放送大学学園(千葉市美浜区 理事長 有川節夫)は、看護師の特定行為研修科目の活用で、日本赤十字社および5つの赤十字病院(東京都港区 社長 近衞忠煇)の「協力施設」として、平成30年4月1日より協定締結・連携協力しています。このたび日本赤十字社で協定締結式が行われ、特定行為研修担当 池田龍彦 副学長らがこれに参加しました。(同年3月27日)
日本赤十字社は、全国に92の赤十字病院をもち、地域包括ケアを念頭に置き、患者の入院期間のみならず退院後の在宅療養を支えるために、より自律してケアを提供できる特定行為研修を修了した看護師の養成をめざしています。今回「指定研修機関」として申請したのは本社の他、旭川・武蔵野・姫路・山口・高松の5赤十字病院です。また、本社の「協力施設」として連携協力する8赤十字病院があります。(成田、長岡、富山、金沢、飯山、高山、広島、熊本)
日本赤十字社は、目的に沿い、かつ各病院のニーズの高かった呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連、創傷管理関連、栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連、感染に係る薬剤投与関連、血糖コントロールに係る薬剤投与関連の5つの特定行為区分について研修を実施します。
これに対し、放送大学は日本赤十字社が行う区分別研修の土台となる看護師特定行為修「共通科目」を修士課程のオンライン授業科目として提供します。科目は「フィジカルアセスメント特論」「臨床推論」「医療安全学特論」等8科目9単位。全てが2016~2017年度の新規開講科目で、共通科目指定の315時間のうち「講義」と「演習」部分を放送大学のオンライン授業で全て完結できる仕組みとなっています。
今回開催された協定締結式では、特定行為の研修内容の質の担保と、今後の展開について熱心に意見交換がなされました。池田副学長は、「本学の共通科目は、全国にある赤十字病院の受講生の皆様に、大学院レベルの質の高い研修を提供する。いつでもどこでも、働きながら学修を進められ、日本赤十字社の掲げる人材育成にも寄与できると考えている。」と報告しました。
日本赤十字社と放送大学との協定締結は、この制度の普及にとって画期的な提携となると両者は考えており、この制度の拡大普及のために今後より一層の連携協力をしていくことで一致しています。
日本赤十字社医療事業推進本部 富田本部長 と 放送大学 池田副学長
日本赤十字社と5赤十字病院の協定書を手に。
左より 日本赤十字社医療事業推進本部 田母神教育研修課長・二宮看護管理課長・小森副本部長兼看護部長・富田本部長・放送大学池田副学長・田城教授・日本赤十字社医療事業推進本部 松野次長
意見交換の様子