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九州・沖縄ブロック 平成25年度
プロジェクト名:ふる里創生地域リーダー養成 in 九州・沖縄
プロジェクト概要
九州・沖縄ブロックの各学習センターが、それぞれの地域の特性とニーズを踏まえ、行政との連携と地域・近隣大学の専門家の協力を得て、調査・研究・講義・演習・実習等を実施し、地域リーダーを育成するプロジェクト「ふる里創生地域リーダー養成 in 九州・沖縄」を実施する。
各センターのプロジェクト概要は以下である。
福岡学習センター:里山・里地・里川の保全計画を策定するために、講演会を実施し、自然保全のためのリーダーを育成する。
(責任者 栃原所長,代表者 大槻恭一九州大学教授)

1.プロジェクトの内容

1)目的

里地・里山・里川は人口の減少、高齢化の進行、耕作放棄地の増加等に伴い、動植物の生息・育成環境の低下、野生鳥獣の増加による農林業や山間地域の生活への影響の深刻化、また、景観や国土保全機能の低下など、様々な問題が生じている。そこで、福岡学習センターでは里地・里山・里川に焦点を当て、九州大学大学院及び(財)サンビレッジ茜と連携し、下記の取り組みを通して里山等の保全と里山の再生を担っていく地域リーダを育成する。

①里山・里地・里川の保全のためのリーダ養成

里山・里地・里川の保全を推進していくため、大学の教授等による講演会を実施することにより、里山等の保全に関する専門的な知識を習得し、さらに里山等の現状を観察し体験活動を通して指導者を育成する。

②サンビレッジ茜里山再生プロジェクト

(財)サンビレッジ茜が運営する施設と連携し、昔里山であった同施設内の山林を活用し、子どもたちが主体的に豊かな里山づくりを行っていくため、その活動を支援していく指導者(ボランティア)を育成する。

 

2)実施内容

①里山・里地・里川の保全のためのリーダ養成

[1回目]

日時:平成25年11月24日(日)13時30分〜15時

演題:「川を支える"つながり"」

講師:九州大学大学院農学研究院 准教授 笠原 玉青

概要:生息場や物資の流れに注目して、川の働きを支える"つながり("人と川、生物間、水の流れによるつながり)について講演する。

 

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[2回目]

開催:平成25年12月7日(土)13時30分〜15時

演題:「水源の森から与えられる水と物質」

講師:九州大学大学院農学研究院 教授 大槻 恭一

概要:東アジアにおける森林との比較も交えながら、日本の森林の歴史と現状と課題を、水と物質の供給という観点から講義する。

 

②サンビレッジ茜里山再生プロジェクト

[1回目]

日時:平成25年11月2日(土)13時30分〜15時

講座名:「里山再生チャレンジ講座」

講師:サンビレッジ茜里山再生プロジェクトボランティア組織「茜もりもり会」 会長 岸本 博和

概要:日本の植生について紹介するとともに里山の果たしてきた役割を評価し具体的な活動例を交えて里山再生への道のりについて講義する。

 

[2回目]

日時:平成25年11月9日(土)13時30分〜15時30分

講座名:「里山再生チャレンジ講座」

講師:サンビレッジ茜里山再生プロジェクトボランティア組織「茜もりもり会」 会長 岸本 博和

概要:昔里山であった「茜の森」で動植物の観察を行うとともに、里山再生に向けた取り組みの現状を視察し、作業の一部を体験する。

 

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3)実施体制

①里山・里地・里川の保全のためのリーダ養成

福岡学習センター、九州大学大学院農学研究院

②サンビレッジ茜里山再生プロジェクト

福岡学習センター、(財)サンビレッジ茜(共催)

 

4)事務局体制

①里山・里地・里川の保全のためのリーダ養成

福岡学習センター:所長、事務長、事務職員(3名)

②サンビレッジ茜里山再生プロジェクト

福岡学習センター:所長、事務長、事務職員(3名)

(財)サンビレッジ茜:理事長、専務、事務職員(1名)

 

2.プロジェクトの成果

1)参加者人数

①17名(学生:12名、一般:5名)、男性:13名、女性:4名、40歳代:1名、50歳代:8名、60歳代:5名、70歳代:3名

②17名(学生:11名、一般:6名)、男性:14名、女性:3名、40歳代:2名、50歳代:9名、60歳代:4名、70歳代:2名

 

2)目的の達成度

①里山・里地・里川の保全のためのリーダ養成

参加者が環境保全に関する理解を深めていく段階であり、指導者の育成までには到達していない。また、今回は座学中心で計画したため、体験的な活動がなく、身近にある森林環境の現状を視察し課題を把握するといった、踏み込んだ取り組みができなかった。

②サンビレッジ茜里山再生プロジェクト

1回目で今日の日本の森林と里山について理解を深め、2回目で既に里山づくりに取り組んでいるサンビレッジ茜において里山の現状を視察し、様々な動植物の観察や作業の体験したことで、今後の指導者の育成につながるものとなった。

 

3)放送大学の認知度向上

本事業の実施に際しては、学生に対する広報活動を行うとともに福岡市のホームページへの掲載や市町村立図書館等への周知やチラシの配架依頼等の広報活動を行ったことにより、放送大学が一般の方にとっても生涯学習の場であることをアピールでき、認知度の向上につながったと思われる。

ただ、一般の方に対する広報活動の中で、放送大学という名前は聞いたことがあるが、その中身までは知らないという方もかなり存在していた。

 

3.プロジェクトの課題

学生は、このような取り組みに馴染みがないせいか、興味・関心を示す学生は少なく、積極的に参加する者が少なかった。一般の方の参加が予想よりも少なかったことの原因の一つとして、放送大学がどのような大学なのか、また、どのような目的で実施しているのか理解できず、今回の事業への参加を見送ったようなケースがあったと思われる。今後、事業内容の充実とともに実施時期や広報の在り方、また、放送大学が外に向かって開かれた大学であることを積極的にアピールしていく必要がある。

 

4.今後の展開計画

本年度の成果と反省点を踏まえ、講座の内容を座学と体験的な活動の組み合わせより、さらに興味のあるものとしたい。

「サンビレッジ茜里山再生プロジェクト」は、里山再生への道のりが明確であり、当該施設における里山づくりの作業及び子どもたちへの支援活動は、指導者としての経験が少なくても活動の中で資質を高めていくことが可能であると考えられるため、当面、里山づくりの指導者の育成を先行させて実施する。

