橋本 朋広
教授メッセージ
心理臨床の核心は、セラピストとクライエントの情緒的交流にあります。したがって、その営みを体系化する知としての臨床心理学は、情緒的交流という、その中へ参入しているものにしか見えない間主観的な現象の成り立ちを理解する必要があります。そのためには、間主観的な現象を、それを見る眼差し自身をも含めて内省することが不可欠です。このような特殊な見方を可能にするのが概念や理論であり、それを常に間主観的な現象の内部で問い直し、修正していくことが、臨床心理学の展開になります。臨床心理学に新しい展開をもたらす概念や理論の創造にみなさんとともにチャレンジしていきたいと思います。
大学院後期課程を目指す方へ
博士課程で指導可能なのは、力動的アプローチによる心理療法に関する研究、投影法を用いた心理アセスメントに関する研究などです。方法としては、事例研究を中心にした質的研究を重視しています。