国際交流の取り組み 2021年度

年度毎の国際交流の取り組み

ICDE Leadership Summit 2022

2022年1月20日及び21日に、ハイブリッド形式で「ICDE Leadership Summit 2022」が開催されました。このサミットは、ICDEとKNOU(Korea National Open University)が共催し、韓国教育省(MOE)が後援しました。

プログラムは、「Leadership for EdTech Oriented Innovation in Education」(教育におけるEdTech指向のイノベーションのためのリーダーシップ)をメインテーマに、4つのサブテーマをもとに世界トップクラスのスピーカーやパネリストが登場しました。

<テーマ> Leadership for EdTech Oriented Innovation in Education

(サブテーマ)

  1. Leading open and distance universities to overcome global crisis:Sharing experiences in responding to the pandemic hit

  2. Improving quality education using EdTech: Sustainable enrollment and personalized learning strategies

  3. Innovative leadership for Open Education: The Benefits of open access, open source, open science and open educational resources(OER)

  4. Leadership for digital transformation and resilience: Equitable and quality education for all

オープニングでは、ICDE会長のニール・ファッシーナ博士が、パンデミックによってもたらされたリーダーシップの課題を克服するために協力し続ける重要性を強調されていました。

この2日間のイベントは、「ニューノーマル」に適応し、EdTechnologyを活用し、インクルージョン、学習プロセス、経験を向上させている著名な専門家や講演者による対話と洞察に焦点を当て、参加者を鼓舞することを目的とした有意義な会議でした。

第1日目(1月20日)

一日目は開会式と基調講演に続いて、SEAMEO事務局長のEthel Agnes Pascua-Valenzuela氏が司会を務め、会議のサブテーマ「 Leading open and distance universities to overcome global crisis」のセッション1のパネルディスカッションがありました。

また、Deborah Adair氏(Executive Director Quality Matters)とWon Ho氏(Kongju National University教授)が「Improving Quality Education using EdTech」というサブテーマでセッション2のプレゼンテーションを行いました。持続可能な入学とパーソナライズされた学習戦略」の内容でした。

第2日目(1月21日)

二日目は、European EdTech Allianceのマネージングディレクターであり、多くの教育省や組織のデジタル教育戦略構築に携わったハヴィンガ氏が基調講演者として、「EdTech Innovation Opportunities and Challenges」というテーマで講演を行いました。

続いて、セッション3では「 Innovative leadership for Open Education: The benefits of open access, open source, open science and open educational resources (OER)」というサブテーマで、パネルディスカッションが行われました。OEGlobalおよびInternational Journal of Educational Resourcesの副社長/創設者であり、前編集長のメリッサ・レイン博士が司会を務め、「Innovative leadership for Open Education: the benefits of open access, open source, open science and open educational resources(OER)」(オープンアクセス、オープンソース、オープンサイエンス、オープン教育リソース(OER))の利点と題したパネルディスカッションが行われました。

最後のセッション4では、韓国放送通信大学(KNOU)教授のYeo Kak Yun氏が「Leadership for Digital Transformation and Resilience」と題し、すべての人に公平で質の高い教育を、というサブテーマの内容での講演を行いました。

ICDEは、大学、政府、市民社会の強力なパートナーシップが重要であると考えており、今後もICDEリーダーシップサミットのようなイベントを通じて、対話と知識交換のためのプラットフォームを提供していくという内容のサミットでした。

ICDE Leadership Summit 2022の様子

在外邦人受入に関するアンケートを実施中※アンケート回答を5月8日(日)に締め切りました。ご協力をありがとうございました。

放送大学では現在、日本国外に住む方々へのサービス拡充を検討しています。そこで、在外邦人の方々がどのような学びに関心があり、放送大学の授業がどのような形式であれば受講したいと考えるのか等について、ニーズ調査を開始しました。
以下からアンケートにご協力ください。
在外邦人受入に関するアンケート※終了しました

