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愛知学習センター 平成27年度 URL:http://www.campus.ouj.ac.jp/~aichi/
プロジェクト名:地域貢献活動に関する情報の提供及び交換場の構築
1.プロジェクト概要

2015年度の活動目的である、1地域貢献活動に関する情報発信、2活動に必要な知識、スキル、姿勢などの学習及び意見交換の場の提供に沿って、以下に示す六つの活動を実施した。

(1)地域貢献活動情報コーナーの開設
学習センター内に地域貢献活動を行なっている学生や各種団体から送付されるチラシ、パンフ、資料などの情報を提供・発信する、掲示スペースの確保及びパンフレットスタンドの設置を行い、活動情報の交換を促進した。情報提供数が開設当初より徐々に増加している。(写真1参照)

(2)学生講演会の開催
8月29日(土)午後に愛知学習センター同窓会(主催)に協力して学生講演会を実施した。講演会は前半が4名の学生によるボランティア活動(動機、活動内容、自身への影響など)についての話題提供、後半がパネル討論「地域貢献活動の第一歩を踏出すために」で、講演者と参加者の質疑応答を中心に活発な意見交換が行なわれた。参加者は47名で、アンケートには今後の活動や講演会への要望・意見などが多数寄せられた。(写真2、3参照)

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チラシPDF

(3)活動現場における学習会の開催 報告書PDF
里山の森林の役割を学ぶとともに、その公益的機能を維持・発揮させるために必要な間伐作業について体験することを目的に、11月15日(日)に海上の森で学習会を実施した。参加者は学習センターから13名(学生11名、職員2名)、指導いただいたNPO法人「海上の森の会」から3名と愛知県「あいち海上の森センター」から1名であった。
施設「里山サテライト」では午前中にパワーポイントによる講義(繰り返された伐採による「はげ山」の発生と森の再生の歴史、人工林における手入れ不足の現状、間伐の効果及び間伐作業の手順など)を受けた。午後からは、参加者は2班に分かれ、それぞれ指導員の下にノコギリでヒノキ小径木の伐倒を行なった。伐倒木は枝を払い、一定のサイズに切り、斜面における土壌の侵食・流亡を防ぐために等高線沿いに配置し、土留めを作った。アンケートからは、里山サテライトでの講義、ヒノキ林での間伐作業とも大変勉強になった、今後も参加したいなどの回答がほとんどで、学習会の内容に満足された様子が伺われた。(写真4、5参照)

(4)面接授業の開講
2015年度第2学期に地域貢献活動に係る知識や情報を学習するため、椙山女学園大学の谷口 功先生による面接授業「地域社会の現在」を開講した。地域社会が抱える課題、市民活動の実態と社会への影響、住民と行政の関係などを学び、地域社会への理解を深めた。

(5)公開講演会の開催
12月19日(土)の午後に名古屋大学大学院教育発達科学研究科の松田武雄先生による、公開講演会「生涯学習と地域参画ー学ぶことと地域参加の意味を考えるー」を実施した。講演は「おとなの学習者とは」、「ポジティブ・エイジング論」、「生涯学習と地域参画」、「地域参加につながる学習」などから成り、学びとボランティア活動の循環が地域貢献や地域づくりに必要であることなどを学んだ。このような循環が活かされている例として、長野県松本市の活動が紹介された。なお、参加者は約60名であった。(写真6参照)

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チラシPDF

(6)地域貢献活動を担うグループ設立に関する検討
学習センターの地域貢献活動を継続的に推進ため、在学生・修了生・卒業生6名と教職員2名の8名から成るワーキンググループ(WG)を立ち上げた。2回の打合せ会とメールによる意見交換を行い、WGの位置づけ、今後の活動の方向性、2016年度の活動内容とスケジュールなどを具体的に検討した。

*実施体制
(主催、共催、後援等)
愛知学習センター(活動の企画・実施に当たっては、愛知学習センター同窓会、特定非営利
活動法人「海上の森」の会、愛知県「あいち海上の森センター」の協力、指導を得た。)
*事務局体制(人数等) 所長、事務長、教務係長
2.プロジェクトの成果
今年度の目的である地域貢献活動の情報発信については、情報コーナーの設置とホームページでの案内により発信の場を確保した。また、活動に必要な知識やスキルなどの学習については、面接授業、公開講演会に加えて、現場での作業を伴う学習会により学ぶ機会を提供した。参加者へのアンケートからは、講義とともに現場での作業を体験することにより、講義内容の理解が一層深まるとの意見が多く寄せられた。現場を見ることは、今後の取組みのあり方として効果的であることが分かった。意見交換の場の提供として学生講演会を実施した。活動を一緒に行なっている一般の方の参加もあったことから、今後も多様な分野で活動している在学生、卒業生などの話を聞く機会を準備し、情報交換とともに連携の枠組みを広げてゆきたい。SCの活動の進め方を検討するワーキンググループを立ち上げ、活動を開始したことも成果の一つであると考える。
3.プロジェクトの課題
当面、1地域貢献活動に関する情報発信、2活動に必要な知識、スキル、姿勢などの学習及び意見交換場の提供を活動の柱とする。地域社会に入ってゆき、そこが抱える課題に向き合った取組みを行なうにはまだ距離があるので、一歩ずつ活動の枠を広げ、成果を積み上げたい。
4.今後の展開計画
上記の「2.プロジェクトの成果」で述べたように、現場での学びは何を身に付ければよいかを知るとともに、活動への参加意欲を高めるのに効果的であることが分かったので、今後は、「子どもの教育」、「学術・文化・芸術・スポーツ・レク」、「保健・医療・健康・福祉」、「街づくり」などの分野における現場学習を考えてゆきたい。詳細については、現在、ワーキンググループで企画中である。
5.参加者の感想
海上の森で「里山の森の役割とその機能を発揮させる森林整備作業体験」学習会で間伐体験をした。間伐する木の根元に受け口をノコギリで切り、続いて追い口を切りながら木にかけたロープをみんなで引っ張ると、見事に定めた方向に倒れて、暗い森の中にぽっかりと明るい空が顔をのぞかせた。「やったー」とみんながハイテンションになりながら、枝を払い、適当な長さに切り、土止め用に並べて、次の伐採に心を躍らせた。午前中の講義とともに貴重な体験を通して間伐の大切さを学ぶことができた。
放送大学が地域貢献活動に取組み始めて多彩な活動が広がってきたのは楽しみだ。今後、このような現場に学ぶ学習会もたくさん開かれることを期待している。
6.写真
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写真1 情報コーナー
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写真2 学生講演会
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写真3 パネル討論会
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写真4 海上の森での学習会
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写真5 間伐作業
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写真6 一般公開講演会

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