「カード会員誌」に岩永雅也学長と岩崎久美子教授の記事が掲載されました
「カード会員誌(てんとう虫/express)」5月号(2023年5月1日発行)に岩永雅也学長と岩崎久美子教授の記事が掲載されました。



![かつては学位取得を主目的とする学生が多かったが、現在は大卒の入学者も多く、学生の職業も学ぶ目的も多様化している放送大学。2015年からはBS放送、ラジオに加えてオンライン授業の科目がスタート。また社会的要請を受け、職業人教育や専門的資格教育へのアプローチも進めるなど進化の途上にある。それでも変わらぬ放送大学の学びとは何だろうか。
「いま話題のChat(チャット)GPT(人工知能を使った文章生成サービス)は卒論も書けるし司法試験にも合格するレベルだそうです。では人間にできることは何かといえば、『問いを出す』ことではないでしょうか。問いを出すことは、その事柄に関して主体的に取り組み、考え、疑問や問題意識をもち、またどのような答えの可能性があるのかまで思い至らなければできません。知識があっても問いかけができなければそれを生かすことはできないのです。20世紀初めにアメリカの教育学者デューイが、教育の目的は学び続けようとする人を育てることだと言っています。学ぶということは、自分が経験的に身につけた考えに対して新しい情報がぶつかり、そこで起きる葛藤を自分なりに調整して真実に近づいていくことです。ここではそんな学びを身につけてもらいたいと思います」
教養さえ時短を求められる風潮に抗い、真摯に学ぶ人に寄り添う。学びへの信頼こそが放送大学の変わらぬロマンなのだろう。
独自の放送局を持つ公開大学は珍しい。
いつでも、どこでも、だれでも。
学びを支えるセーフティネットとして。
放送大学を知る10項目
1.文部科学省・総務省所管の正規の通信制大学
2.学位を取得(大学卒業)する全科履修生と、興味のある科目を履修する選科履修生(1年在学)、科目履修生(半年在学)、さらに大学院(修士課程・博士後期課程)がある ※大学院(修士全科生・博士全科生)は選考試験あり。
3.高校卒業等の資格を満たせば入学試験なしで全科履修生に入学できる
※入学は4月・10月。※高校卒業等の資格がなくても全科履修生に入学できる道もある。
4.全国で約8万5千人が学び、男女比は半々。年齢は10代から90代以上まで幅広く、40~50代は41%、60代以上は26%(2022年度第1学期)
5.全科履修生は教養学部教養学科の[生活と福祉コース][心理と教育コース][社会と産業コース][人間と文化コース][情報コース][自然と環境コース]から1コースを選択する
6.大学卒業までにかかる学費は70万6,000円~
※国公立大学の1/3。※1年次入学の場合。
7.BSテレビ・ラジオやインターネットで視聴する放送授業、面接授業(スクーリング)、オンライン授業で学ぶ。2021年度より新たにライブWeb授業がスタート ※面接授業は必須ではなく、放送授業とオンライン授業のみでも卒業できる。
8.取得できる資格は教員に関する資格(現職教員の上位の免許状など)、看護師に関する資格、心理学に関する資格など
9.履修証明制度に基づき履歴書にも記載できる学習プログラム(福祉、健康、芸術、宇宙、工学など)もある
10.2023年度に放送大学本部に「放送大学資料館(仮称)」を設置予定
写真1枚目:開講当時の放送授業収録風景。教師、制作スタッフ、撮影ディレクターの協力体制を長年築き上げてきた。
写真2枚目:1985年4月、開講初日の放送第1号。
写真3枚目:1984年12月から学生募集を開始。募集ポスター第1号。
写真4枚目:放送大学の岩永雅也学長。1953年佐賀県有田生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。放送大学教授等を経て2021年より現職。専門は教育社会学。
写真=山口卓也
写真5枚目:千葉県幕張新都心にある放送大学本部(上)と附属図書館(下)。放送大学マスコット「まなぴー」(下)は放送大学卒業生で漫画家のこうの史代さんのデザイン。
写真=山口卓也
写真6枚目:学習センターでの面接授業の様子。主に土日に開講される。](/news/2023/pressrelease/4-54-4.jpg)
※株式会社アダック「てんとう虫/express」編集部提供
※転載を禁じます
媒体元
「カード会員誌(てんとう虫/express)」5月号(2023年5月1日発行)に岩永雅也学長と岩崎久美子教授の記事が掲載されました。
※株式会社アダック「てんとう虫/express」編集部提供
※転載を禁じます
媒体元