と地域の熱環境を,航空機リモートセンシング画像や,GIS情報,シミュレーション技術を用いて可視化する手法を紹介し,可視化情報の読み取り方について理解する。特に今日話題になっているヒートアイランド現象を取り上げ,その主要な形成要因である土地被覆と,表面温度に表れるヒートアイランド現象の実態との関係を可視化画像で読み取る。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 浅輪 貴史 (東京工業大学准教授)
第7回 表面温度の可視化④ -熱環境の設計と可視化-
都市に快適な熱環境をつくり出す”環境設計”を取り上げ,コンピュータを用いた数値シミュレーションにより都市の熱環境を可視化し,環境の設計に活用する方法について学ぶ。特に3DCADを用いた熱環境の設計と可視化の考え方,数値シミュレーションによる表面温度の予測と様々な可視化方法,および街づくりにおける環境設計への応用について理解する。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 浅輪 貴史 (東京工業大学准教授)
第8回 水の流れの可視化①  -流れと水環境-
河川や湖沼などは人々の生活の重要な基盤となっている。この回と続く第9回及び第10回では,水環境を構成する要素のうち“水の流れ“に着目し,その可視化がどのように為され,水環境の健康状態を把握する上で活かされているのかを学ぶ。この回では,水環境における”水の流れ“の役割について概説した後,水の流れの代表的な可視化手法を紹介する。
担当講師: 中村 恭志 (東京工業大学准教授)
第9回 水の流れの可視化② -現地観測データによる可視化-
水環境でなにが生じているのかを知る第一歩は,実際の現場に赴き測定を行う「現地観測」である。現地観測では広大な水域を対象にするため,観測されるデータは限定的となる。それらを可視化し,水環境の状態を読み解くためには,複数のデータを組み合わせて手がかりを増やすことや,物理的な原理に関する知識から現象を解釈することが必要となる。現地観測の特徴について述べた後,上記の工夫がどのように行われるのかを紹介する。
担当講師: 中村 恭志 (東京工業大学准教授)
第10回 水の流れの可視化③ -シミュレーションによる可視化-
広大な広がりを持つ水環境の可視化では,コンピュータシミュレーションによる水の流れの解析が役に立つ。コンピュータシミュレーションの原理,シミュレーションによる環境の模擬,シミュレーションによる可視化が水環境把握で果たす役割について解説し,さらに,シミュレーションによる可視化活用の例を紹介する。
担当講師: 中村 恭志 (東京工業大学准教授)
第11回 地盤の可視化① -地盤の物理探査-
地表から地球内部の物性を可視化する技術は物理探査といわれており,地表での様々な地球物理学的な計測データから地下の物性分布の空間的分布を知ることができる。地盤の可視化技術の基本を理解した上で,その適用例として,地盤の可視化で用いる物理現象を紹介する。
担当講師: 山中 浩明 (東京工業大学教授)
第12回 地盤の可視化② -地盤の可視化と逆問題-
地盤の可視化において重要な技術のひとつに,観測データから地盤の内部を表すモデルのパラメータを推定する逆問題がある。地盤の可視化における地盤のモデル化と観測データの逆問題の考え方について解説する。さらに,具体的な逆問題の解き方を示しながら,逆解析によって得られた可視化画像を読む。
担当講師: 山中 浩明 (東京工業大学教授)
第13回 地盤の可視化③ -可視化情報の利用-
物理探査では,深さ数mから数十kmと様々なスケールでの地盤情報が得られる。地盤の可視化技術によって,時代ごとに社会のニーズに応じた地盤の情報が提供されてきた。ここでは,地盤の可視化情報の具体的な利用事例として,地球科学の調査研究への応用,天然資源を探す,災害を防ぐ,社会基盤の維持に役立つ可視化情報,環境を守る可視化情報,について解説する。
担当講師: 山中 浩明 (東京工業大学教授)
第14回 地球環境の可視化
今日の地球環境時代,地球環境問題への科学的アプローチに大きく貢献している衛星リモートセンシング技術と,グローバルな地球環境の可視化画像より得られる情報について説明する。さらに,地球観測衛星(特に国産衛星)とその様々な利用事例を取り上げ,リモートセンシングデータの解析及び可視化画像の作成の過程を解説しながら,地球環境の可視化画像を読む。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 野中 崇志 (日本大学専任講師)
第15回 可視化画像の利用と今後の展開
本講義で学んできた「環境の可視化」についてふり返るとともに,可視化画像を読む際の手助けとなる事項をおさらいする。身近な可視化情報として気象と災害に関する可視化画像を取り上げ,これらを読んでみることで学んできた事項を確認する。最後に,バーチャルリアリティをはじめ,今後の環境の可視化の進展について展望する。
担当講師: 梅干野 晁 (放送大学教授) 中村 恭志 (東京工業大学准教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (木曜)
9時00分〜9時45分
2016年度 [第2学期] (月曜)
12時00分〜12時45分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月27日 (木曜)
2時限 (10時25分~11時15分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月25日 (水曜)
7時限 (16時45分~17時35分)

開設年度:

2015年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1639412

単位数:

2単位
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