以下は「放送大学の国際化を考えるページ」(Facebook)です。こちらからもアンケートにアクセスできます。
放送大学の国際化を考えるページ新規タブで開く

また、以下よりチラシをダウンロードできます。
海外からでも日本の大学で学べるっていかがですか??新規タブでPDFを開く

みなさまから貴重なご意見をお寄せいただき、今後のサービス拡充への参考としてまいります。アンケートへのご協力、アンケート情報の拡散にご協力いただけますよう、よろしくお願いいたします。このアンケートの回答対象者は、現在海外在住の日本人です。

2021年度放送大学国際シンポジウム(終了しました)

2021年度国際シンポジウム「New UNESCO OER Recommendation and OER technologies (ユネスコ のOERに関する新勧告とOERテクノロジー)」をオンラインにて開催します。

  • プログラム
    以下の2部構成を予定しております。
    第1部:講演動画
    海外研究者による発表(英語)です。録画済ビデオで、日本語翻訳がつきます。
    第2部:パネルディスカッションおよび質疑応答
    オンラインの同時双方向セッションです。日英同時通訳を用意します。

  • 日時:2022年3月14日(月) 15:00-16:30(日本時間)

  • 場所:オンライン(登録者に後日通知)

台湾・国立空中大学との国際交流協定の更新

2021年11月26日、放送大学と国立空中大学との間で国際交流協定を更新しました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で相互の渡航が難しいため、オンライン開催で執り行われました。本学からは、岩永雅也学長、隈部正博副学長、山田恒夫国際交流委員長が参加しました。本学の辰己丈夫教授と、国立空中大学の蒋宜卿助理教授が共同司会のもと、岩永学長と国立空中大学陳松柏学長により、調印式が挙行されました。

国立空中大学は1986年に開学した台湾で最初の遠隔教育機関です。2016年に共同研究や教職員の交流、教材の共同開発や交換等を視野に入れた国際交流協定を締結し、以来、関係性を強化してきました。今後の展望や抱えている問題など放送大学と多くの類似点があります。

続いて、両学長による記念講演を行いました。陳学長からは、国立空中大学の概要や今後の指針についての講演があり、本学との共同研究や国際交流などについての提案がありました。岩永学長からは「日本の大学教育の変化とOUJの対応―COVID-19は何をもたらしたのか」をテーマに、日本の教育へのCOVID-19の影響や大学の対応、ポストCOVID-19における本学の社会的役割などについての講演がありました。

調印式および記念講演の開催により、両大学がこれからも手を携え、さらなる活発な交流を重ね、互いに進化していくことが期待されます。

ICDE Virtual Global Conference Week 2021

2021年10月25日(月)から10月29日(金)に、ICDEバーチャルグローバルカンファレンスウィーク2021がオンラインにて開催されました。2019年まではICDE世界大会という会議名で約2年に一度開催されていましたが、昨年2020年に予定されていたブラジルでのICDE世界大会が新型コロナウイルス感染拡大の為、中止になりました。今年は世界大会に代わりバーチャルグローバルカンファレンスウィーク2021としてオンラインにて開催され53か国から約130名の代表者が、様々なタイムゾーン(時差)に適合した柔軟な会議スケジュールを通じて参加しました。

バーチャルグローバルカンファレンスウィーク2021の全体のテーマは、Upskilling And Upscaling For Quality Open, Flexible And Distance Learning(質の高いオープンで柔軟な遠隔教育(OFDL)のためのスキルアップとアップスケーリング) で本学からは、隈部副学長、山田恒夫教授、国際連携係が参加しました。

大会は、4名のトップレベルの国際基調講演者による講演、学術論文セッション、インパクトトークセッション、デジタルポスターセッション、ラボ・ワークショップ、パネルセッションから構成されており、3つのサブテーマごとに会議が行われました。

最終日の閉会式では、各賞の発表がありました。また、ICDE理事会新メンバーの発表、 そして次のICDEリーダーシップサミットは韓国放送通信大学校が主催し2022年1月20日~21日にハイブリッド方式で開催される予定のご案内がありました。

