「中日新聞」に三重学習センターに所属していた認定心理士の記事が掲載されました

2024年9月20日付「中日新聞」に三重学習センターに所属していた認定心理士の記事が掲載されました。

【四日市の認定心理士が出版 悪口気にしないで 経験基に「変われるよ」】中日新聞 2024年9月20日 夕刊7面
三重県四日市市貝家町の認定心理士堀もとこ(本名堀素子)さん(44)が、今年1月に出版した啓発本「悪口を言われても気にしない人の考え方」(あさ出版)が注目されている。新学期が始まり、人間関係に悩む子どもが増える9月。堀さんは「誰に何を言われても、あなたの価値は変わらないよ」と語りかける。(軍事歩人)
小学校時代を「勉強もできたし、学級委員をするような子だった」と振り返る。しかし中学に上がると先輩たちに呼び出されて悪口を言われ、周りから人がいなくなった。親や先生に相談できず「全員が敵だと思っていた。周りの環境が悪いと思い込んでいた」という。
心理学は小学校の時に見たテレビ番組の影響で興味を持っていた。普段から抱いていた「なんで私ってこんな考え方ばかりするのかな」の答えを見つけるため、愛知淑徳大で心理学を学んだ。企業に就職したが、2011年の東日本大震災で「家も地位もお金もなくなったとき、残るのは心」と、前を向くことの大切さを実感した。
子どもの居場所づくりに携わり「心のことは学校では教えてくれない」と、放送大学で認定心理士の資格を取得。現在はカウンセラーとして不登校児童の保護者から相談を受け、市内で子ども食堂を運営するNPO法人「三重はぐくみサポート」の理事長を務める。
本の出版は小学生の頃からの夢。数年前に一念発起し、学生時代に学んだ知識や現場で培った経験を企画書にまとめ、複数の出版社に送ったものの音沙汰がなかった。そんな時、知人から「世の中にどう役立つか考えて」と助言を受け、「悪口を言われて内向的だった自分のこれまでの変化を書けば良いんだ」と方向性を定めた。あらためて企画書を送ったところ、あさ出版から声がかかった。
物事は全てとらえ方次第で、「(相手は)事実を言っただけで悪口ではないかもしれない」「自分の価値は自分で決める」とつづる。「だからダメなんだよ」といった指摘は「見返すエネルギーにしましょう」と紹介。認定心理士として向き合ってきた親子とのやりとりにも触れ、「悪口」への向き合い方をまとめた。中高生をはじめ、若い世代に手に取ってもらえたらと願う。
市内外の書店で売り上げが1位になったほか、アジア向けの翻訳版の計画もある。本の販売が伸びることはうれしいが、一方で「かつての自分のように、それだけ悩んでいる人がいると感じる」と複雑な思いも抱く。
本書を通じて伝えたいのは「(人は)考え方一つで変われるよ。自分がそうだったから」という思い。その上で「この本を読んで、悪口なんて何だそんなものか、と思ってもらい、自分を守ることが一番大事だと知ってほしい」。
「悪口を言われても気にしない人の考え方」は1540円。問い合わせは、あさ出版=03(3983)3225=へ。
図:「悪口を言われても気にしない人の考え方」から
悪口を言われても絶対にしてはいけないこと
1感情的になる
2悪口を言い返す
3真に受けて自分はダメだと落ち込む
4現実から逃げる
5ネガティブの泥沼にはまって抜け出せなくなる
写真:著書を紹介する堀もとこさん=三重県四日市市貝家町で

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