また、広報に関しては、平成26年4月から、福岡学習センターが九州大学筑紫キャンパスに移転することにより、一般の方々の放送大学に関する認知度や注目度も高まってくるものと考えられる。このことは広報活動にとっても効果的に作用するものと思われることから、学生に対する広報はもとより広く一般にも参加を呼び掛けていきたい。

 

5.参加者の感想など

・川がどのような場所にあって、それが人や生物とどのようなつながりがあるのかなど今まで意識したことがなかったので、その基礎を教えていただいて勉強になりました。次回はもっと日本の川を例にあげてお話していただけると、もっと身近に感じることができるようになると思います。ありがとうございました。

・里山とはどういう山のことかを理解することができました。自然の山の形に戻すことが自然保護につながるのではと単純に思っていましたが、今回の講演会をきっかけにこれからの自然保護の在り方についてもっと勉強していきたいと思いました。

・施設のボランティアをしていますが、施設周辺の環境をどう改善したらよいのか考えていたので、本日参加しました。施設周辺の環境を考える上で大きな示唆をいただきました。ありがとうございました。

・センター内で学習することが主体であったため、外に出て学ぶことに新鮮さを感じるとともに森の中にも素晴らしい学習の場があることを実感しました。もっと多くの学生が参加してほしいと思います。

 

6.ポスター

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佐賀学習センター:大学の研究者、行政、学生の参加による調査・研究に基づいた講演会、研究発表会を実施して「地域ブランド」をめぐる地域リーダを育成する。
(責任者 古賀所長、冨田義典佐賀大学教授)

1.プロジェクトの内容

1)目的

佐賀県では他の地域以上に少子高齢化と過疎化が進み、他方で基幹産業の農業と伝統産業の窯業は国内外の競争要因によって停滞化傾向が進みつつある。こうした中で、地域社会の活性化は喫緊の課題となっている。その課題克服策として、「地域ブランド」の確立を行政、業界、大学が一体となって取り組んでいるところである。ここに佐賀学習センターが参加することで、放送大学の地域貢献活動の展開の一つとするとともに、学生にもこの活動を通じて地域に豊かな「学び」のテーマが存在することの再認識を促すことを目的としている。

 

2)実施内容

当該プロジェクトは、①フィールド・ワーク(伊万里地区と有田地区)と②地域ブランドに関わる先進地域(大分市佐賀関)の調査・研究から成る。

 

フィールド・ワーク1

平成25年11月26日に佐賀県伊万里市にて「JA伊万里における畜産振興と佐賀牛ブランドづくりの取り組みについて」JA伊万里・本所の担当課長による講演と畜産農家の視察

 

フィールド・ワーク2

平成26年2月15日に佐賀県有田町にて「地域ブランド=有田陶磁器の現状と課題」をテーマにして泉山磁石場の視察、窯元の見学、佐賀県立九州陶磁文化館での展示物見学と人間国宝井上萬二氏の講演と意見交換会

 

先進地域調査

平成25年11月27日〜29日に大分県大分市佐賀関にて「関アジ」「関サバ」に関して大分県漁業協同組合佐賀関支店および関連施設での現場視察・聞き取り調査並びに同支店長との意見交換を通して「地域ブランド」確立に至る経緯と現状の分析

 

3)実施体制

フィールド・ワーク1(JA佐賀中央会教育センターとの共催、佐賀大学経済学部およびJA伊万里・本所との連携

フィールド・ワーク2(佐賀大学経済学部との連携、佐賀県立九州陶磁文化館の協力)

先進地域調査(大分県漁業協同組合佐賀関支店の協力)

 

4)事務局体制

放送大学佐賀学習センター

 

2.プロジェクトの成果

1)参加者人数

フィールド・ワーク1(放送大学生1名、佐賀大学生14名、JA長期研修生21名、JA職員3名、佐賀学習センター教員2名、佐賀大学教員1名)

フィールド・ワーク2(放送大学生10名、佐賀大学生15名、佐賀学習センター教員1名、佐賀大学教員1名、近畿大学教員1名)先進地域調査(佐賀学習センター教員1名、佐賀大学教員2名)

 

2)目的の達成度

フィールド・ワークについては、参加者にアンケート調査を実施した。伊万里地区のフィールド・ワークについては、JAが生産者と一体となって佐賀牛ブランドの確立ために高品質で安全安心な畜産物の安定供給を図っていることおよびそこでの課題(特に価格の低迷)が詳細な資料に基づき説明され、その後の畜産農家の視察研修も、概ね好評で特に畜舎に入り牛の肥育が細かく「管理された」状態で行われていることに驚嘆した者もいた。ただし、講話が畜産に関するかなり高度な内容であったために参加者の中には理解困難者が若干いたのも事実である。

有田地区のフィールド・ワークについては、有田町の行政、窯業関係者を中心に地域ブランドとしての有田磁器のあり方を歴史的かつ現代的視点で問い直そうとしていることが看取された。陶工李参平の技術、有田の石・木材・水が上手く結合することで、17世紀に有田磁器(古伊万里)を国際的に有名なブランドにしていった事実を文献史料および現物資料で確認できた。ところが最近の有田窯業は、外国産の安価な陶磁器との競争で停滞現象が続いている。今後の有田焼について、人間国宝で日本工芸会参与の井上萬二氏の講演は極めて示唆的であった。技術力、時代の要請への伝統の対応、後継者育成(人材育成)を強調された井上萬二氏の講演内容に参加者の大いなる関心を抱かせたのである。

先進地域調査については、地域ブランド「関サバ」「関アジ」の事例は、佐賀牛のブランドづくりと比較分析すると大いに参考になる点が看取された。例えば、協同組合と組合員(生産者)の関係において、大分県漁業組合佐賀関支店の場合、同支店自身が極めて自生的・自律的に行動し、組合員(漁業者)600人の魚価の高価格化=高品質化の要望に応えるべく、自ら仲買業務を行うとともに「生もの」としての時間的制約がある中で東京市場を中心市場に位置づけて戦略的マーケッティングを計画・実施しているのである。佐賀牛のブランド力を引き上げる方法がここに示唆されているようである。

 

3)放送大学の認知度向上

放送大学佐賀学習センターは、過去3年間、JA佐賀中央会教育センターの研修機関として研修生(20名)を受け入れてきた経緯があり、特に今回、3組織の学生、研修生からこの放送大学のプロジェクトを継続してほしいという期待が大きい。有田で特筆すべきことは、佐賀県九州陶磁文化館では「有田焼」関連で佐賀学習センターの面接授業を開催した経験もあり、放送大学との連携も今後考えられるであろう。

 

