地域貢献への取り組み
2018(平成30)年度 広島学習センター
施設名 | 広島学習センター |
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年度 | 平成30年度 |
URL | https://www.sc.ouj.ac.jp/center/hiroshima/ |
プロジェクト名 | 広島の豊かな里海を守る人材育成プロジェクト |
1.プロジェクト概要 | ||||||||
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広島をはじめ瀬戸内地域では、人々の里海であり生活に大きな影響を及ぼす「瀬戸内海」の保全に活躍できる人材の確保が求められる。専門資格としては、技術士、調査士、計測士、管理士、カウンセラー等々多種あるが、「放送大学」が、これら資格のキャリアアップに寄与することを目的に、平成29年度に本事業「広島の豊かな里海を守る人材育成プロジェクト」を立ち上げた。平成30年度は7件の関連分野面接授業、1件の公開講演会(講演2件)、関連活動として1件の施設見学会を行った。また、研修旅行は港の自然景観や歴史文化財の残る鞆の浦で行った。 |
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2.プロジェクトの成果 | ||||||||
施設見学会では廃校施設を活用した江田島のさとうみ科学館を16名が訪問し、実際に干潟を歩いて海の生き物に触れ、公開講演会では53名が参加し、海洋のマイクロプラスチック汚染の問題と牡蠣やアサリの再生について学んだ。面接授業のうち2科目は実習形式で行い、学生からの授業アンケートも高評価だった。このプロジェクトを通じて海の現状を知り、海の恩恵に与る一人として「さとうみ」の保全とは何か、今後どう行動すべきかを考える契機になった。また、江戸時代の港湾施設の残る鞆の浦への研修旅行にも32名が参加し、自然景観の保全と生活環境の利便性の矛盾について考え、プロジェクトと連動したものとなった。 | ||||||||
3.プロジェクトの課題 | ||||||||
昨年度と今年度は施設見学会と公開講演会を行い、海の現状や関連する課題について学んできたが、来年度はプロジェクトの最終年度として、里海を守るための人材育成にどうのようにつなげるかが課題である。 | ||||||||
4.今後の展開計画 | ||||||||
当初計画どおり(I)専門家(リーダー)育成の働きかけ(情報提供と勧誘)、(II)専門家同士のコミュニティ形成(客員教員、サークル活動、同窓会、地域NPO)を活性化させる。(III)面接授業、公開講座、公開講演会を通じて人材発掘、専門家育成を図るとともに、施設訪問、現場視察等を通じて関連コミュニティとの交流を促進し、関連コミュニティからの放送大学への関心を高める(キャリアアップに放送大学を利用)。 | ||||||||
5.参加者の感想 | ||||||||
<施設見学会の感想> 印象に残ったことはたくさんあるが、講義の最後に館長さんが「海の水が、きれいすぎて牡蠣が育たない。自分は『きれい』、『きたない』の表現を使わないことにしている」というお話で終わったことだ。海に流れ込む水が、きれいすぎて栄養分が足りない、牡蠣が育たない海が本当にきれいなのかという事だった。 多種多様な生き物が暮らす里海を守るために何をすべきか。 海に多くの生き物が暮らしていることを、もっと身近に感じることではないだろうか。そして、近所の物静かな隣人に接するように配慮することなのかもしれない。そのためには、一方的にならず、敬う気持ちと思いやりをもって接し、関心をもって深く知り理解することが必要だと思う。少し時間がかかるかもしれないが、この隣人と良好な関係がいつかは作れると思う。 |
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6.写真 | ||||||||
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