パーソナル・ネットワーク論(’12)

主任講師: 森岡 淸志

パーソナル・ネットワーク論の視点と方法を学習することによって、受講生一人一人が自身をとりまくパーソナル・ネットワークを全体的に捉え、ネットワークからの影響や自身のネットワークへの働きかけを相対化し、自身の態度や行動への内省的理解を深めるための一つのきっかけとなることを目標とする。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 パーソナル・ネットワーク論の視角
1960年代に、社会的ネットワーク論が急速な展開を見せる。この中から、やがて人と人とのつながりに対象を限定するパーソナル・ネットワーク論が台頭するのであるが、第1回では、この間の経緯を含め、特有の視角やアプローチの特色について説明する。
担当講師: 森岡 淸志 (放送大学教授)
第2回 日本の「家」と親族関係
戦前・戦後にかけて、特に日本の農村では1970年代まで、親族関係を中心に生活が営まれていた。日本の親族関係は、「家」を単位とする同族的関係と、個人を単位とする親類(親戚)関係の二つの関係から成立していた。現在では、同族的関係は大幅に衰退しているが、このようなかつての日本の親族関係を理解しておくことは、現代日本のパーソナル・ネットワークを理解するために、きわめて重要である。
担当講師: 森岡 淸志 (放送大学教授)
第3回 産業化と家族変動
産業化・都市化による職業的・地理的移動は家族のあり方に大きな影響を与えてきた。ここでは核家族をめぐり、家族は孤立しているのか、それとも新たなネットワークの中にあるのかをみてゆく。また都市度という居住地の特性(村落か都市か)によって、人々のもつ親族ネットワークのあり方に違いがあることにも注目する。
担当講師: 立山 徳子 (関東学院大学教授)
第4回 現代日本における家族の変容
国勢調査のデータから近年の日本家族の変容を家族形態、家族構成の両面から確認する。またこうした家族の変化を「家族の個人化」や家族意識の変化などの質的な面からも考察する。また家族をネットワークの視点から見る、「ネットワークとしての家族」と「ネットワークの中の家族」という分析視点の意義にふれる。
担当講師: 立山 徳子 (関東学院大学教授)
第5回 夫婦役割とネットワーク
夫婦はなぜ家事や育児、余暇などを別々に(または一緒に)行おうとするのか。ここではE.ボットの示した家族外ネットワークが夫婦役割関係を決定してゆくという研究を紹介する。ボットの研究は家族研究とコミュニティ研究の双方をつなぐ意味で多くの示唆を与えたが、その意義についても述べる。
また日本の夫婦関係とコミュニティとの間にどのような関連があるのかを考察したい。
担当講師: 立山 徳子 (関東学院大学教授)
第6回 都市空間の中の家族
都市度という居住地の特性が家族のあり方とどのように関連をもつのか。国勢調査などの客観的データから、世帯類型や就労スタイルは都市空間の中で一定のパターンを描いて分布していることを理解したい。またこうした一連の確認作業から、都心・郊外・村落のそれぞれにおいて特徴的な家族形態が分布していること、ならびに都市度という概念を紹介する。
担当講師: 立山 徳子 (関東学院大学教授)
第7回 都市とパーソナル・ネットワーク
都市という環境の中で、人はどのようなパーソナル・ネットワークを形成するのか。ここでは都市度とネットワーク保有量の関係、空間分布に注目した研究成果を紹介する。
担当講師: 立山 徳子 (関東学院大学教授)
第8回 ネットワークから見た子育て
近年、注目される子育ての困難さはどこにあるのか。母親の持つ家族内・家族外の子育て環境をネットワークの視点でとらえた研究成果とそのネットワーク戦略を紹介する。また子育てネットワークの国際比較から、パーソナル・ネットワークの多様性や可能性、またセーフティ・ネットとしての意義を考える。
担当講師: 立山 徳子 (関東学院大学教授)
第9回 就職(転職)手段としてのネットワーク
「縁故」という言葉に象徴されるように、就職(転職)のさいに当事者を取り巻く人間関係は少なからぬ影響を発揮してきた。この回では、人々が就職(転職)するさいにネットワークがどのような影響を及ぼすのか、日米の研究を踏まえながら解説する。
担当講師: 石田 光規 (早稲田大学教授)
第10回 仕事の手段としてのネットワーク
産業社会の流動化とともに、働く人々は自らの仕事ネットワークを主体的に構築することを求められるようになった。そのさい有効なネットワークとはどのようなものなのか、さまざまなパーソナル・ネットワーク調査の知見を踏まえて解説する。
担当講師: 石田 光規 (早稲田大学教授)
第11回 企業社会における人間関係
現在の企業社会の特徴を示す言葉の一つが「ネットワーク化」である。この回では、ネットワーク化が進行する企業組織において、人々が取り結ぶ人間関係はどのような変化を遂げているのか解説する。
担当講師: 石田 光規 (早稲田大学教授)
第12回 女性の仕事とパーソナル・ネットワーク
女性が働くさいには、就業継続や家庭と仕事の両立といった問題が強く意識される。そうした問題に対して、彼女たちの保有するパーソナル・ネットワークがいかなる影響を与えているのか解説する。
担当講師: 石田 光規 (早稲田大学教授)
第13回 年賀状からみたパーソナル・ネットワーク
パーソナル・ネットワークに関する実証研究は、その多くが統計的標本調査の結果に基づくものである。この調査では、対象者にとって親しい人びととの現在のネットワークに関する情報しか得ることができない。年賀状を手がかりとした事例調査によって、より拡い範囲のネットワークを捉え、またライフコースに伴う再編・変容の過程を捉えうることを明らかにする。
担当講師: 森岡 淸志 (放送大学教授)
第14回 社会関係にひそむ資本
近年、社会関係を「資本」とみなす研究が幅広い範囲で行われている。この回では、社会関係資本論の研究視角を概説し、そうした研究の知見および問題点について解説していく。
担当講師: 石田 光規 (早稲田大学教授)
第15回 「住民力」の効果
第14回の社会関係資本、ソーシャル・キャピタルに関する説明を踏まえ、住民が保有するパーソナル・ネットワークと、地域社会への参加度との相関が高いことをまず指摘する。次いで、これらを合わせて「住民力」とする時、この「住民力」がコミュニティ・モラール、投票行動、環境配慮行動と有意に高い関連を示すことについて説明を加える。
担当講師: 森岡 淸志  (放送大学教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (木曜)
14時30分〜15時15分
2016年度 [第2学期] (火曜)
10時30分〜11時15分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月22日 (土曜)
4時限 (13時15分~14時05分)

単位認定試験 試験日・時限:

2016年度 [第2学期]
2017年1月20日 (金曜)
3時限 (11時35分~12時25分)

開設年度:

2012年度

科目区分:

大学院科目

科目コード:

8930619

単位数:

2単位
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