3.プロジェクトの課題

調査・研究を通じての人材育成という本プロジェクトを実施していく上で、学習センター単位では、人員(調査員、研究者等)不足の基本的問題がある。さらに人材育成の課題は長期的スパンで評価されるべきである。

 

4.今後の展開計画

地域ブランドの問題は、佐賀大学を中心とした産・官・学の研究組織「佐賀地域経済研究会」の主要なテーマとなっており、それとの連携の中で佐賀県内の特産物の競争力向上のためのブランド化の試みは継続される。従って、そこにこのプロジェクトの更なる展開の可能性がある。

 

5.参加者の感想

放送大学の方、JA長期研修生と一緒に、伊万里の牛を使ったハンバーグを食べることからはじまった、この地域貢献プロジェクトは私にとって非常に有意義なものでした。JAの方に直接、畜産の現状を聴くのも、白衣を着用して牛舎に入り、あんなに近くで牛を見たり、触れたりするのも初めての体験でした。JAの方からは、現在の伊万里が抱えている畜産業の問題についての話がありました。飼料の価格上昇や病気、畜産事故や利益を出す経営など、様々な不安を抱えていることがわかりました。一方で、PRの強化や畜産農家とタイアップし、連携することで何とか市場を切り開こうとしているJAさんのがんばりが見られた。また、実際の牛舎見学では去勢した牛や病気にかかった牛などを見ることができ、話に聴いていた厳しい現状も見ることが出来ました。このような機会でもない限り、なかなか経験することの出来ない貴重な企画でした。ありがとうございました。

 

5.写真

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写真1. JA 伊万里・本所での講話
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写真2. 畜舎視察の準備
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写真3. 畜舎内での肥育牛の視察
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写真4. 佐賀関の畜養場での聞き取り調査
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写真5. 佐賀関の関サバ、関アジの畜養場
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写真6. 関アジ、関サバの商標登録

 

長崎学習センター:長崎大学インフラ長寿命化センターおよび長崎県と連携して、居住地周辺の構造物の異常を発見し報告することができる「道守補助員」を養成する。
(責任者 東條所長、代表者 松田浩長崎大学教授)

1.プロジェクトの内容

1)目的

本プロジェクトは,離島面積が県面積の4割を占め全国2位の海岸線を有するなどの自然環境下にある長崎県では,塩害による橋梁等の交通インフラの老朽化が深刻な問題となっている。長崎県と連携して交通インフラの長寿命化修繕計画に取組み,この計画に参画する人材(道守)の育成計画を進めている長崎大学のインフラ長寿命化センターの協力を得て,県内各地に在住する長崎学習センター所属の放送大学学生を対象に,居住地周辺の交通インフラの異常を発見することができる「道守補助員」を地域活性化人材として育成するプロジェクトである。

 

2)実施内容

開催日時:平成25年10月19日(土)9時50分〜15時50分

場所:放送大学長崎学習センター 4階実習室

プログラム:道守補助員コースカリキュラム

 

3)実施体制

共催:長崎大学インフラ長寿命化センター

 

4)事務局

長崎学習センター:所長・事務長以下事務職員8名

長崎大学インフラ長寿命化センター:センター長以下教員・技官8名

 

5)予算

放送大学の平成25年度学長裁量経費(地域貢献枠)の配分を受け、バス借上げ料、講師旅費、講師謝金、報告書印刷費等に用いた。

 

2.プロジェクトの成果

1)参加者人数 放送大学学生:14人(内女性3人,70代7人・60代6人・40代1人)

一般参加者:3人(男性60代)

 

2)目的の達成度

プロジェクトの実施に当たっては,カリキュラム編成及び教材等作成までその殆どをインフラ長寿命化センターに依存する形での実施となったが,専門的な知識と活動実績に裏打ちされたプログラム内容に,受講者も異常箇所の現場写真等を豊富に取り入れた分かりやすい解説に,通常何気なく利用の道路等にも危険箇所が潜んでいることに興味深く熱心な態度で受講し,午後からの現場実習ではインフラ長寿命化センターが用意した道守活動に欠かせないヘルメットと蛍光ジャケットを身に付け異常個所の観察と記録に熱心に取り組んだ。受講学生14人及び一般参加者3人の全員が全時間割を消化しインフラ長寿命化センターが発行する「道守補助員コース修了証」を取得した。受講者も満足がいく本学習センターの事業になったものと評価している。

 

3)放送大学の認知度向上 本プロジェクトの実施に当たっては,放送大学長崎学習センター在学生を中心に広報活動を行った関係で一般社会への放送大学の認知度向上にはつながらなかった。

 

3.プロジェクトの課題

離島を含む県内全域にわたる学生参加を目標に早い時期からポスターとチラシによる概要の周知とカリキュラム内容を示しての受講者募集に努めたが,各種地域行事の開催時期と重なったことなどから,特に離島在住の学生参加が得られなかった。

 

4.今後の展開計画

今回のプロジェクト実施により,インフラ長寿命化センターから学生14人が「道守補助員」としてコース修了証を取得し認定を受けた。今後もインフラ長寿命化センターと連携し同コースの実施と修了証取得学生の活動状況を見たうえでの次のステップ(道守補等)の人材育成を考えたい。

 

5.参加者の感想

・今回の「道守補助員コース」を受講させていただきまして,ありがとうございました。これから破損箇所の写真を撮って,パソコンに入れる作業をマスターして,報告できるようになりたいと思います。授業では,がけやトンネルを見学してスケッチすることを学びましたが,ヒビの大きさを測定したり,長さも計算したりして役に立ちましたでしょうか。これからできるようになるまで,皆さんのご意見も聞きながら参考にしていきたいと思います。大体どんな箇所を見ればいいのかも教えていただければと思います。これまでにどんなところが報告されているのかを,教えていただければ大変助かります。

・道守の研修,楽しく勉強できました。実習する事で,危険のサインを一部でも知る事ができて良かったです。また,カーブミラーを始め,道にさしかかった木など,危険な場所を写真の画像で知らせる事ができるネットワークはすばらしいと思いました。自分だけでなく,家族,地域の安全な環境づくりに役立つように,さらに勉強して活かしたいと思います。ありがとうございました。

 

6.授業内容等

今回実施した道守補助員コースは、道路関連施設等のインフラ構造物の維持管理の重要性について啓発活動を行うとともに、インフラ構造物の変状を気付くことができるような人材を養成するコースである。カリキュラムを表−1に示す。

 

表−1 道守補助員のカリキュラム  各講義の詳細[PDF]       

