Vol.11 研究室から地域への発信

井出訓教授(生活と福祉コース・生活健康科学プログラム)

2015年1月26日

認知症の人も、そうでない人も、地域で暮らす一人ひとりが力をあわせて、認知症になっても安心して暮らせるまちを作る。そんな目標を掲げ、2007年から認知症フレンドシップクラブというNPOを立ち上げ、活動を続けています。

研究室から地域への発信
函館市長へタスキをつなぐ

フレンドシップの活動の一つにRUN伴(ラントモ)というイベントがあります。RUN伴の目的は、一つに、私たちが暮らす地域の中には支えを必要としている認知症の人がいるということを、同じ地域に暮らす多くの人達に知ってもらうということ。また、地域に暮らしている認知症の人やご家族にも、暮らしている地域の中にはたくさんの仲間たちがいるということを知ってもらうこと。さらに、地域の一人ひとりが認知症をタニンゴト、ヒトゴトとして捉えるのではなく、ジブンゴトとして考えていくきっかけ作りをしていくことにあります。

2011年に函館‒札幌間の300kmから始めたこのイベントも、4年目を迎えた今年は帯広から広島までの2500kmを延べにして約3000名の参加者が一つになりタスキをつなぎます。今年のタスキは2014.9.22.現在、南東北ステージを終え次の関東ステージへとつながっています。また今年は、現在までに北海道の帯広市長、登別市長、函館市長をはじめ、岩手県知事も参加してタスキをつないでくださるなど、それぞれの地域での活動に深まりを見せてもいます。

今後も、全国のそれぞれの地域が誰にとっても安心して暮らしていける地域へと変わっていく、そんなきっかけ作りを仕掛けていけたらと考えています。