家族と高齢社会の法(’17)

主任講師: 川島 志保、関 ふ佐子

この講義は、初学者にも法律学が身近に感じられるよう工夫しながら、家族に関する基本的な法律の知識、高齢社会における制度と法律の知識及び法律の背後にある法の精神(Legal Mind)を学ぶことを目標としている。家族に関する基本的な法律の知識、家族に関わる紛争解決のために必要な法律の知識を身につけること、法の精神に考えを及ぼすことは、受講生が何らかの紛争に巻き込まれた場合に役立つことになろう。また、人間らしく生きることが憲法の保障する権利であることを知り、それを具体化したのが社会保障制度であること、人生の最後まで自律した存在として自らの生き方を追究することが社会保障制度の目的のひとつであることを理解することにより、誰もが迎える高齢期に安心した生活を営むことが可能となろう。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 変容する家族が直面する課題
家族が直面する各種の法的課題および家族機能の低下した高齢(長寿)社会を支える社会保障制度をめぐる法的課題を、ライフステージに沿って検討するという本講義の全体像を示すとともに、講義のねらいと担当者を説明する。
担当講師: 川島 志保 (川島法律事務所弁護士) 榊原 富士子 (さかきばら法律事務所弁護士)
第2回 婚姻 -家族をつくる
家族は、夫婦という横軸と、親子という縦軸の関係から成り立っていることが多い。婚姻により、夫婦間にどのような法的関係が形成されるのか、婚姻届のない内縁関係と婚姻とは何が共通し、何が違うのか、さらには、こどもが生まれた場合の親子や夫婦の関係について、法律の仕組みを知るとともに、その背後にある考え方を学ぶ。
担当講師: 川島 志保 (川島法律事務所弁護士)
第3回 グローバリゼーションと家族
国際化の進展により、国際結婚により形成される家族が増えている。国際結婚によって生まれる子の国籍、離婚の際どの国の法律が適用されるのか、子に関する取り決めや同意なく連れ出された子に関するルール等、国際化に伴い生じた新たな問題について検討する。
担当講師: 榊原 富士子 (さかきばら法律事務所弁護士)
第4回 離婚
人生の大きな転換点である離婚について基礎的な知識を習得し、乗り越えるために検討すべき項目を知る。最近の離婚の傾向、離婚の原因、離婚方法、財産分与、慰謝料、年金分割、別居中の婚姻費用、高齢者の離婚の特徴・配慮すべき点などを学ぶ。
担当講師: 榊原 富士子 (さかきばら法律事務所弁護士)
第5回 離婚と子ども
最も離婚の影響を受けやすいのは未成年子である。子どもに視点をおいた離婚、子の福祉を第一に考える離婚が求められている。子が離婚を乗り越えるには何が必要かを考える。
担当講師: 榊原 富士子 (さかきばら法律事務所弁護士)
第6回 家族の虐待
家族内の虐待は外からは見えないことが多く、しつけや夫婦げんかとして見過ごされてきたが、その実態は極めて深刻である。児童虐待、配偶者間の暴力(DV)、高齢者虐待の背景にある家族の関係やそれを規制する法律について学ぶ。
担当講師: 川島 志保 (川島法律事務所弁護士) 布施 憲子 (布施法律事務所弁護士)
第7回 高齢社会を支える法理念
家族が小さくなっていくなかで、社会との関係において高齢者が直面する諸問題について、法がどのように対処しているか、また背後にある法理念(自己決定、権利擁護、社会保障)について、学ぶ。
担当講師: 川島 志保 (川島法律事務所弁護士) 布施 憲子 (布施法律事務所弁護士)
第8回 老いじたくを支える法制度 -①成年後見制度
少子高齢社会を迎え、親世代は子世代に頼らずに、自分で自分の老後に備える必要がある(老いじたくの必要性)。成年後見制度を中心に老いじたくに役立つ仕組みを学ぶ。
担当講師: 布施 憲子 (布施法律事務所弁護士)
第9回 老いじたくを支える法制度 -②相続と遺言
相続法の基本的な考え方、遺言による本人の意思の優先、遺言がない場合の法定相続と遺産分割の手続きについて学ぶ。高齢になってからの財産の適格な管理・確保の問題と相続人の立場からの相続の承認と放棄についても学ぶ。
担当講師: 布施 憲子 (布施法律事務所弁護士)
第10回 公的年金と社会的扶養
家族による私的扶養に代わって、高齢者の生活費の中核を支える社会保障制度、すなわち社会的扶養として発展してきた公的年金制度について勉強する。第一に、年金制度を理解する前提として、社会保障制度の全体像を整理する。第二に、公的年金制度を素材に、社会保障制度の主要な機能である所得再分配機能のうち、世代間分配について勉強する。
担当講師: 関 ふ佐子 (横浜国立大学大学院教授)
第11回 仕事と社会参加
人生90年時代において、高齢者も活躍する社会を描いた法政策を理解する。自立(律)した高齢期を支える仕事をめぐる課題について勉強する。家族の姿が変容しつつあるなか、支え合いの機能を地域のコミュニティが担えないかが模索されている。ボランティアなどによる社会参加を支える政策や課題、第2・第3の人生に向けた若年期からの準備について勉強する。
担当講師: 関 ふ佐子 (横浜国立大学大学院教授)
第12回 高齢者の住まいとケア
家族規模の縮小や家族関係の希薄化、地域コミュニティの崩壊など、人と人との直接的な関わりが乏しくなる中で、高齢者の介護問題はどこで介護を受けるのかという住まいの問題を顕在化させる。高齢者の居住をめぐる法制度の展開と考え方を学ぶとともに、高齢者の住まいの確保と住まい方の支援をめぐる問題について考える。
担当講師: 原田 啓一郎 (駒澤大学教授)
第13回 縮小する家族と介護
一人暮らしの高齢者や高齢夫婦のみの世帯が増加するなかで、要介護高齢者の生活は介護・福祉サービスなどの社会的支援なしには成り立たない。認知症高齢者の介護をめぐる家族の責任、介護の社会化と介護保険、家族介護の支援を素材に、高齢社会における家族と介護に関わる問題について考える。
担当講師: 原田 啓一郎 (駒澤大学教授)
第14回 高齢期の医療と法
高齢者は若年者と比べて医療を必要とすることが多くなる。少子高齢社会における高齢期の医療費の支え方、医療の高度化と高齢者のQOL、人生最終段階における医療(終末期医療)での高齢者の自己決定と家族との関係を素材としながら、高齢期の医療保障の現状と法的課題について考える。
担当講師: 原田 啓一郎 (駒澤大学教授)
第15回 変容する家族と今後の課題
これまでの講義で学んだことを再確認するとともに変容する家族の将来と今後の課題を、授業を担当した講師が、それぞれまとめ、高齢社会の将来像を考察する。
担当講師: 川島 志保 (川島法律事務所弁護士) 榊原 富士子 (さかきばら法律事務所弁護士) 関 ふ佐子 (横浜国立大学大学院教授) 原田 啓一郎 (駒澤大学教授) 布施 憲子 (布施法律事務所弁護士)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2018年度 [第1学期] (木曜)
6時45分〜7時30分
2017年度 [第2学期] (木曜)
21時30分〜22時15分
2017年度 [第2学期] (土曜)
1時30分〜2時15分[再放送]

単位認定試験 試験日・時限:

2018年度 [第1学期]
2018年8月2日 (木曜)
8時限 (17時55分~18時45分)

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第2学期]
2018年1月24日 (水曜)
6時限 (15時35分~16時25分)

開設年度:

2017年度

科目区分:

専門科目

科目コード:

1639579

単位数:

2単位
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