  内容 講師等
開会
9:50〜10:00
●挨拶・講師等紹介 東條長崎学習センター所長
松田インフラ長寿命化センター長
1時間目(講義)
10:00〜10:20

●道守の紹介と役割

  • インフラ長寿命化センターおよび道守ユニットの紹介
  • 道守補助員の役割、認定後について
森田千尋准教授
2時間目(講義)
10:20〜10:40

●長崎県の道路と道路構造物の状況

  • 長崎県の道路一般および橋・トンネルの状況について
森田千尋准教授
3時間目(講義)
10:40〜11:10

●コンクリート構造物について

  • コンクリート橋について
  • コンクリートの変状について
道守
吉川國夫
4時間目(講義)
11:20〜11:50

●鋼構造物について

  • 鋼橋について
  • 鋼橋の変状について
道守
山口 忍
5時間目(講義)
11:50〜12:20

●道路・斜面・トンネルについて

  • 道路・斜面・トンネルについて
  • 道路・斜面・トンネルの変状について
道守
森 史朗
6時間目(現場実習)
13:10〜15:10
(移動時間も含む)

●道路の見守り活動について

  • 安全を損なう恐れのある変状について
  • 一般知識(安全、取組み、写真撮影、秘密保持)
  • 通報システムについて
  • 道守シートの書き方、提出先など
  • 現場実習
出水 享
森田千尋
吉川國夫
山口 忍
森 史朗
7時間目
15:20〜15:50
  • 道守シートの添削、指導
  • 確認テスト、総括
出水 享

 

7.写真

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事例を示して講演される吉川國夫講師

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バスに乗り込む受講者

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道路斜面の亀裂箇所等を観察

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トンネル内の亀裂箇所や照明設備の観察

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インターネット活用方法の指導

 

 

熊本学習センター:天草市およびNPO法人東アジアヘルスプロモーションネットワークセンターと連携協力して、天草の海と山と観光資源を活かした街づくりにつながる健康/環境に関する教育・学習プログラムを開発し、まちづくりのキーパーソンとなる人材を育成する。
(責任者 崎元所長、代表者 上田厚熊本学習センター客員教授)

プロジェクト名:ヘルスプロモーション ボランティア 育成プロジェクト in 天草

 

1. プロジェクト概要

1) 目的

本プロジェクトは、天草市の取り組みに呼応する形で、ヘルスプロモーションの理念と技術を備えたまちづくりのキーパーソンとなる人材を育成することを目的とする。

具体的には、天草の海と山と観光資源を活かしたまちづくりにつながる、健康/環境に関する教育・学習のプログラムを開発し、シリーズで5回の講義・演習・実地研修の日程を組み、ボランテイア志願者(約20名)に、それを受講していただくものである。

 

2) 実施内容

○導入のための講義:平成25年10月21日(月)天草市立中央図書館

① 天草市が、現在進めている健康な地域づくり政策の理念と具体的な事業計画(天草市役所健康福祉部健康増進課員)

② 健康観の共有と新しい健康づくりの進め方:ヘルスプロモーションの視点からみた天草市の健康政策の意義(上田 厚放送大学客員教授)

 

○演習1:平成25年10月29日(火) 天草市立中央図書館

① それぞれの地域での健康増進計画をみんなでつくろう(上田公代 熊本大学大学院教授)

○演習2:平成25年11月5日(火) 天草市立中央図書館

② コミュニケーション能力を高めよう(河村洋子 熊本大学準教授)

 

○実地研修1:平成25年11月12日(火) 天草市有明町

① そば栽培による地域おこし(井上幸一郎 天草そば株式会社)

○実地研修2:平成25年11月19日(火) 天草市河浦町

② 地域ファンドによる地域おこし(清水菜保子 ゆずり葉代表)

 

2.プロジェクトの成果

1)参加者人数等

参加者人数は、第1回28名、第2回26名、第3回19名、第4回16名、第5回20名であった。5回の平均参加者は21.8名であり、当初計画の20名程度を達成した。

 

2)目的の達成度

各回終了後アンケートを実施した。5回の平均回収率83%のアンケートによると、自分の目標を達成できたかとの問いに80%以上の人が「達成できた」と答え、関心や問題意識を受講前と比べて持つようになったかとの問いに対して、80%以上の人が「持つようになった」と答え、さらに、このプログラム全体に対して受講の意義が有ったかどうかの問いに対しては90%以上の人が「意義が有った」と答えていることから、本プログラムの目的は十分達成されたと考えられる。

 

3)その他

講義等を5回実施したが、初回と、2回の演習の内の1回、2回の実地研修の内1回の計3回以上出席した17名の方々には、修了証を交付(郵送)し、顕彰した。

 

3.プロジェクトの課題

1)プログラム実施場所が学習センターから遠方であったことなど、これらの事務局業務を、学習センターの定常業務の合間に実施することは相当の負担となる。

 

4.今後の展開計画

実施手法には汎用性があるので、地域活性化に熱心な行政組織があれば、対象地域を変えて、実施することは可能であるが、前記したように、事務量が過大であるので、事務補佐員を雇用して、定常業務に負担をかけない状態で実施する方法を検討する必要がある。

 

5.参加者の感想など

参加して良かった、有意義で有ったとの感想が多かったが、講義が難しかった、趣旨が十分に理解できなかったなどという意見もあった。

 

6.写真

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講義を聞く熱心な参加者
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ソバ畑の前で説明を受ける参加者

 

大分学習センター:移動博物館,講演会等を通じて、大分の自然と文化と農業に根付いた地域保全のための地域リーダーを育成する。
(責任者 五十嵐所長、代表者 永野正博大分大学准教授)
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チラシPDF

1.プロジェクトの内容

1)目的

大分県大分市の判田地区(旧判田村)は、かつては農村地域であったが、現在は、いくつもの大規模住宅地の開発によって、新興住宅地と農村がモザイク状に配置された景観となっている。人口は約12,000人、小中学校生も1,300人を超える地域であり、多くの農村が抱える人口減少や少子高齢化の危惧はない。しかし、人は多くても、その7割強は新興住宅地住民が占めることから、地域に息づいてきた自然・文化・農業の継承断絶の現象は、多くの農村と同じ、もしくはそれ以上に深刻な問題となっている。

このような状況の改善を目的に、地元有志によって、判田校区ふるさとづくり運動推進協議会が設立された。これまで、この会は、新興住宅地の子どもとその保護者を対象にこれまで自然観察会や農業体験など(判田いきいきクラブ)を実施している。しかし、最近、継続活動参加者の減少、また、近隣小中学校の連携の希薄化が課題となっている。

