Ⅰ『地域人財育成道場』 |
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1) |
ファシリテーション入門
この面接授業は15名の受講者がありグループワークを中心に実施した。演習を繰り返しながら、「多様な意見を集約する力」、「議論を活性化する力」「話し合いの円滑な進め方」、「傾聴の手法・分かりやすい板書の技法」などの能力の定着を図るタフな授業であったが、終了後のアンケートでは、「実務に役立つ有意義な内容であった」「今回の実習で経験したものをミーティングや会議で実践してみたい」などの意見が多数あり、履修学生は合意形成の基礎を学べたことに満足している。
来年度は対象職種を絞り、俣野先生(高知大学地域協働学部講師)による看護師向けのファシリテーション研修の実施を予定している。 |
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2) |
日本ジオパーク認定活動の支援
四国最南端に位置する高知県土佐清水市は、地域の活性化や郷土愛の醸成を目的に地域の貴重な地質、地形や歴史遺産を生かして、平成29年度に日本ジオパークの認定を目指している。
放送大学高知学習センターでは、土佐清水ジオパーク推進協議会の顧問である吉倉所長の下、本学学生による土佐清水ジオパーク支援の会(現在13名)を組織し、土佐清水市の日本ジオパーク認定活動を支援している。 |
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① |
土佐清水ジオパーク・ロゴマーク作成ワークショップ
土佐清水ジオパーク・ロゴマークに応募するため、土佐清水ジオパーク支援の会に所属する本学学生9名と教職員3名による作成ワークショップを開催した。
最初に吉倉所長によるジオパークの成り立ちや地域に与える影響、地質学的な特長など、ロゴマーク作成に必要な知識や背景に関する講義の後、グループワーク形式でロゴマークを作成し、土佐清水ジオパーク支援の会として2つのロゴマークを選び応募したが、惜しくも採択されなかった。
このワークショップを通じて、「ジオパーク」「土佐清水市の地質学、文化、歴史などの資源」について深く学び、日本ジオパーク認定活動による土佐清水市の地域活性化の取り組みについて、理解を深めた。 |
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② |
土佐清水ジオパーク推進状況の調査
土佐清水ジオパーク推進状況と市民の日本ジオパーク認定への関心度を調査するため、土佐清水ジオパーク支援の会に所属する本学学生と教職員で土佐清水市を訪れた。
1日目は19時から開催されたNPO法人 桜島ミュージアム理事長 福島 大輔 氏の講演「ジオパークによる魅力ある観光地づくり ~ジオガイドの役割と心がまえ~」に出席し、先行認定ジオパークの取り組みについて学んだ。会場は、急遽折りたたみ椅子を追加するなど、定員を上回る参加者があり、市民の関心度の高さが窺えた。
2日日は土佐清水市のジオパークガイドによるジオスポット「竜串」の案内を受け、ガイドの接遇、危機管理、ジオポイントの説明について調査し、ガイド終了後は意見交換を行ったが、そこで得られた意見を基に次回の本センターの取り組みにつなげることとした。 |
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③ |
土佐清水ジオパーク申請活動の今を知る
土佐清水市のジオポイントを見学し、その魅力や新たな魅力の発見、ジオガイドより説明・案内を受けた感想や意見など、来訪者の視点からの本学学生が評価した。
また、次回実施する「ガイド話し方講座」につなげるため、担当講師も今回の評価に加わり、実施すべき講座内容について調査した。
1日目は吉倉所長によるジオガイドを評価する際のポイントの説明を受けた後、ジオガイドによるジオポイント(唐人駄場)の案内、2日目はジオポイント(竜串)の案内を受け、ジオガイドを交えたグループワークによる評価をまとめた。参加学生からは、地元のジオガイドの方々のジオに関する専門的知識に裏づけられた説明に驚くとともに、誘致への熱意が感じられたとの意見の一方、説明中の表情や声の出し方、ポイントでの立ち位置など今後、修正する点についても意見があった。 |
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④ |
ガイドのための話し方講座
土佐清水ジオガイドを対象にフリーアナウンサー(尾崎美樹さん)による話し方講座を実施した。
各人の話す姿をビデオ撮影し参加者の意見や評価により改善していく手法により、話している時の表情、発声法、視線の使い方など技術的な手法を学んだ。
アンケート結果から、「自分の長所、短所がはっきり分かってよかった」「自分の克服すべきところがわかった」「お客様の目線で話すことが重要であることを再認識した」など、今後も話す・伝えるための能力を向上したいとの意欲を感じられる意見や感想が大半であった。 |
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3) |
地域活性化/地域人財に関する講演会
土佐清水市が位置する高知県西部(幡多地域)四万十市で公開講演会(2講演)を開催した。
「ジオパークでまちづくり」では西予市におけるジオパークを通じた地域振興策、「四万十川流域における農山村地域活性化への試み -農村観光の意義と役割-」では、“自然”を観光資源として地域活性化に活かす取り組みについての講演を開催した。 |
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Ⅱ『看護り(みまもり)人財の育成』 |
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1) |
看護職員向けファシリテーション研修
高知県新人看護職員研修推進協議会と連携して実施する研修「育て!高知の新人看護職員」として企画・実施した。定員35名に45名の希望者があったため、定員を増やし(42名)実施するなど関心の高さが窺えた。
ファシリテーション研修については、次のステップに進み、ファシリテーション・グラフィックの効果的な使い方など実習を中心とした実戦的研修を実施したいと考えている。
平成24年度から続いている高知県健康政策部医療政策・医師確保課、高知県看護協会との事業連携は、本年度の事業を経てその関係はますます醸成しており、今後も継続して高知県看護職員の人財育成に関与していく予定である。 |