Vol.19 良いところ探しの教育・研究をめざして

戸ヶ里泰典准教授(生活と福祉コース・生活健康科学プログラム)

2015年12月25日

良いところ探しの教育・研究をめざして
大学院ゼミのメンバーと

患者・障害者におけるQuality of Life(QOL:生存・生活・人生の質)とその向上・支援のありかた、医療・看護・福祉系専門支援サービスの質の向上、などが共通のテーマです。除去すべきネガティブな問題を同定するだけではなく、増進・向上させるべきポジティブな要素を探るサルートジェニックアプローチで研究を進めることも共通しています。

研究テーマには「脳卒中患者の生活の再構築とストレス関連成長」「ソーシャルマーケティングを活用した子宮頸がん検診受診率向上プログラムの評価」「RIASによる理学療法士‐患者コミュニケーションの特徴」「慢性疲労症候群患者のQOL」などが挙げられます。研究方法論としては、社会調査方法論や疫学調査方法論を用いています。2か月に1度全員参加の研究指導に関するゼミのほか、定期的に方法論の学習会、論文抄読会を開催しています。テーマも背景も一見バラバラですが院生同士は仲が良く競いつつ助け合いつつ研究を行っています。

【学生の声】
私は精神科病棟の看護師をしており、研究テーマは「精神科急性期病棟看護師における心理社会的労働職場特性」です。戸ヶ里先生のゼミに入門(?)し、研究の奥深さに初めて気付きました。ゼミでは指導担当教員の横山先生をはじめ、同期や後輩の院生、OB、OGの方達、TAの先生方とご一緒し、遠方の院生はweb会議で参加し、研究内容や方法論について議論してきました。様々な方達より多様な視点の意見を頂き、毎回発見と驚きの連続です。厳しい意見もありますが、全員が議論しあえて笑いあえる雰囲気です。ゼミの後の懇親会も楽しみの一つです。戸ヶ里先生のゼミで学べているのは人生の大きな収穫です。(小杉英之)