また、この会の活動場所には環境省・大分県の絶滅危惧種となっているオオイタサンショウウオが生息している。しかし、水辺の管理放棄の影響によりここでのオオイタサンショウウオの生息は危ぶまれている。

そこで、本プロジェクトでは、以下の3つの活動を実施した。

【1】オオイタサンショウウオのビオトープの創造:オオイタサンショウウオの保全を目的として、ビオトープ(多様な生き物が暮らす空間)を市民協働により創造する。

【2】オオイタサンショウウオの保全のための調査・研究:創造したビオトープがオオイタサンショウウオの保全,ならびに,地域の生物多様性保全にどのような効果・影響をもたらすのかを市民協働の科学的調査によって明らかにする。

【3】ビオトープを活用した環境教育の実践:創造したビオトープを核として,近隣小中学校,判田いきいきクラブと連携して,環境教育,自然体験学習などを実施する。本プロジェクトの目的は,これら3つの活動を通じ,

①オオイタサンショウウオの保全活動の推進

②判田校区ふるさとづくり運動推進協議会(判田いきいきクラブ)の活性化や地域と近隣小中学校との連携強化を進めることで,判田地域の子どもたちに地域の自然や文化の理解を深め,郷土愛を育てていく,

ことである。

 

2)実施内容

【1】オオイタサンショウウオのビオトープの創造

実施期間:平成25年11月7日〜12月17日(作業時間のべ約500時間)

実施場所:大分市中判田1875-1番地

作業内容:

①ビオトープ用地の地権者との借用交渉・・・野尻義行と永野昌博で地権者と交渉を行い,5年間無償で借用させていただくことを締約した。

②ビオトープの設計作業・・・井戸の水量・水質調査などを行い,渇水期でもビオトープの水が枯れることのないように水路や池の配置等を設計した。また,オオイタサンショウウオ成体が森林に生息しているため,できるだけ森に近い位置に2つのビオトープを配置した。また,対照的に森から少し離れた場所にもビオトープも2つ配置して,どのようなビオトープに多くの産卵が見られるかを調べるための実験的な配置とした。

③ビオトープの施工作業・・・池堀り,井戸掘り,水路堀り,草刈り,砂入れ(水質浄化のため),木道設置,竹枠設置,看板設置の作業をのべ100人以上,500時間以上の労力をかけて行った。この作業には学生や地元の方々の多くの有償・無償のボランティアの協力で行われた。

④看板設置・・・廃材等を用いて横180cm×高さ90cmの看板を作成し,設置した。

 

【2】オオイタサンショウウオの保全のための調査・研究

調査期間:平成25年12月7日〜平成27年3月(予定)

調査済日:平成25年12月7日,平成26年1月6日,1月18日,2月1日いずれも8:30〜10:30

調査場所:大分市中判田1875-1番地(実施内容【1】のビオトープ)

調査内容:

■オオイタサンショウウオ産卵調査

1)池(ビオトープ)の周囲に立ち,池の中の卵嚢を探す。

2)産卵場所,卵嚢数,卵の発育段階を記録する。

■水生生物多様性調査

1)長方形の池(同ビオトープ)の長辺1辺に2人,短辺に1人,計6人が立ち,30秒間立ち位置を大きく変えずに網を使って池の底面を上下左右にあさり,水生生物を採集する。

2)30秒の採集後,網を水中から出し,網の中の採取物(泥や落ち葉)をバットに移し,その中から水生生物を探す。

3)採取した水生生物の名前を調べ,記録する。

■水質調査

1)生物調査の前に,COD(化学的酸素消費量),DO(溶存酸素量),pH,水深を記録した。また,各池の水温と池周囲の地温はデータロガーを用いて継続測定している。

 

【3】ビオトープを活用した環境教育の実践

①大分大学教育福祉科学部と連携したビオトープづくりの実践

実施日:平成25年11月27日

実施場所:大分市中判田1875-1番地(実施内容【1】のビオトープ)

実施内容:大分大学教育福祉科学部環境分野の学生(4名)にビオトープづくりの実践的体験をしてもらう。指導者は,判田ふるさとづくり運動推進協議会の方々3名と大分大学教育福祉科学部准教授1名。作業内容は,井戸堀り,池堀り,池に砂入れ,竹杭設置,木道設置。

②判田小学校と連携した総合的な学習の時間(環境教育)の実践

実施日:平成25年12月6日

実施場所:大分市中判田1875-1番地(実施内容【1】のビオトープ)

実施内容:判田小学校5年生(約35人)にビオトープを観察してもらい,地域の自然環境を考え,また,今後このビオトープの活用,工夫について話し合った。指導者は判田小学校5年生担任,大分大学教育福祉科学部准教授+学生。

③いきいきクラブと連携した調査活動(地域学習)の実践

実施日:平成25年12月7日,平成26年1月18日,2月1日

実施場所:大分市中判田1875-1番地(実施内容【1】のビオトープ)

実施内容:上記【2】−①のビオトープのオオイタサンショウウオの繁殖状況調査および生物多様性モニタリング調査を通じ,サンショウウオの適した環境について考え,それに適した環境整備(サンショウウオが産卵するための枝を入れるなど)を行った。また,調査後,ビオトープの観察日記を書いてもらい,それらを素材に看板をつくった。

 

3)実施体制

【1】オオイタサンショウウオのビオトープの創造

・判田校区ふるさとづくり運動推進協議会

・大分大学教育福祉科学部生態学研究室共催

【2】オオイタサンショウウオの保全のための調査・研究

・大分大学教育福祉科学部生態学研究室

・判田校区ふるさとづくり運動推進協議会

・いきいきクラブ

・大分生物談話会共催

【3】ビオトープを活用した環境教育の実践

・大分大学教育福祉科学部生態学研究室

・判田校区ふるさとづくり運動推進協議会

・いきいきクラブ

・大分市立判田小学校共催

 

4)事務局体制

・判田校区ふるさとづくり運動推進協議会:会長,副会長(2名)

・大分大学教育福祉科学部生態学研究室:准教授・学生(2名)

・大分学習センター:所長、事務長、事務職員(3名)

 

2.プロジェクトの成果

1)参加者人数

【1】オオイタサンショウウオのビオトープの創造計26名(のべ120人日)

〔内訳:20歳代男性2名,20歳代女性3名,30歳代男性1名,60歳以上男性20名〕

【2】オオイタサンショウウオの保全のための調査・研究計50名(のべ165人日)

