「徳島新聞」に徳島学習センター講演会の記事が掲載されました

2023年6月18日「徳島新聞」に徳島学習センター講演会の記事が掲載されました。新規タブで開く

生涯学習「まなびの森講演会」 150回記念 30人聴講 石田徳大名誉教授が登壇
放送大学徳島学習センターと県立図書館が毎月開いている「まなびの森講演会」の150回記念講演が17日、徳島市の同館であった。徳島大の石田啓祐名誉教授(地質学)が登壇し、県内の地層と歴史的価値をテーマにした講演に、約30人が耳を傾けた。
石田名誉教授は、地層には地球の歴史や環境の変化を物語る情報が詰まっていると説明した上で、那賀川流域で見つかった石灰岩を含む地層について紹介。石灰岩から採取された化石を調べた結果、フィリピンのパナイ島にある地層と特徴が一緒がったことが判明したとし、約2億から2億5千万年前には日本とフィルピンが陸続きだったことが分かるデータを示した。
海陽町にある国天然記念物「宍喰浦の化石漣痕」にも触れた。約4500万年前に日本海溝で作られた地層で、形を分析することで当時の海溝付近の水流方向が分かる。地殻変動によって陸上に隆起したとされ、石田名誉教授は「日本列島の生い立ちが分かる、まさに自然の碑と言える」と地層が持つ価値を説明した。
まなびの森講演会は、地域住民の生涯学習に役立ててもらおうと2009年4月に開講。これまでに6305人が受講した。(濱岡幸宏)
写真:地層と歴史について語る石田名誉教授=県立図書館

※徳島新聞社提供