認定心理士の認定単位数について

基礎科目(a.b.c領域)

基礎科目は、さらに a,b,c という3種の領域に分かれています。 そして認定にはこれら3領域それぞれから所定の単位を修得し、合計で12単位以上の認定単位数を修得していることが必要になります。

a領域:心理学概論

この領域では、心理学の基礎分野について、全般的に学んでいるということが求められます。
認定にはa領域で、4単位以上の単位を修得していることが必要です。

b領域:心理学研究法

心理学の実証的研究方法の基礎を学んでいることが求められます。
b領域とc領域を合わせて8単位以上の認定単位数の修得が必要です。

c領域:心理学実験

心理学の実験的研究の基礎を学ぶために、心理学の基礎実験、実習の経験を持っていることが求められます。
この領域だけは、放送授業で履修することが出来ず、必ず面接授業で単位を修得しなければなりません。

複数項目の実験、実習に実験者及び参加者(あるいは協力者)として参加し、その結果についてレポートをまとめた経験を持っていることが求められます。
c領域では最低4単位分の認定単位数が必要です。そのうち心理学実験の基本主題の科目を3単位以上履修してください。4単位分の授業の中では、実験的方法で知覚や認知、社会など基本的な内容の課題を4つ以上含む計6課題以上の実験、実習を行っている必要があります。

また、それぞれの授業の中で同じ実験、実習が重複して実施されてしまう場合があります。科目登録前には必ずシラバス(授業概要)を調べて、同じ実験、実習課題が含まれていないかを確認してください。ただし、4単位のうち1、2の実験課題が重複してしまうというような場合は問題ありません。

選択科目(d.e.f.g.h領域)

選択科目はd~h領域という5つの領域に分かれており、資格を取得するには、この5領域の中から任意の3領域以上で、それぞれ4単位以上の認定単位数(必ず基本主題を含むこと)が必要です。さらに、合計認定単位数が16単位以上であるということが求められます。

5領域のうち最低3領域に、4単位以上の単位があれば、残りの領域に単位がなくても、あるいは1、2単位しかなくても問題ありません。
選択科目の多くは、基本主題として認定されますが、選択科目でも中には副次主題となる科目もありますので、年度別資格取得対応項目一覧などで、必ずご確認ください。なお、できればc領域以外は、できるだけ放送授業で単位修得をしてください。

認定心理士の申請には、合計36単位以上の認定単位数が必要です。基礎科目では12単位以上、選択科目では16単位以上という認定基準がありますが、それだけではまだ36単位には達しません。選択科目は16単位に留まらず、できれば20~25単位程度を修得してください。
また、選択科目の単位は、学部で開設されている科目に加えて、大学院の科目でも申請可能です。どの科目が利用できるかについては、年度別資格取得対応項目一覧などでご確認ください。

その他の科目:心理学関連科目・卒業研究(i領域)

基礎科目、選択科目とは別枠でこのi領域があります。この領域の単位は修得しても、しなくてもどちらでも問題ありません。この領域が設けてある理由は、心理学には様々な研究領域があり、a~h領域までの領域に全てが収まるとは限らないからです。さらに、a~h領域のうちの2つの領域にまたがっていると判断される科目もあるからです。
なお、この領域には基本主題、副次主題という区別はありません。修得単位数が、そのまま認定単位数になります。

ただし、この領域も心理学科目だけしか該当しません。例えば、教育学や社会学などの科目を「内容が近いから」という理由でこの領域に入れることはできません。どの科目が資格取得に利用できるかについては、必ず年度別資格取得対応項目一覧などで確認してください。

さらにi領域では、卒業研究の単位(6単位)のうち4単位分が認定されます。
ただし、認定の対象になるのは、あくまで心理学の卒業研究です。「心理学の卒業研究」というのは、心理学者を指導教員として作成された卒業研究という意味です。指導教員が心理学者でない場合は、資格取得に利用できません。ここで、「心理学者」と判断されるのは、その教員がいずれかの心理学会の会員であるということです。

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