情報学の新展開(’12)

主任講師: 川合 慧

情報社会を支える種々の要素を可能な限りブラックボックスとしてではなく理解するとともに、相互の関連性を把握し、社会全体の動きを主体的に理解することを目的とする。具体的な理解軸としては、情報処理技術の基礎、人工知能の考え方と応用、情報メディアと人間社会・法、人間の認知作用と情報システム、情報と現実との融合、生命・生体科学と情報のそれぞれについて基本的な理解と認識とを目指す。 検討中リストに追加

各回のテーマと放送内容

※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。

第1回 情報学とその動向
コンピュータはもともとは数値的な計算を高速かつ正確に実行することを目的として発明されたが、実世界を符号化する柔軟かつ汎用的な方式の使用により、人間が扱うほぼすべての領域にその処理を適用することができるようになった。この状況を情報処理技術の発展を交えて概観的に学ぶ。
担当講師: 川合 慧 (放送大学名誉教授)
第2回 情報処理技術とシステムの進展
現代のコンピュータが社会に応用されている主な要因について、情報処理の社会応用の観点から考察する。具体的には、処理の速度と装置の小型化、符号化と計算方法のくふう、通信と入出力などについて見る。また、機械と人間の思考方法の違い、情報システムの有効性と限界についても学ぶ。
担当講師: 川合 慧 (放送大学名誉教授)
第3回 人工知能の展開      -歴史と概要-
人工知能はコンピュータを人間のように知的にする、あるいはコンピュータを道具として知能について探求することを目指した研究領域である。人工知能研究のこれまでの経緯、提唱された理論、人工的に知能を実現する際の難問などについて学ぶ。
担当講師: 松原 仁 (公立はこだて未来大学教授)
第4回 人工知能の展開 -実際の応用-
人間のような知能を持ったコンピュータを作るという人工知能の究極の目標はまだ達成されていないが、いくつかの領域ではコンピュータが人間の専門家を越える能力を持つにいたり、人工知能の成果が世の中で広く使われるようになっている。その応用の様子について学ぶ。
担当講師: 松原 仁 (公立はこだて未来大学教授)
第5回 知能ロボットの展開
人間のような知能をコンピュータに持たせるためには身体が必要であることがわかり、一方でロボットの技術が進んで以前はソフトウェアの研究であった人工知能と連携が進んで知能ロボットの研究が盛んになってきた。知能ロボットは知能を持った(動く)コンピュータであるという立場から知能ロボットの基礎と応用を学ぶ。
担当講師: 松原 仁 (公立はこだて未来大学教授)
第6回 人間の認知作用と情報システム
情報システムやデジタルコンテンツ等を開発する際には、人間の認知作用を理解し、それに基づいたインタフェースを設計する必要がある。このことは、誰もが情報発信できる今日では学生の基礎知識としても必須であるため、人間の認知作用をシステムデザイン、ヒューマンインタフェースと関連づけて学ぶ。
担当講師: 近藤 智嗣 (放送大学教授)
第7回 情報と現実との融合
バーチャルリアリティ技術は、既に幅広い分野に応用されつつあり、その技術が実空間と融合したミクストリアリティも身近な技術となりつつある。これらの技術の主要な応用例とそのシステムを構成する要素技術を取り上げ、これまでの研究成果が人間生活の向上に寄与していることを学び、今後の動向について考察する。
担当講師: 近藤 智嗣 (放送大学教授)
第8回 生命と情報
生命現象からみると、生命を生命たらしめるソフトウェアこそ「情報」だといえる。私たちの生存は体内における情報活動によって維持されており、情報を抜きにして生命の本質を知ることはできない。遺伝子発現、ホルモン伝達、神経伝達など、生体内での情報のはたらきと、それにもとづく新しい生命概念について考察する。
担当講師: 仁科 エミ (放送大学教授)
第9回 脳と情報
情報処理の中枢である脳は、精神活動を司ると同時に、生体制御の中枢でもある。しかも脳では、精神活動と生体制御とが密接に連関していることがわかってきた。このような新しい観点から脳の理解を深めるとともに、脳における感覚感性情報処理についての新しい知見を紹介する。
担当講師: 仁科 エミ (放送大学教授)
第10回 文化芸術と情報
情報技術によって私たちは世界各地の多様な文化芸術に接することが可能になった。さらに、コンピュータの普及は芸術のあり方そのものを大きく変えつつある。それら多様化する文化芸術情報を受容する人間の側から捉え直し、美と快を発生させる感性情報とその文化ごとの特徴について考察する。
担当講師: 仁科 エミ (放送大学教授)
第11回 情報メディアと人間
人類の文化や歴史と情報メディアがいかに密接に結びついているかについて、活版印刷技術と宗教革命のかかわり、電子テキストと図書館や学問のあり方、検索技術によるビジネスへの影響、電子メールとコミュニケーションのあり方など様々な例を用いて学ぶ。
担当講師: 指宿 信 (成城大学教授)
第12回 情報と法・政策
ネットワーク社会の登場によって生まれたサイバースペースと財のデジタル化は、既存の法体系を揺るがす問題を生みだし、国境を越えて広がるネットワークは法的解決をおこなうことを困難にしている。情報の収集・保有・発信・媒介にかかわる法的問題を例に、情報化社会の進展と法的対応の重要性を理解する。
担当講師: 指宿 信 (成城大学教授)
第13回 情報と政治・社会
様々な社会問題をICTの力によって解決し、経済や社会の発展にICTを利活用するためには、情報政策が重要である。他方で、グローバルなネットワーク環境によって登場した仮想的な社会は国際政治にも大きな影響を与えている。そうしたICTに関わる政策形成のあり方やグローバル社会と情報コミュニケーションについて学ぶ。
担当講師: 指宿 信 (成城大学教授)
第14回 教育と情報
従来の視聴覚機器に代わり、さまざまな情報技術が教育に取り入れられている。その取り入れられ方は、学習理論の歴史的な変遷および情報技術の革新によっても変化してきた。特にインターネットやモバイル技術は、学習環境を大きく進展させている。こうした教育の情報化と期待される効果などについて学ぶ。
担当講師: 近藤 智嗣 (放送大学教授)
第15回 情報学の新展開
情報学の現状とその将来動向について、各講師がそれぞれの立場から述べる。具体的な項目は、機械の利用と責任、現実の拡張、芸術と情報、クラウドコンピューティングと法、などである。
担当講師: 松原 仁 (公立はこだて未来大学教授) 指宿 信 (成城大学教授) 近藤 智嗣 (放送大学教授) 仁科 エミ (放送大学教授) 川合 慧 (放送大学名誉教授)

放送メディア:

ラジオ

放送時間:


2017年度 [第1学期] (金曜)
6時45分〜7時30分
2017年度 [第2学期] (水曜)
11時15分〜12時00分

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第1学期]
2017年7月21日 (金曜)
8時限 (17時55分~18時45分)

単位認定試験 試験日・時限:

2017年度 [第2学期]
2018年1月20日 (土曜)
1時限 (9時15分~10時05分)

開設年度:

2012年度

科目区分:

大学院科目

科目コード:

8970025

単位数:

2単位
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