"科学"からの招待状『大統合自然史』 放送大学(BS 231ch)にて2月19日(土)より放送!
科学・技術・産業が結びつき、現代では人類活動が地球環境を改変するまでになっている。かたや先端科学の現場は、人間の五感が捉えることができない領域へと広く深く踏み込み、極微の素粒子から極大の宇宙に至る広大な領域が統合され、実験的に実証されつつある。しかし、そうした研究の有り様と人類の関わりは一般にはなかなか知られていない。
本番組では、最先端の研究所・機構の研究者と放送大学の自然科学系・人文系の研究者が協力し、「大統合自然史」として分かりやすく展開する。

第1回 大統合自然史への誘い
現代科学の対象領域はあまりに広大かつ細分化されており、一般の人々がその全貌を捉えることが不可能になっている。宇宙創生から現代までを時間軸に沿って辿りながら、科学・哲学・人類学・文学各分野の専門家が個々の立場でコンセプトを伝え、意見を交換する形で今後の番組展開の指針を示し、全体像をわかりやすく伝える。
出演
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岸根 順一郎(放送大学教授)
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鎌田 進(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)
- 七田 麻美子(埼玉大学基盤教育研究センター准教授)
- 魚住 孝至(放送大学教授)
放送日
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2月19日(土) 20:15~
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3月21日(月) 6:45~(再)


第2回 宇宙創生から物質へ
ビッグバン直後の物質の原初の姿(現在の標準模型で描かれる素粒子)を出発点として温度・密度が下がる環境の中で存在形態がどんどん変わり、原子ができ、宇宙がはれ上がり、やがて重い元素が構成され…という物質生成のプロセスを解説するとともに、ダークマター、ダークエネルギーなど標準模型を超える宇宙の構成要素について紐解いてゆく。
出演
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北野 龍一郎(高エネルギー加速器研究機構教授)
放送日
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2月26日(土) 20:15~
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3月22日(火) 6:45~(再)


第3回 宇宙の進化
宇宙空間で物質の存在形態はどう進化したか。重い元素の核融合を経ておこる超新星爆発、星の進化、そしてその過程で複雑な分子が形成されていくプロセスを解説するとともに、宇宙における化学進化の可能性を探る。生命構成分子の起源を宇宙で作られた分子の多様性に求める視点を、アストロバイオロジーの立場からわかりやすく伝えてゆく。
出演
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大石 雅寿(国立天文台天文情報センター特任教授)
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立松 健一(国立天文台野辺山宇宙電波観測所所長)
放送日
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3月5日(土) 20:15~
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3月23日(水) 6:45~(再)


第4回 分子から生命へ ~ ミッシングリンクに迫る ~
生命はどうやって発生したか。物質と生命の大きなギャップを探るとともに、生命誕生の3条件(自己複製、代謝、区画化)を同時に満たす物質の示す生命様のふるまいを検証。物質から生命へのジャンプに関与した前生物的な化学システムの痕跡は、精緻な生体分子機構を支えるRNAにあるという立場から、「RNAワールド仮説」への導入を行う。
出演
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安池 智一(放送大学教授)
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菅原 正(神奈川大学総合理学研究所客員教授)
放送日
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3月12日(土) 20:15~
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3月24日(木) 6:45~(再)


第5回 生命の起源と進化
RNAワールド仮説を裏付ける様々な事実とともに、いつどこで生命が誕生したかについての先端研究の成果を紹介する。
RNAワールドから現存生物の共通祖先にたどり着いたプロセスと現在の多様な生物世界への進化を概観、大気組成・温度変化などの環境と生命の共生・共進化によって現在の多様な生物世界が生みだされたことを紐解いてゆく。
出演
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山岸 明彦(東京薬科大学生命科学部名誉教授)
放送日
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3月19日(土) 20:15~
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3月25日(金) 6:45~(再)


第6回 物質から生命、そして人類へ
「プロパー科学者が語る自然科学と人間文化・文明論を連続的につなぐ結節点」と位置づけ、ファシリテーターとして人類学・生態環境生物学が専門の山極壽一氏を迎えて自然科学と人間文化・文明の両サイドを照らしながら討論を展開。通して現代的な課題を浮き彫りにする。
出演
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鎌田 進(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)
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岸根 順一郎(放送大学教授)
- 稲村 哲也(放送大学特任教授)
- 阿部 健一(総合地球環境学研究所教授)
- 山極 壽一(総合地球環境学研究所所長)
放送日
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3月26日(土) 20:15~
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3月28日(月) 6:45~(再)


担当
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真淵 威志(プロデューサー)
番組の見方
BS放送の放送大学(BS231ch)よりどなたでも無料でご覧いただけます。上記日程以降にも再放送を行います。詳しくは放送大学ウェブサイト「番組表」をご覧ください。