〔内訳:15歳未満男性25名,15歳未満女性5人,20代男性3名,20代女性2名,30代男性1名,30代女性4人,60歳代男性10名〕

【3】ビオトープを活用した環境教育の実践計87名(のべ120人日)

〔内訳:15歳未満男性40名,15歳未満女性25人,20代男性3名,20代女性3名,30代男性2名,30代女性4人,60歳代男性10名〕

*いずれも放送大学学生の参加者はなかったが,本活動を放送大学の講義(対面授業)で伝えた(放送大学学生17名)。

 

2)目的の達成度

本プロジェクトは,「オオイタサンショウウオの保全」と「地元住民(判田校区ふるさとづくり推進協議会)の活動の活性化と近隣小学校との連携強化による郷土愛の育成」である。

前者の成果としては,造った4つのビオトープ(水深の浅い池)のうち,森に近い2つのビオトープにおいて,2014年2月1日時点で,すでに計10双の卵嚢(約1000卵)を確認することができた。現在,卵嚢は順調に生育しており,予想以上のいい成果を得ることができたといえる。水生生物の多様性調査は,12月〜2月の冬期間しか行っていないため,現在は特筆する成果は得られていないが,4月以降は多くの生物がこのビオトープを利用すると予想される。

後者の成果としては,ビオトープづくりでは,地元住民が指導者となり,大学生や小学生がその作業を行った。その過程で地元住民と大学生や小学生との交流の深化をみることができた。また,完成後は,近隣小学校の総合学習の時間に活用されたり,地元住民と子どもたちとが一緒にビオトープの生物調査行っている。これまでの体験だけの活動に研究活動が加わったことで,子どもたちの自然に対する興味が高まり,地域への関心も高まったものと思われる。この会は参加が年度単位であるため,当活動と参加者増の関係は来年度にならないと分からないが,隣接する小学校との活動は着々と進行しており,来年度は学校全体と連携した活動を計画している。

 

3)放送大学の認知度向上

本事業で作成した,チラシ,看板等には放送大学の助成活動であることが謳われており,本活動参加者への放送大学の認知度は高まったものと思われる。また,本事業の成果を,第3回大分自然環境研究発表会(参加者80名)や希少野生動植物保護推進員研修会(参加者100名),ならびに大分大学での講義(参加者30名)で発表したことから,これらの参加者へ放送大学の生涯学習や地域貢献の姿勢が伝わったものと思われる。

また,放送大学における講義においても本活動は里山保全,環境教育の一例として詳しく紹介され,また,ホームページ等への掲載もされたことから,放送大学内(学生)に対しても活動内容の認知が高まったものと思われる。

 

3.プロジェクトの課題

1)ビオトープの維持管理を誰がどのように行うか,また,それにかかる経費について。

2)体験・調査活動を通じて地元についてもっと子どもたちが楽しく習得できる仕組みづくり。

3)小中学校との継続的な連携の構築。

4)保護者世代(30歳代〜50歳代)の活動参加促進。

 

4.今後の展開計画

1)本プロジェクトの活動の'【2】オオイタサンショウウオの保全のための調査・研究'と'【3】ビオトープを活用した環境教育の実践'は平成27年3月まで実施する。

2)ビオトープの生物調査だけでなく,調査対象エリアを判田地域全体に,調査対象種を昆虫や魚類など多様な生物群に広げていく。

3)地域小中学校とも連携して,地元の知恵・知識の習得度合による称号の認定・授与制度(判田検定)を実施する。

 

5.参加者の感想など

ビオトープづくりでは井戸を掘ったり,木を切ったりと慣れない作業で大変でしたが,地元の方に教えてもらいながら,楽しくやることができました。また,その中で,地元(昔の)知恵や経験をたくさん教わることができました。

完成したビオトープでサンショウウオの卵をみつけたときはとても感動しました。卵をさわるとぷにぷにしており,早く大人のサンショウウオをみてみたいと思いました。また,これからこのビオトープにどんな生き物が現れるかとても楽しみです。

この活動を通じて,少しだけ判田の自然や生き物のことが詳しくなった気がします。また,前よりもずっと判田のことが好きになりました。これから身近な自然や地元の文化に目を向け,もっと判田のことを知りたいと思います。

 

6.活動の様子

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ビオトープの設計図
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池堀り,砂入れ,木道整備,竹枠設置
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完成したビオトープ④
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判田小学校5 年生の感想発表のようす
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いきいきクラブでの自然観察会
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いきいきクラブ観察絵日記作成
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調査活動成果+絵日記の看板

 

宮崎学習センター:面接授業「中山間地域の活性化を考える」を活用して中山間地盛り上げ隊への参加の促進と地域の活性化計画を立案すること、さらには既登録隊員への働きかけを通して今後の活動の場を設定し、その成果の教材化などを図る。
(責任者・代表者 宇田所長)

1.プロジェクトの内容

1)目的

過疎化や高齢化などが進行している中山間地域では、集落における草刈りなどの共同作業や地域行事、伝統芸能などの維持・運営を行う担い手の確保が大きな課題となっている。このような状況に対し、宮崎県では、中山間地域でボランティア活動を行う「中山間盛り上げ隊」を組織し、市町村や集落などからの依頼に応じて、集落などで単独で行うことが困難となった各種作業などの支援活動を行っている。

本プロジェクトでは、この「中山間盛り上げ隊」の活動を題材として、面接授業「中山間地域の活性化を考える」での受講生からの提案、中山間盛り上げ隊の隊員からの意見、中山間地域の住民の考え、盛り上げ隊事務局の抱える課題など、さまざまな立場・視点からの情報を集約し、今後の中山間地域活性化の計画立案に役立てることを目的とした。そのため、次年度の面接授業での活用に向けて、盛り上げ隊の活動などを記録し、その教材化を図ることとした。

 

2)実施内容

① 盛り上げ隊の活動の記録

・教材化するための素材収集として、活動の記録(静止画、動画)を行った。

なお、写真−1,2は、木城町中之又地区「中之又鎮守神社大祭(夜神楽)」の手伝い(12月14日、15日)の時のものであり、写真−3,4は、延岡市島野浦島「島野浦秋祭り」運営の手伝い(11月17日)の時のものである。その他、活動の妨げにならない範囲で、隊員へのインタビューなども行った。

② 活動の記録等の教材化

・上記の素材などを、DVD資料としてまとめ、面接授業での活用の他、学習センターにおいて、面接授業の受講生以外にも閲覧可能なようにすることを図った。なお、同DVDにあたっては、平成24年度までの過去の活動などの資料も、NPO法人みんなのくらしターミナルより提供を受けて内容の充実を図っている。

