
須川 英徳
教授学生へのメッセージ
歴史の研究は、勧善懲悪の見本を示したり、英雄的人物を礼賛したり、過去の栄華を追想したり、ではありません。その時代の人々が、どんな社会のなかで、どのような考え方で、どのように生活していたのか、何を望んでいたのか、そして、その連鎖と変遷が現代の私たちとどのように繋がっているのか、いないのか、を慎重に解き明かしていくことと考えています。高校までに習った日本史や世界史は、そのような大学からの歴史理解のための最低限の基礎知識と準備作業でした。そして、歴史を学ぶことが、世界と人間の社会と文化の多様性の理解と、現代の日本社会を別の角度から見る機会になれば、と願っています。