地域貢献への取り組み
2024年度 福島学習センター
| 施設名 | 福島学習センター |
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| 年度 | 2024年度 |
| URL | https://www.sc.ouj.ac.jp/center/fukushima/ |
| プロジェクト名 | 地方における定時制高校生がもつ放送大学認知度状況調査 -福島県立定時制高校進路指導教員を手掛かりとするトライアル調査- |
| 1.プロジェクト概要 | ||
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「定時制高等学校」に学ぶ生徒・青年層が抱える進学問題や対人関係問題等を視野に入れ、彼らが「いつでも、どこでも、誰でも」が自由に学べる高等教育の機会に参加する道を開くことは放送大学の社会的責任の一つである。福島県立定時制高等学校等を対象として放送大学の理解度に関するトライアル調査を実施し、放送大学が、そうした青年層を含み、「学び直し」・「リカレント教育」の機会として活用されるための示唆をえることとした。具体的には、働きながら学ぶ必要性を比較的負う傾向がある定時制高等学校に視点を置き、県内の地域バランスを図りながら5校の福島県立定時制高等学校を設定し、進路指導担当教員の聴き取り調査を実施した。 *実施体制(主催、共催、後援等) |
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| 2.プロジェクトの成果 | ||
| 定時制高校においては、進路指導教員・生徒ともに放送大学に関する理解度は低い傾向にある。定時制高校の生徒は多くが就職していくが、家庭の経済状況の影響もあり、「働きながら学ぶ」ことを選択できる状況にはなく、「進学」はほとんど進路の視野に入れられていないのが現状である。放送大学への進学が検討されないのには、放送大学の認知度・理解度が低いことも影響していることが推測される。そこで、理解度を高めるための広報活動・情報提供の改善点を探った。高校2年生の段階で、コンパクトで分かりやすくリーフレットやポスターなどの提供や、放送大学でのキャリア支援・学生相談体制・カリキュラムモデルなどの情報提供が期待されていることが確認された。 | ||
| 3.参加者の感想 | ||
| 今日のブーカ時代において生涯学習・社会人の学び直し・リカレント教育の必要性は高まっている。これは中高年世代だけでなく、家庭の経済的課題や不登校経験・対人関係に不安等をもつ18歳人口においても同様である。しかしながら、バブル崩壊以降の格差社会の影響は厳しさを増している。就職を選択する18歳人口の状況を見ると、卒業時点では働くことが最優先されており、進学などの学習意欲を維持すること自体が困難となっているようだ。他方で、通信制の教育機会を選択する高校生はその延長線で同様の高等教育機関を希望する例は少なくない。そうした学生に対応するならば、学生相談やキャリア支援体制が今後期待されるという進路指導担当教員の発言は再確認される点である。 |