 

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写真−1 活動の記録1
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写真−2 活動の記録2
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写真−3 活動の記録3
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写真−4 活動の記録4

 

3)実施体制および事務局体制

・宮崎学習センターを事務局とし、実施内容および経費の使用等については、高橋利行(宮崎大学教育・学生支援センター准教授、平成25 年度面接授業「中山間地域の活性化を考える」講師)との相談により決定し、プロジェクトを進めた。

・宮崎県からの委託を受け、「中山間盛り上げ隊」の事務局として、活動の運営を行っているNPO法人みんなのくらしターミナルとの協力のもと、各地域での活動において、情報収集等を行った。なお、その際、活動に参加している盛り上げ隊員、活動を依頼している地域の住民の方々からも、多くのご協力がいただけたことで、プロジェクトを進めることができた。

 

2.プロジェクトの成果

1)参加者人数

・本プロジェクトでは、講演会の実施等のイベントの実施はないため、参加者数の統計等は行っていない。

 

2)目的の達成度

・盛り上げ隊の活動の記録、隊員や中山間地域の方の意見等の情報収集を行い、DVD資料を作成するという目的は達成することができた。

・ここで教材化を図ったものを、次年度以降の面接授業で活用すること、また、DVD資料を学習センターで、多くの学生の閲覧に供することで、本プロジェクトの成果はより大きなものとなると期待される。

 

3)放送大学の認知度向上

・各活動を取材する際に、放送大学の面接授業で、中山間地域の活性化を取り上げていることや、放送大学の経費で取材を行っていることを、隊員や地域の方に伝えることで、放送大学の認知度向上にも、多少の貢献はできたものと思われる。

 

4)その他

・当初の計画で考えていた、平成25 年度の面接授業受講生と盛り上げ隊員、中山間地域の住民との意見交換会については、経費使用の制約の関係から、本プロジェクトの目的とはせずに、盛り上げ隊の活動の教材化に目的を焦点化することとして、プロジェクトを進めた。

 

3.プロジェクトの課題

・中山間盛り上げ隊への登録や活動への参加は、個々の自発性に基づかなければ、継続につながらないであろうし、中山間地域の方々へかえって迷惑をかけることにもなりかねない。そのため、面接授業の受講生などへ登録・参加を促すような働きかけを、どの程度積極的に行ってよいものなのかを見極めることは難しい。

 

4.今後の展開計画

・作成したDVD資料等を、次年度以降の面接授業などで活用することで、受講生の中山間地域への認識を高めるとともに、よりよい活性化計画の立案を図っていく。

・学習センターで閲覧できるようにすることで、受講生以外の学生も、中山間地域への認識を高める機会を提供できるようにする。

 

5.写真

・日之影町追川上地区「やまじゅう秋まつり」の準備と運営の手伝い(11月8日、9日)の記録

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写真−5 活動の記録5
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写真−6 活動の記録6
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写真−7 活動の記録7
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写真−8 活動の記録8

 

鹿児島学習センター:県立奄美図書館に設置した奄美再視聴室の機能の拡充と充実を行い、奄美創生にかかわる講習会・公開講座などの開発・実施を通して奄美の地域リーダーを育成する。
(責任者・代表者 菅沼所長)

1.プロジェクトの内容

1)目的

奄美地域ふる里創生リーダーの人材育成

奄美群島地域は今年で復帰60周年を迎え、地元奄美市を中心として様々な復帰関連事業が計画されている。鹿児島学習センターは、平成15年から奄美市内に再視聴室を設置し、県立奄美図書館の新築に伴い移設し、22年度には単位認定試験にも対応できるようにしている。本計画ではこの奄美再視聴室の機能充実と拡大を目指ざすとともに、奄美創生にかかわる講習会・公開講座などの開催実施を通して奄美地域のふる里創生リーダーの育成を図る。

 

2)実施内容

①11月10日

奄美群島復帰60周年記念の事業として、奄美市の県立奄美図書館で、元奄美群島振興開発審議会会長・宮廻甫允氏(鹿児島大学名誉教授)による公開講座を実施した。

講演のテーマは、「これまでの奄美、これからの奄美」と題して、来年3月末に期限切れとなる奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)の改正、延長に触れ、将来の奄美のあり方について住民の意見や要望の反映をより強調された。

また、島の顕著な動向として群島内の人口流出に歯止めが掛からない現状から、「農業、観光、情報通信」の3項目を掲げ、奄振法の方向性を講演参加者に分かりやすく説明があった。

 

②3月1日

奄美群島の人々と放送大学との連携を深めるため、第2弾として、県立奄美図書館で鹿児島大学名誉教授・皆村武一氏による市民公開講座を実施する。

講演テーマは、「奄美の自立・共生・循環型社会の創造にむけて」と題して90分間の講演予定で、約50名の参加者を見込んでいる。

 

③1月11日

奄美市でNPOアマミノミライ主催シンポジウム「奄美群島における遠隔教育の未来」の中で菅沼所長が「生涯教育と放送大学」のテーマで講演を行った。

 

3)実施体制

共催:鹿児島県立奄美図書館

 

4)事務局体制

3名(所長、事務長、事務職員)

1名(奄美再視聴室長)

 

2.プロジェクトの成果

奄美群島復帰60周年記念の連携事業として、 以下の公開講座・シンポジウムを実施し、地元新聞に掲載された。

①11月10日に奄美市の県立奄美図書館で、元奄美群島振興開発審議会会長・宮廻甫允氏(鹿児島大学名誉教授)による公開講座「これまでの奄美、これからの奄美」を実施した。来年3月末に期限切れとなる奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)の改正、延長にも触れ、「農業、観光、情報通信」の3項目を掲げ、今後の奄振法のあり方について述べられた。約60名の参加者があり、翌日の奄美新聞に写真入り記事が掲載された

②3月1日に奄美など離島振興の研究者として著名な鹿児島大学名誉教授の皆村武一氏による公開講座を実施予定である。

③1月11日、奄美市でNPOアマミノミライ主催シンポジウム「奄美群島における遠隔教育の未来」の中で菅沼所長が「生涯教育と放送大学」のテーマで講演を行った。翌日の奄美新聞に掲載された。

 

1)参加者人数

①11月10日

参加者数(放送大学生6名、一般52名)(男子23名女子35名)

年齢構成(30歳以下11名、31歳〜60歳以下19、61歳以上28名)

 

②3月1日

50名を超える市民の参加を期待

 

③1月11日

約20名の市民の参加があった。

 

