2024年度からの授業料等の改定等について

放送大学は、BSテレビ・ラジオ、インターネットなどを活用した通信制大学として、大学教育の機会を広く提供しております。また、学生サービスのさらなる向上のため、資格取得等についての教育プログラムの充実、オンライン授業等の拡充、Web単位認定試験の実施等の取組を推進しているところです。

これらの取組を進めていくためには、コンテンツの研究・開発等が継続して必要となります。本学としましても、これまで自助努力による収入増や業務の効率化等の様々な経営努力を重ね、これらの取組のための財源の確保に努めて参りました。しかしながら、大学教育の機会を広く提供し、国民の皆様の多様な学習ニーズに対応するための質の高い修学環境を維持しつつ、学生サービスのさらなる充実を図るためには、他の自己収入の増加策を進めつつも安定的な財源の確保が必要なことから、諸物価の上昇の影響も踏まえ、この度やむを得ず17年ぶりに授業料等を下記のとおり改定することといたしました。また、経費削減の一環として、別紙の通りラジオ科目のradiko配信を終了いたします。

なお、本学での学びを希望する方の経済的負担が軽減されるような取組の検討も進めて参ります。

今後もさらなる経費の節減等の取組を進めつつも、教育内容の充実や学生サービスの向上に一層努めて参りますので、何卒ご理解をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

1.授業料(1単位当たり)の改定

教養学部

5,500円 →  6,000円 ( +500円)

大学院修士課程

11,000円 → 12,000円(+1,000円)

大学院博士後期課程

44,000円 → 48,000円(+4,000円)

2.研究指導料(1年間当たり)の改定

大学院修士課程

88,000円 → 96,000円( +8,000円)※1

大学院博士後期課程

352,000円 → 384,000円(+32,000円)※2

※12023年度以前に修士全科生として入学した方は、入学時にすでに2年間(4学期間)分の研究指導料をお支払いいただいています。この場合は、研究指導料の追加の支払いは特に必要ありません。ただし、2年間(4学期間)で研究指導に合格できなかった方が2024年度に新たに研究指導を科目登録する場合には、改定後の研究指導料が適用されます。※22023年度以前に博士全科生として入学した方の2024年度分の研究指導料は、改定前の研究指導料が適用されます。ただし、3年間(6学期間)で研究指導に合格できなかった方が2024年度に新たに研究指導を科目登録する場合には、改定後の研究指導料が適用されます。

3.改定時期

2024年度第1学期の授業料・研究指導料から改定

学長メッセージ

2024年度からの授業料等の改定等に関するご理解のお願い

放送大学では、BSテレビ・ラジオ、インターネットなどを通じて、時間や場所を問わずに学べる仕組みで、大学教育の機会を広く提供しています。学士の学位取得のみでなく、大学院を設置し修士号・博士号を目指せる環境を整えているほか、資格取得等に活用いただける科目も多数開設しており、国民の皆様の多様な学習ニーズに対応しています。

また、今日の社会変化や技術的進歩をキャッチアップして、本学の教育をよりいっそう効果的で学習者ひとりひとりに最適なものとすべく、そのための改革プランとして2022年3月に“教学Vision2027"を取りまとめました。本ビジョンは4つのマスタープランとして、「1.社会と時代の要請に応える教育改革」「2.教育DXの推進とデジタルデバイドの解消」「3.研究する大学としての機能の充実」「4.連携機能の充実と社会貢献」を挙げており、本学における教育内容の充実を目指すための取組を掲げております。

具体的な取組としましては、数理・データサイエンス・AI等の社会的なニーズが高い分野を中心に資格取得等に資するリカレント教育を一層拡充することとしております。また、ライブWeb授業やオンライン授業等のメディア授業の拡充を進め、あわせてWeb単位認定試験の実施を進めることにより、学生にとって利便性の高い学習機会を提供します。この他、学習センターにおけるWi-Fi等のICT環境の充実等を図り、学習環境の整備にも努めて参ります。

これらの取組を進めていくためには、コンテンツの研究・開発や設備等の維持・改善が継続して必要となります。本学としましても、これまで業務の効率化等の様々な努力を続けてきたところではありますが、質の高い教育の展開・充実のためには、安定的な財源の確保が必要なことから、この度、授業料等の改定をお願いすることとなりました。加えて、経費削減の一環として、ラジオ科目のradiko配信を終了することといたしました。

これとあわせて、企業等と連携して外部資金の獲得を進める等の自己収入を増加させる施策を進めるとともに、事業内容の見直しを不断に行い、経費の削減努力も続けて参ります。

放送大学は、今後も学習者や社会の幅広いニーズにお応えできるよう、積極的な運営と学生目線での改革に取り組んで参りますので、何卒ご理解をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

2023年5月
放送大学長

岩永雅也