Vol.7 ICTを利用した価値ある生活環境の創出を目指して

川原靖弘准教授(生活と福祉コース・生活健康科学プログラム)

2014年7月1日

ICT(情報通信技術)の発展により情報機器の小型化と通信インフラの拡充が進み、私たちの生活空間においても、その利用が急速に促進されています。その一方で、高齢化に対応しつつ個々人が営む生活の価値を重要視するという社会のニーズがあり、ICTの社会実装は慎重に行われる必要があります。

ICTを利用した価値ある生活環境の創出を目指して
学習センターでのゼミにて

当ゼミでは、そのニーズを視野に入れ、情報技術等を用いて生活環境での人間の状態や周辺環境情報を把握し、生活や住空間を考える研究を扱っています。学生のテーマは、高齢者行動の認識に基づく介護予防のための生活空間デザイン、医療事故防止のための医療機器システム設計、音楽要素の認知に基づく公共空間における音の考察など、生活空間(実験室を出た空間)での技術利用を中心に多岐にわたっています。ゼミは、月に一度、文京学習センターで開催し、研究分野の重なる学生同士での情報交換も活発に行えるよう心掛けております。

【学生の声】
私は理学療法士として患者様のリハビリテーションに従事する中で、バランス課題時の体幹運動様式に興味を持ち、現在川原先生のゼミにて三次元動作解析機器などを用いた運動力学的解析を中心とする研究活動に勤しんでおります。

今まで主に医療側からの観点において解析を行ってきた私にとっては、解析を専門とされる川原先生が多角的な視点を与えてくださっていることや、他の院生もそれぞれが各分野でのキャリアを持っている為、より実践的且つ現場に活かすことの出来る意見を頂くことが出来、良い刺激となっております。また、他のゼミでも言える事かもしれませんが、川原先生をはじめ他の院生も気軽にディスカッションを行える雰囲気があり、業務の忙しい場合等でもweb会議も行っていただけるため、自分のペースに合わせて論文を執筆させていただいております。(田中和哉)