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和歌山学習センター 平成26年度 URL:http://www.sc.ouj.ac.jp/center/wakayama/
プロジェクト名:放送大生と地域住民による過疎山村集落活性化プロジェクトの支援
1.プロジェクト概要
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一般用ポスター
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学生用ポスター

過疎・超高齢化によって地域コミュニティの存続が危うくなっている山村集落の営みをどう支援していくのか、伊都郡かつらぎ町新城をモデル地区として、2013年度放送大学地域貢献プロジェクトを引き継ぎ、地域再生・活性化の課題に、地域リーダー塾(和歌山学習センター地域コミュニティ支援リーダー塾)の学生が取り組んだ。

プロジェクトは、①住民相互および地域間の交流・連携促進を図るため「地区運動会」の充実や「ふるさとまなび会」などの取り組みを強化し、さらに、②廃校舎の活用③地域魅力の発見・創出④助け合い支えあう仕組みを考え田舎住まいの魅力を創出する。そして、⑤空き家、空き地の活用を工夫して田舎住まい体験・移住希望者の受け入れに繋げることを目的にしている。さらに、本年度は町事業の「住民参加のまちづくり支援事業」の支援を得て実施し、さらに次年度の県事業「過疎集落支援総合対策」(3ヶ年)の支援獲得に繋げることを狙う。

2.プロジェクトの成果

1)地域の元気・活性化に取り組む地区住民による会の立ち上げ

地区住民有志を中心に、地域リーダー塾の学生、近隣地区で地域の問題に関心を持つ人、がメンバーとして加わり、「山村留学の郷新城美しむらづくりの会」を発足させた。会の代表として、地区の住民でもある地域リーダー塾の放送大生が選出された。地域の元気や活性化にどのような取り組みがあるのか検討し、実行できることは直ちに実行する、2015年度和歌山県事業「過疎集落支援総合対策」に向けた地区プロジェクトに反映させていく、として活動を展開した。

2)オーストリア青年団一行との国際交流イベント実行支援

地区の元気プロジェクトの一つとして、『新城区民のつどい「美しむら 夏の宴」』の企画・実行を支援した。新城において、これまで会のメンバーの家族を中心にボランティア的に行ってきたオーストリア青年団一行との交流事業を、「区民のつどい」の行事として拡大実施した。新しい二つの企画、地区産の農産物で作った食べ物を昼食時に提供する、日本の祭りでおなじみの綿菓子を提供する、を付け加えた。区長さんの挨拶に始まり、居合、こども会のソーラン踊り、民謡の歌と踊り、そしてオーストリア青年団一行のサプライズがあり、最後に昼食交流会で賑わった。当初は、規模をさらに拡大して、町の「住民参加のまちづくり支援事業」を受けて実施することも検討されたが、地区会の予算のみで実施された。

3)地域再生・活性化公開シンポジウムの開催

本プロジェクトの重要目標に、山村集落新城の元気・活性化案を検討することがあった。美しむらづくりの会で検討し、寄合会(地区再生・活性化検討委員会)に提案していきたい、という考えであった。そのキーコンセプトを探るため、公開シンポジウム「山村留学の郷 新城 美しむらづくり―過疎高齢化むらの元気プロジェクト―」を開催した。講師として、元新城自治区長、和歌山大学の二人の地域研究専門家、これに新城美しむらづくりの会代表、および地域リーダー塾塾長の二人の放送大生が出演した。元自治区長はかつて新城において、西日本最初の山村留学を導入して地区の振興・活性化に尽力された方である。元新城自治区長、地域研究専門家の基調講演の後、二人の放送大生が加わって熱心なパネルディスカッションが行われた。これにより、地域再生・活性化のキーコンセプトとなる考え方が示唆され、有意義なシンポジウムとなった。

4)プロジェクト報告書

以上の本プロジェクトにおける取り組みを報告書にまとめ、成果として公表する。

3.プロジェクトの課題
このプロジェクトの重点目標として、新城の再生・活性化を2015年度和歌山県事業「過疎集落支援総合対策」(3ヶ年)の獲得に繋げる、ということがあった。これについては、2013年度のプロジェクト成果の現地説明会を実施したことなどから、新城地区が県から、「過疎集落再生・活性化支援事業(県単)取り組み生活圏」として、指定を受ける候補地区としてリストに加えられた。これを受け、プロジェクトを策定する地区委員会として、寄合会が発足した。「山村留学の郷新城美しむらづくり」の会は、その委員となった代表を通じ、寄合会に対して会で考えた再生・活性化の案を反映させていく、ということも狙いであった。しかしながら、地区では他の委員の考えもあり、2015年度に和歌山県事業の指定を得られるかどうかは、寄合会でのまとまり具合を待つ外はない。
4.今後の展開計画
新城の再生・活性化の取り組みは始まったばかりである。そのキーとなる小学校廃校舎の利用法に関しても、会として独自の希望があるが、現時点でその案がはっきり示されているわけでない。とりあえずは会独自で再生・活性化の取り組みを考え、地区プロジェクトがスタートすればうまく協調させながら実施していくという考え方もあり、地域リーダー塾もこれを支援していきたいと考えている。
5.参加者の感想

新城地区活性化に取り組み、はや2年目が終わろうとしています。新城の皆様によるいろいろな企画が立てられ、前へ進んでいることは本当にうれしい事です。

11月に放送大学で行われた新城地区の「地域支援2014公開シンポジウム」における浦正造さんの「峠の向こうの小さな明かりを灯し続けよ」はとても良かったと思いました。

浦さんの講演を聞かせて頂き、92歳という年齢であっても、現在のカタカナ語にも順応され、そしてなによりも、力のこもったお声で山村留学を行った経緯、思い、それをなしとげた諸々の困難など、大変なご苦労を乗り越え、山村留学を成功させ、廃校を食い止められた事に心から感服いたしました。

また、パネルディスカッションも楽しく聞かせてもらいました。会場からの意見も拾い上げ話し合ったことはとても良かったと思いました。

町おこし、村おこし、そこにはそこに住む人達の大きな思いと、あきらめない強い思いがあってこそ成功へ繋がるのではないかと思いました。

6.写真
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地区の元気・活性化に取り組む会の立ち上げについて
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「山村留学の郷新城美しむらづくりの会」第1回会合
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地区民とオーストリア青年団一行との交流会「美しむら 夏の宴」のプログラムについて打ち合わせ
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居合術演武の後、オーストリア青年団一行と記念撮影
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ゲーム本番前の練習風
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昼食交流会の準備中。その前に、気になる綿菓子
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地元産の農産物を使った食べ物、飲み物で賑やかに
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オーストリアのみなさんありがとう!また来てね!
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交流会が終わった後の綿菓子。放送大生がサービス中
 
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和歌山学習センター地域支援2014公開シンポジウム
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西日本初の山村留学に取り組まれた元新城自治区長 浦さん(92才)の講演
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湯崎真理子氏(和歌山大学地域創造支援機構特任教授)
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中島敦司氏(和歌山大学システム工学部教授)、二人の放送大生が加わってパネル討論
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会場の参加者も加わって熱心な討論
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若者は田舎住まいをどう思うか?

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