中国・国家開放大学での基調講演

2021年10月14日~15日にかけて、本学と国際交流協定を締結している中国・国家開放大学(OUC)により、第20回中国国際遠隔教育会議(The 20th China International Conference on Distance Education)が開催され、1日目は開会式とメイン・フォーラムが開催され、2日目は、分科会とワークショップが開催されました。

本会議の開催にあたり、本学岩永学長へ収録映像による基調講演の参加依頼がありました。テーマは「コロナウイルス終息後の新しい日常における公開大学の指針と社会的役割」です。

事前にオンライン教育課の協力のもと、基調講演を収録・編集し、中国・国家開放大学(OUC)へ送付しました。

基調講演は、コロナウイルス感染拡大による日本の教育への影響や大学の対応、教員と学生の意識の変化等について、他機関のアンケート事例等をもとに説明されました。また、コロナウイルス終息後の遠隔高等教育においける新たな指針として、遠隔教育のメリットや社会からの要請等が示され、本学の構想や近未来像の取組みが紹介された。

AAOU2021参加報告

2021年6月1日から3日にかけて、スリランカ公開大学(The Open University of Sri Lanka)の主催によりコロンボ市のCinnamon Grand Colomboにて第34回アジア公開大学連合(AAOU: The Asian Association of Open Universities)年次大会が開催され、23か国から200名以上の参加がありました。2020年10月に開催予定だったものが、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響を受けて延期されたものですが、未だに収束しない感染症の状況を踏まえて現地参加またはオンライン参加のどちらかを選択できるハイブリッドモードでの開催となりました。

放送大学からは、AAOU理事会メンバーとして岩永学長と、国際担当副学長として隈部副学長が理事会および総会に参加したほか、年次大会での発表者として、山田(恒)教授(情報コース)、戸ヶ里教授(生活と福祉コース)、大森准教授(自然と環境コース)、事務局から田中審議役ほか総務課が陪席しました。

第34回年次大会のテーマは"Opening minds for a sustainable future: Re-orienting ODL to surmount challenge"(持続可能な未来へ向けて心を開く:課題を克服するための遠隔教育の再構築)で、全体としてテーマに沿った議論になるよう工夫されていました。

山田教授は、"Digital Badge as an e-Certificate of Informal Education Program: A Case Study at Open University of Japan"の題目で、本学AOBAシステムへのデジタルバッジ実装に際し実施された実証実験の結果を報告しました(岡田光正名誉教授、伏見清香教授、樋口徹・元総合戦略企画室室長補佐、斎藤賢・元インターネット配信公開講座係長との共同発表)。IMSグローバルのオープンバッジV2とブロックチェーン技術を用いたBlockcertsバッジを比較し、修了者の情報リテラシーや選好に応じたバッジ配信管理システムの必要性を示しました。

山田教授の発表の様子

戸ケ里教授は、"A cooperative nursing professional education at Open University of Japan"の題目で、本学における看護師国家試験受験資格取得に向けた、二年課程通信制看護師養成所(専門学校)との連携教育について、日本における看護師国家試験受験資格取得のための教育、2004年に始まる放送大学との連携校数及び学生数の推移を示すとともに、多岐にわたるステークホルダー間の関係と看護系専任教員の調整について紹介しました。まだ30万人を超す准看護師に対し、当該制度は広報の余地が多分にあることが課題であることが報告されました。

戸ヶ里教授の発表の様子

大森准教授は"Network-Based Remote Laboratory in Distance Education: Scanning Electron Microscopy Experiment"の題目で、ネットワーク経由で行う走査型電子顕微鏡実験の取り組みについて発表しました。会場からは、同時に接続して実習できる学生の人数などについて質問があったほか、革新的な方法による遠隔教育への実験実習の導入方法を紹介したことへの謝辞も寄せられました。

大森准教授の発表の様子

来年の年次大会(AAOU 2022)は韓国放送通信大学校(Korea National Open University)が主催し、10月19~21日の日程で韓国・済州島のInternational Convention Center Jeju (ICC Jeju)にて開催される予定です。

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国際連携係 Eメールアドレス:kokusai@ouj.ac.jp