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岩手学習センター 平成28年度 URL:http://www.sc.ouj.ac.jp/center/iwate/
プロジェクト名:地域貢献を目指すリーダー育成のための講演会と学習交流会
1.プロジェクト概要

本プロジェクトは、地域貢献リーダー育成型プロジェクトである。

放送大学の学生は、教養学部において幅広い知識を習得するが、その知識を地域に還元し、どう貢献していくのかは、誰もが直面している大きな課題である。一方、現在、各地域の様々な場面で活躍しているリーダーを見ると、やはり豊富で多様な経験を積んだ者が担っている場合が多い。このような観点から考えると、本学学生の多種多様な職業経験や年齢構成は、即戦力として地域リーダーになり得ることが期待できると言える。本事業では、リーダーとして必要な地域課題の現状把握と、実際の解決事例などを講演で学び、さらに大学での知識を如何に地域に還元していくかを議論する学習交流会を開催する。

対象者は、日頃各行事でリーダー的存在を担っている学生はもとより、希望者や特に遠方に住み日頃SCで把握できていない潜在能力のある学生、さらには当該地域住民にも参加を呼びかけ実施する。特に、新たなリーダー候補学生の発掘という観点から、岩手学習センター(岩手県盛岡市)での開催ではなく、学生数が多く、また連携協定を結んでいる岩手県奥州市を会場として実施する予定である。

さらに、本事業は、今後、開催地域を変えて実施していくことで、岩手県全域でのリーダー育成に発展・貢献できることが見込まれる。

※講演名「地域課題とその解決に向けた取り組み(仮)」

2.プロジェクトの成果

徳井さんの講演では、自分が日頃から心がけていること、現在の自分について思うことなど、まずお話しいただいた。つねに自然体で臨んでいる様子が、淡々とした丁寧な語り口から、よく伝わってきた。徳井さんは、たいへんな読書家でもあり、「イギリス式社会福祉の考え方」、「人生についてヨーロッパ人の考え方」などご紹介され、さいごに「小さなボランティアのすすめ」について説かれ、講演を締めくくっていただいた。

阿部さんの報告では、「地域づくりによる介護予防の推進」に取り組むなかでの、「いきいき百歳体操」の紹介があり、人と人との繋がりのつくり方について助言をいただいた。千葉さんの報告では、無農薬栽培での酒米づくりに励むなかで、田んぼで「稗抜き大会」を開催した事例を紹介していただいた。留学生に参加を呼びかけ、異文化交流を通して「地域を元気にする」活動について熱く語っていただいた。

講演、報告の後、参加者から、それぞれの活動の実状などさまざまな質問があり、質疑応答を通して、また意見交換によって交流を深めることができた。講演、報告は、主催者・共催者が期待した通りの内容で、期待値以上のものであった。講評では、「教養は実践の糸口に通じ、地域づくりに繋がる」と総括し、会を終了した。

3.プロジェクトの課題

1.地域づくり
地方の時代と言われて久しい。現在、地方創成をかかげ一連の政策が進められており、地域の特徴を活かした、自律的で持続的、魅力あふれる社会形成が、私たちに求められている。

2.参加しリードできる人材
放送大学では、学習目標として「地域に貢献できる人材の育成」をかかげている。何を学んだかではなく、何ができるようになったかが重要である。

3.教養は実践力
学生が教養学部で学ぶのは、教養を身につけることをめざしてのことであろう。知識の集積や情報の収集は、自身の内にとどまらず、外に向かい、社会をつくる力になるはずである。

4.今後の展開計画
岩手は広い。太平洋に面した沿岸地域、なだらかな地形の北上丘陵地域、穀倉地帯が広がる北上川沿いの内陸地域、そして険しい地形の奥羽脊梁地域など、岩手の大地は変化に富み、多様な生活文化を育んできた。「地方創成」の「魅力あふれる地域社会づくり」において、こうした多様な自然・歴史文化資源を理解し、継承・発展に取り組む人材の育成に、本事業がつながるよう努めていきたい。
5.参加者の感想

岩手学習センター水沢校が開設されている奥州市水沢地区センターで,9月3日(土)放送大学学生(卒業生)による岩手県南地域での地域貢献活動についての講演会があり,講師から地域で活動することになったきっかけや仲間とのやり取り,長続きさせるための秘訣,今後の活動への抱負などのお話を聴くことができました。

岩手県警を退職した徳井貞男さんは,現在は奥州市の民生委員や日本語教室指導員など幅広い活動を,「自分にできることを楽しく」やっているとの紹介と,手品のご披露がありました。在宅保健指導の活動を行っている阿部恵美子さんからは,病気になっても元気を取り戻す人がいることから,長生きには「いきいき100歳体操」が有効であることの紹介がありました。稗抜き世界選手権大会で各地に反響を呼んだ千葉温さんからは,地元に元気を取り戻すために仲間と励まし合いながら行った活動や,年寄りが元気にならないと地域は良くならないという提言をいただきました。

高齢者が元気になれば地域が活性化すること,高齢者しか持っていないものがまだまだ役に立つことなど,年を取ってからでも地域に貢献できるという勇気をもらったような大変有意義な講演会でした。

6.写真
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講演会「自分にできること・たのしく」
(德井貞男さん)
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学習交流会報告者
(阿部惠美子さん)
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学習交流会報告者
(千葉温さん)
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所長 講評
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奥州市水沢地区センター

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