証券市場と私たちの経済(’15)

主任講師: 野間 敏克

大きく分けて三つの目標がある。第一に、証券市場の仕組みと機能の基礎を学ぶこと、第二に、新しい証券投資の手段や金融技術を知ること、そして第三に、それらを生活者として利用するために、証券市場の動向を見る目を養い経済社会に与える影響を理解することである。 この講義は、様々な人々にとって有益だろう。目の前の資産運用が大きな関心となっている高齢者、住宅ローンを抱え老後が心配な現役世代、国債や年金という負担を押しつけられそうな若年世代など、多くの人にとって、証券市場の動向を知り、その機能を最大限に発揮させることは大きな生活課題であり、政策課題でもある。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 金融と証券
金融取引とは何か、それにどのような特徴や課題があって、金融市場や金融機関がどう対応しているのかを理解する。また日本の金融制度の基礎を学び、その中の有価証券の種類と代表的な証券市場を紹介する。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第2回 家計貯蓄と証券
家計は、最大の貯蓄主体として巨額の金融資産ストックを保有している。しかしフローでみると、日本の貯蓄率は急速に低下した。その事実をデータで確認し、原因をさぐってみると、人口の高齢化や経済成長の低下と密接に関係していることがわかる。また、欧米に比べ証券保有の少ない日本でも、高齢者の高貯蓄者は比較的証券を保有している。その意味についても考えよう。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第3回 企業と証券市場
最大の赤字主体であった企業が行ってきた資金調達を振り返り、資金調達の決定に関する理論的な考え方を学ぶ。外部資金に依存する企業においてはエージェンシー問題が発生する。それを解決するコーポレート・ガバナンスの問題も資金調達と密接に関係していることを理解する。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第4回 リスクと証券
証券によるリスク移転の機能を確認し、証券のリターンがリスクと密接に関係していることを学ぶ。投資を分散することによるリスク軽減効果などのポートフォリオ理論の基礎を、数字や数式も使いながら学ぶ。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第5回 株式の役割
出資による資金調達の意味を理解する。譲渡自由の原則、有限責任制、所有と経営の分離など、現代の株式会社の特徴を学ぶ。コーポレートガバナンスのあり方について考察する。投資者の立場から株価の投資尺度と、株価と資金配分の効率性の関係を理解する。
担当講師: 清水 葉子 (福井県立大学准教授)
第6回 証券取引の仕組み
証券取引所と証券会社が証券の流通に果たす役割を理解する。証券取引所の諸制度と、市場間競争や取引所の株式会社化など新しい動きを学ぶ。証券会社の業務を理解し、インターネット証券の登場や証券販売チャネルの拡大などの変化について学ぶ。
担当講師: 清水 葉子 (福井県立大学准教授)
第7回 債券投資の基礎
国債や社債などの債券は預金、株式と並んで個人投資家にとって重要な投資対象の一つである。本章では、債券の基本的性格と種類、発行条件といった基礎知識について説明し、その後に金利・債券の利回りと価格との関係、債券投資の性格とリスクについて説明する。
担当講師: 須藤 時仁 (獨協大学教授)
第8回 国債市場拡大の意味
債券のなかで、発行市場でも流通市場でも最も大きな比重を占めるのが国債である。国債の種類や発行の仕方を整理した後、国債のリスクとリターンについて学ぶ。また、日本の国債発行と国債残高の推移を振り返り、それが経済社会全体にもっている意味を考えよう。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第9回 証券市場の社会的役割
証券市場は、資金配分やリスク配分の機能をはじめ、いくつかの機能をもっている。それらの機能が発揮されるためには、投資家が合理的で証券市場が効率的であることが重要なことを理解しよう。だが、実際には投資家は非合理だとする行動ファイナンスの議論もさかんに行われている。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第10回 バブル経済と証券
証券市場では、しばしばバブルが発生する。代表的なバブルの構図とその影響を振り返り、いくつかの共通点をさがそう。その後、代表的なバブルの理論を学び、最後に、日本の80年代後半のバブルの背景、原因、結末などを整理する。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第11回 投資信託の魅力
投資信託はその特性により、家計の主要な資産運用商品として期待されている。またNISA(少額投資非課税制度)の創設などにより、その重要性は増すことが予想される。本章では、投資信託の基礎的な仕組みと、家計が自らに適した投資信託を選別するために必要な情報等について理解することを目的とする。
担当講師: 若園 智明 (日本証券経済研究所主任研究員)
第12回 証券投資における投資家保護
証券への投資は自己責任原則に基づく。しかしながら、このような自己責任原則を求めるためには、十分な投資家保護制度が整備される必要がある。本章では、日本の投資家保護制度の概要を理解し、また、広い意味での投資家保護と言える家計が備えるべき金融知識の普及・啓発について考えることを目的とする。
担当講師: 若園 智明 (日本証券経済研究所主任研究員)
第13回 証券化商品
新しい金融商品のなかには、証券化技術を駆使したものも増えている。証券化の仕組みと、それによって投資対象となった代表的な商品の特徴を学ぶ。また、複雑化した金融の仕組みが新たな問題を生み出していることを、サブプライム問題を通して知る。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第14回 デリバティブ
証券市場では、デリバティブと呼ばれる金融派生商品の開発がすすみ、既存の金融商品と組み合わせることで自らリスクヘッジする手段も増えてきた。複雑にみえるデリバティブのうち先物とオプションを取り上げて特徴を解説し、利用の仕方を考える。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)
第15回 財政危機、通貨危機、金融危機
金融技術の発達、グローバル化、金融化などによって新たな金融危機が生まれ、財政との関係も密接になっている。現代社会が抱えている金融リスクに、消費者や企業がどう対応するのか考え、証券市場においても「信用」が最も重要なことを再確認する。
担当講師: 野間 敏克 (同志社大学教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (水曜)
9時00分〜9時45分
2016年度 [第2学期] (月曜)
22時15分〜23時00分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月29日 (土曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月26日 (木曜)
2時限 (10時25分~11時15分)

開設年度:

2015年度

科目区分:

総合科目

科目コード:

1847546

単位数:

2単位
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