本学大学院修了生が日本教育事務学会賞（学術研究賞）を受賞
このほど、大学院博士後期課程（人間科学プログラム）修了生の青井拓司さんが、日本教育事務学会賞（学術研究賞）を受賞し、同学会の第１１回研究大会（2023年12月2日～3日．於：植草学園大学）で表彰されました。
今回、表彰の対象となった青井さんの著作は、『教育委員会事務局の組織・人事と教育行政プロパー人事システム─地方教育行政における専門化と総合化の融合に向けて─』（特定非営利活動法人学校経理研究会 令和４年８月刊行）です。
青井さんは、2021（令和3)年３月に、本学大学院博士後期課程（指導教員：小川正人・現本学名誉教授）を修了された後、在学時の研究を生かして執筆された著書が、大きく評価され、今回の栄誉となりました。
日本教育事務学会賞（学術研究賞）は、同学会会員の学術研究を対象とし、教育事務研究の発展に貢献する著しく優秀な学術図書を発表した者に授与されます。
青井さんのコメント
今回受賞した本は、教育委員会事務局組織・人事研究をテーマとした博士論文をベースに加筆修正したものです。私は地方自治体職員として教育行政に関わる中、教育委員会事務局に勤務する行政職員の在り方に関心を持ち、放送大学大学院に入学しました。拙著は放送大学大学院修士課程入学から博士課程修了まで約１０年にわたる研究成果をまとめたものであり、自治体の事例研究やインタビュー調査などにより教育委員会事務局の人事配置や教育行政職員の職務遂行能力を実証的に分析・考察し、新たな教育行政職員像のシフトチェンジを提案しました。
放送大学大学院博士課程では、仕事や家庭との両立が課題となる社会人学生にとって学びやすい環境が整っておりました。土日に講義が開講され、仕事と家庭との両立を図ることができました。そして何より、博士論文を完成できたのは、指導教員である小川正人先生からの親身な研究指導によるものでした。さらに、小川先生から学会や研究会への参加の機会を与えていただいたおかげで社会人研究者として一歩を踏み出すことができました。
教育委員会事務局の機能強化・活性化は今日的な課題であり、特に、教育行政の専門職人材の確保・育成は今後、取り組むべき重要な課題と考えております。拙著がそうした課題を検討する上での一助になれば幸いです。