2)目的の達成度

今年度の取り組みとしては、奄美地域ふる里創生リーダー向けの公開講演会を2度開催できた。講師としては元奄美群島振興開発審議会会長の宮廻甫允氏(放送大学鹿児島学習センター客員教授・鹿児島大学名誉教授)と離島振興の経済学者である皆村武一氏(元放送大学鹿児島学習センター客員教授・鹿児島大学名誉教授)を選んだことにより、講演会で紹介された地域振興策は、地元にとって「観光資源や奄美ブランドの充実を通して地元雇用や地域経済の発展につながる」ものとして喜ばれた。これら講演を通して啓発されたリーダーの今後の活躍が期待される。

 

3)放送大学の認知度向上

これまで、奄美視聴室で年4回の面接授業を実施してきた。最終日に必ず一般向けの公開講演会も講師の先生に行っていただき、放送大学の認知度向上に努めている。また、今年度は、県の離島振興課が支援したNPO法人の成果発表会「奄美群島における遠隔教育の未来」のなかで、新所長菅沼が「生涯教育と放送大学」のテーマで講演を行い、放送大学の紹介を行った。

 

3.プロジェクトの課題

地域を活性化するには、リーダーとなる人材の養成がまず必要であるが、奄美地域には医療関連専門学校まではあるが、短大・大学等のいわゆる高等教育機関が設置されていない。放送大学の奄美視聴室のサテライト機能を充実させ、大学教育を受けたリーダーを養成することがまず課題である。

 

4.今後の展開計画

奄美地域でのリーダー育成には、単なる知識供与だけでなく対話形式での授業による教育・訓練が必要と考える。その意味で、今後はテレビ会議システムを用いた面接授業の遠隔教育システムを充実し、鹿児島学習センターでの面接授業の多くを奄美でも受講できるようにしていきたいと考えている。

 

5.参加者の感想など

2014年度以降の延長に向け手続きされている奄美群島振興開発特別措置法の改正・延長に触れ、将来の奄美の在り方に関し、提言内容の説明を聞いて、自分達が住んでいる奄美について以外と知らないことが多く、再確認する良い機会になりました。今後、世界自然遺産登録を目指すなら、地元の発意・創意工夫が不可欠であり、地域のリーダーを育て、若者達がいつでも帰ってこれるような働く場をもっと拡大することがとても大事であると認識しました。

今年は、奄美が復帰して60周年、先人達のお陰で今の奄美があるのだから、私はこの島を愛し、美しい環境を守り、そのまま次世代に引き継いでやることが役目と思っています。講師のお話から沢山のご示唆をいただきました。有難うございました。

 

6.写真

写真 写真

 

沖縄学習センター:21世紀を迎え,我が国の社会経済は人口減少や少子高齢化に伴う潜在成長率の低下が見込まれる一方,グローバル化による世界経済の統合が進む中で,時代の潮流を的確に見極め,自らの意思と智恵で地域社会をリードできる未来対応型リーダーの人材育成が急務となっている。このような状況を踏まえ,未来対応型リーダーの人材育成を図るため,「沖縄県の21世紀ビジョン」の行動計画に対応して,放送大学学生による農村地域の環境保全・景観創造活動等の地域実践活動への参加を行うとともに,地域の環境保全・景観創造活動計画策定に係る調査活動に参画した。
(責任者 宜保所長, 代表者 中野拓治沖縄学習センター客員教授)

1.プロジェクトのテーマ・活動内容

1)テーマ

地域実践活動と連携した新たな人材育成スキームの構築を通じた未来対応型地域実践リーダーの人材育成に寄与する観点から,農地・水・環境保全管理組織,産(地域企業),官(沖縄県・糸満市・土地改良団体連合会),学(放送大学沖縄学習センター・琉球大学農学部)が連携し,平成25年度糸満市地域農地・水・環境保全活動の地域実践活動において,① 安心・安全と機能性を確保した農地整備・保全管理,及び② 質循環を考慮した農村整備・資源管理の2つ課題を捉えて活動を展開した。

 

2)活動内容

○意見交換会(H25年8月26日(火))

○第1回現地検討会(H25年10月26日(土))

○第1回講習会(H25年11月24日(日))

○ワークショップ(H25年12月4日(水))

○第2回現地検討会(H25年12月15日(日))

○第2回講習会(H26年1月16日(木))

○総括報告会(H26年2月12日(水))

・テーマ毎に総括報告と活動内容・成果の総括を行うとともに,来年度の進め方について討論

・テーマA-1:今後の地域での農業基盤整備,A-2:今後の農地・水・環境保全管理活動,A-3:今後の地域での農地保全と圃場整備,A-4:今後の地域での災害にも強い農村整備

・テーマB-1:今後の地域での農業生産活動と自然環境の保全・創出,B-2:今後の地域での農業農村整備と景観保全・創出

 

2.プロジェクトの成果

糸満市地域農地・水・環境保全活動の地域実践活動と連携した取り組み等を通じて,地域づくりに関する研修・情報発信と取組事例の共有を図り,放送大学沖縄学習センター学生,琉球大学農学部学生,行政・地域企業・土地改良区・農家・自治会・婦人会・老人会・子供会等の多様な糸満市地域の関係者が地域の課題解決につながる学習機会の場を提供することができた。

 

3.今後の展開方向

農地・水・環境保全管理組織,産(地域企業),官(沖縄県・糸満市・土地改良団体連合会),学(琉球大学農学部)と連携し,今年度の活動内容の総括を踏まえ,平成26年度の活動計画として春先から通年を通じた活動を予定している。具体的には,未来対応型地域実践リーダーの人材育成プログラムを通じて,地域づくりに関する研修・情報発信と取組事例の共有を図り,生涯教育の場である放送大学沖縄学習センターの役割をさらに一層深める。さらに,糸満市土地改良区合同事務所・琉球大学農学部農地水環境学研究室と共同で本活動プログラムに係る情報発信ツールとして,ホームページ等の作成を予定している。

 

4.参加者の感想など

・地域住民などを含めた勉強を通じて,皆が同じ意識・目標に向かうのが重要であり,今回のような取組を通じた活動等が効率的と感じた。

・農村整備や環境保護と口で言うのは易いですが,実際に対応するには色々な解決すべき課題があることを体感できた。

 

5.写真

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H25.8.26 意見交換会
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H25.10.26 第1回現地検討会
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H25.11.24 第1回講習会
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H25.12.4 ワークショップ
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H25.12.15 第2回現地検討会
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H26.2.12 総括報告会

 

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