学長メッセージ | 地域貢献への取り組み | 科目群履修認証制度 (放送大学エキスパート) |
面接授業 (スクーリング) |
地域貢献活動をする 学生の紹介 |
北海道学習センター | 平成27年度 | URL:http://www.sc.ouj.ac.jp/center/hokkaido/ |
プロジェクト名: HTB・LCR・放送大学北海道学習センター共同企画「北海道の地域医療について考える」 |
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1.プロジェクト概要 | ||
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今年度のプロジェクトは、2012年度から実施した地域社会との連携事業の成果を踏まえつつ、全く新しい形で地域貢献事業に取り組むもので、「広告」や「宣伝」とは一線を画す「広報」の重要性の認識に立脚している。 地域社会の活性化は喫緊の課題である。社会活性化のためには人が安心して活動できる社会基盤の構築が必要であるが、それは人が健康でいられる社会環境の創出を意味する。なぜならば、人間の社会活動は当事者が健康である(支障なく活動できる)ことを言外に前提としているからである。そして、「健康」を支えるためには、広い意味での「医療」環境の向上が不可欠の事項である。 この理解に基づいて、本プロジェクトは、北海道学習センターの学生による、①「広報」についての考察、②北海道の地域社会と医療のあるべき関係についての考察、③考察結果を踏まえた事例映像(HTB [北海道テレビ] の医療広報番組として全道に放映)の作成への関与、という3つの柱を設定した。 このプロジェクト内容は、学生の社会調査研究ならびに広報論研究として質・量共に十分であり、地域貢献事業としても意義深いものと考える。さらに、学生が北海道全域を対象としたTV番組(視聴者は50万人と想定される)の作成に関与し社会への情報発信のあり方を考えることは、地域リーダーへと成長する貴重な契機となるとも考えられる。 【番組内容】 ■2016年02月27日放送 医TV・放送大学連携企画 *関連ウェブサイトURL ■放送大学北海道SC ■2016年02月20日放送 医TV・放送大学連携企画 ■2016年02月27日放送 医TV・放送大学連携企画 *実施体制(主催、共催、後援等) 主催:北海道学習センター *事務局体制(人数等) 北海道学習センター所長,事務長,職員2名 |
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2.プロジェクトの成果 | ||
「地域リーダーの育成」という本学が掲げるモットーへの貢献を目的とする本プロジェクトは、過去3年間の学長裁量経費による事業の成果を踏まえ、参加する学生のタスクをより高度なところに設定したが、参加学生の貢献度は当初の期待をはるかに上回るものであった。7年間続いている公共放送の番組内容の企画が果たして本学の学生に可能であるのかという危惧を、学生たちは入念な事前調査に基づく綿密な企画の構成によって、見事に払拭した。北海道テレビの番組製作スタッフは、学生の企画をそのまま採用し、学生が指摘するポイントを逐一押さえて映像を作成した。これは、本学学生の中に高い研究・実践能力をもつ層が育っていることを示す事実であるが、このことはとりもなおさず地域リーダーの資質を備える学生集団が生成しつつあることも意味している。 | ||
3.プロジェクトの課題 | ||
今回のプロジェクトを遂行した学生たちは、他の学生に対しする指導的役割を果たす能力と実績を備えたと評価できる。今後は、彼らが積極的に「先輩学生」としての意識をもち、後進の学習・研究をサポートしてくれることを期待する。これが実現すれば、センターの「地域リーダー育成プログラム」の具体化にも近づくであろう。 | ||
4.今後の展開計画 | ||
昨年度と同様に、今回のテーマの下でさらに調査を進め、その成果を番組内容に付加して、来年度第2学期開講の遠隔面接授業の資料教材とする。この授業はグループ・ワークを取り入れることで、対象とする事象を多面的に考察する機能をもたせている。 | ||
5.参加者の感想 | ||
本プロジェクトは、全道放送番組「医TV」と連携し、地域の医療や福祉に関する課題を視聴者と共に考える視点で広報企画を行った。 超高齢人口減少社会を迎えているが、多くの住民は高齢になっても住み慣れた地域での生活の維持を望んでいる。こうした中、北海道は広域で生活基盤としての医療や福祉を維持しなければならないという特殊性がある。 そこで、道民が「安心して暮らすことのできる地域社会を築くために」何を考えどのような行動が求められるのか考える内容として取材内容を検討し、「地域包括ケアについて」は道北の上川町の取り組みを、「見守り活動について」は、地域コミュニテイーの維持に取り組む地域活動や企業活動について取材し紹介した。 放送について素人の参加メンバーの企画ではあったが、放送のプロのサポートにより企画の意図を映像や音声に凝縮し多くの視聴者に発信する機会を得て広報の新しい実践に参画することができた意義は大きいと感じました。 また、地域の課題を住民自ら解決に導くために「地域のコミュニケーション」は大変重要であり、そのスキルを学ぶ貴重な機会を頂いたと感謝しております。今後も放送大学が地域に密着した課題に実践的に関わることができる人材の育成を充実してくださることを希望いたします。 |