多様なキャリアを考える(’15)

主任講師: 道幸 哲也、原田 順子

現在、一般の大学において「キャリア教育」を実施することが義務化されており、放送大学においてもこれについて学習したいと考える。しかし、本学の学生には、様々な働き方をしている人々、定年退職者、主婦、障がいをお持ちの方など、多様な方がいる。したがって、金銭的対価を得る労働以外の価値について、「ライフコース」という概念を含めて考える。本学の学生にとって自己の「キャリア論」確立の助けとなり、かつ他人のキャリアの方向性を理解する素地をつくる。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

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第1回 キャリアについて
この講義を通じて考える「多様なキャリア」について説明する。全15回・章において、職業キャリアを主軸にしながらも、その他の多様なキャリアにも議論を広げる。
担当講師: 原田 順子 (放送大学教授)
第2回 日本人の職業キャリアと勤続性 -職業キャリアには、どのような特徴があるのだろうか-
なぜ人は働くのか。現代社会において、労働者が職業キャリアを積んでいくという現象がなぜ重要だと考えられるのだろうか。この章では、職業キャリアの特徴について見ていくが、経済的目的だけが働く目的ではなく、それ以外の重層的で多様な目的についても、キャリア形成の上では重要であることに注目する必要がある。職業・雇用の勤続性という在り方にどのような特徴がありうるのか、という点を見ていきたい。
担当講師: 坂井 素思 (放送大学教授)
第3回 日本の労働市場変化と職業キャリア -賃金カーブはなぜフラット化するのだろうか-
賃金プロファイルは、年齢上昇に応じて、どのくらいの賃金水準を得ているかについての軌跡を追っているものであるが、この動きを観察すれば、職業キャリアの様相を間接的に見ることができる。賃金水準には、職業キャリアが直接・間接的に評価され反映されていると見ることができる。この賃金水準を決定している日本の労働市場では、「年功賃金制」から「職能資格制度」、そして「成果主義賃金制度」へと、それぞれ併行しながらも、変化をとげてきている。この章では、賃金プロファイルの動向を観察しながら、日本の労働市場にどのようなことが起こって来ているのか、あるいは、職業キャリアがどのような対応を迫られているのかについて考えていく。
担当講師: 坂井 素思 (放送大学教授)
第4回 正規と非正規雇用労働者の職業キャリア -なぜ非正規雇用は増大するのだろうか-
近年、非正規雇用が急速に増大傾向を見せている。この章では、非正規雇用には、どのような特徴が存在するか、さらになぜ非正規雇用は、増大するのか、について見ていくことにする。非正規雇用の在り方は、従来と異なる職業キャリアのパターンを見せることになる。
担当講師: 坂井 素思 (放送大学教授)
第5回 職業キャリアの形成
社会において職業キャリアは、企業、行政、家計の力に支えられている。人的資本の形成の様々な側面について解説する。
担当講師: 原田 順子 (放送大学教授)
第6回 企業が求める人材の変化
企業が求める人材の変化を歴史的に解説する。
担当講師: 角方 正幸 (リアセックキャリア総合研究所所長)
第7回 キャリア開発支援の動向
高校生~社会人が身につけるべきキャリア・アダプタビリティとその支援の動向を解説する。
担当講師: 角方 正幸 (リアセックキャリア総合研究所所長)
第8回 職場の人間関係と法
働き方に余裕がなくなっている。人間関係が希薄になっているとともに職場において多様な紛争が増加している。本章では職場の人間関係、とりわけ最近のハラスメント紛争の背景や特徴、さらに法的紛争化を回避する工夫を検討する。
担当講師: 道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
第9回 企業内キャリア
ひとつの企業・組織のなかに様々な雇用形態が含まれる。人材育成を重視することは日本企業の特徴とされてきたが、雇用形態による差異があることを含み説明する。
担当講師: 原田 順子 (放送大学教授)
第10回 キャリア権の考え方
職業的キャリアを支えるキャリア権の考え方を憲法規定や職業開発法制の関連規定にもとづき検討し、さらに生成途上にある労働契約上の位置づけについて関連裁判例を素材に考察する。
担当講師: 道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
第11回 多様な働き方と労働法の役割
生活を現実的に支えるためには仕事や労働中心のキャリアが重要である。本章では労働の現状とそれに対する政府の基本方針を検討し、法的ルールの観点から雇用と雇用以外との比較さらに正規と非正規の働き方の違いを考える。
担当講師: 道幸 哲也 (北海道大学名誉教授)
第12回 ライフコースの考え方
ライフコースの視点と考え方は、1970年代にアメリカの社会学・歴史学・心理学の研究者たちによって開発され採用されるようになった。日本には、80年代に入ってから導入され、急速に普及した。先鞭をつけたのは家族社会学者である。標準的なコースをたどる家族が日本でも減少することによって、家族周期やライフサイクルという従来の概念の有効性が低下したためである。また、ライフコースの考え方が豊かな成果をもたらす可能性を秘めていることに気づいたためでもある。この回では、ライフコースとは何か、ライフサイクルという捉え方にはどのような限界があったのか、個人のライフコースと社会構造はどのように関連しているのか、これらの点について説明しながらライフコース論の特色について論ずる。
担当講師: 森岡 淸志 (放送大学教授)
第13回 社会の変動とライフコース
ライフコース論の特質は、歴史的社会的出来事と家族における出来事、そして個人の出来事の三つの関連を重視する点にある。このため、その出来事を何歳の時に経験したか(時機・タイミング)、どういう順番で出来事は起きたのか、そして、出生コーホートによってこれらの出来事がライフコースに与える影響はどのように違うのか、こうした諸点を注意深く考察することになる。この回では、出生コーホートによる戦争体験のちがいとその後のキャリアへの影響のしかたについて、また産業化の初期段階における職業キャリアと家族キャリアの関連について、具体的に説明してゆく。
担当講師: 森岡 淸志 (放送大学教授)
第14回 パーソナル・ネットワークとライフコース
個人のライフコースにそって、パーソナル・ネットワークもまた変化を遂げてゆく。戦争という社会的出来事も、就職、結婚、転勤、退職という個人の人生にとって重要な出来事も、それぞれにパーソナル・ネットワークに大きな影響を与えている。同様に個人は、これらの出来事を契機として主体的にネットワークの再編成に取り組んでいる。この回では、まずパーソナル・ネットワークについて説明し、次いでネットワークの再編過程の様相を事例分析を通して具体的に明らかにする。
担当講師: 森岡 淸志 (放送大学教授)
第15回 多様なキャリア ~女性のキャリアを考える~
女性労働者の働き方は男性と異なっている。その状況について把握し、現代社会において関心がもたれている事柄について解説する。
担当講師: 原田 順子 (放送大学教授)

放送メディア:

テレビ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (木曜)
13時45分〜14時30分
2016年度 [第2学期] (月曜)
20時00分〜20時45分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月25日 (火曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月28日 (土曜)
1時限 (9時15分~10時05分)

開設年度:

2015年度

科目区分:

総合科目

科目コード:

1847520

単位数:

2単位
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