公認心理師の資格とは

2019年度から放送大学で学部段階での対応カリキュラムを開設しています

放送大学は、2019年度第1学期から公認心理師対応カリキュラムを学部段階で開設しています。 放送大学では毎年約1,000名の教養学部所属の学生が、認定心理士の資格取得要件を満たしています。 また、大学院臨床心理学プログラムでは、過去19年にわたり毎年約30名が修士課程を修了し、臨床心理士になる道を拓いています。 そして、2019年度から公認心理師試験受験資格における学部段階での要件を満たせるようになりました。

「心理演習」「心理実習」を受講するには選考試験に合格する必要があります。(受講定員は全体で30名)
放送大学は学部段階のみ対応。
大学院のカリキュラムには対応しておりません。

公認心理師とは?

公認心理師は2015年に成立した「公認心理師法」に基づく、心理職の国家資格です。

公認心理師の仕事とは?

公認心理師の仕事は、公認心理師法で以下の4つが挙げられています。

  • 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること

  • 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと

  • 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと

  • 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと

どこで働くの?

公認心理師の職域は、臨床心理士が働いてきた以下のような職域と重なると考えられています。

保健医療分野

病院・診療所(精神科、心療内科等)、保健所、精神保健福祉センターなど

福祉分野

児童相談所、心身障害者福祉センター、女性相談センター、老人福祉施設、児童自立支援施設など

教育分野

学校内の相談室(スクールカウンセラー)、大学の学生相談室、教育センターなど

司法・犯罪分野

家庭裁判所、少年鑑別所、少年院、保護観察所、刑務所など

産業・労働分野

企業内相談室、企業内健康管理センター、安全保健センター、ハローワークなど

臨床心理士との違いは?

臨床心理士は、臨床心理学に基づく知識や技術を用いて心理的な問題を扱う専門家です。 内閣府が認可する「公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会」が、臨床心理学に基づく専門のカリキュラムを備えた大学院修了者を対象として受験資格を与えています。
一方、公認心理師は国家資格で、大学の学部で広く一般心理学や医学等の科目を含む「大学における必要な科目」を履修し、卒業後、指定された科目を開設する大学院に進んで必要な科目を履修して修了するか、あるいは、法の規定する認定施設で2年間の実務に就いた人に国家試験の受験資格が与えられます。

放送大学では「大学における必要な科目」のうち、「24.心理演習」「25.心理実習」を受講するためには選考試験に合格する必要があり(定員は全体で30名)、「25.心理実習」の実習先は首都圏となる予定です。

放送大学で資格取得を目指せる、その他の心理学資格

認定心理士は、心理学に関する標準的基礎知識と基礎技術を修得していることを、「公益社団法人日本心理学会が認定するもので、職業に直結する資格ではありません。認定心理士の申請条件は、「大学を卒業して学士の学位を取得していること」及び「大学で心理学に関する科目を36単位以上修得していること」となっています。資格取得のために、大学院に入学したり、試験を受けたりする必要はありません。

臨床心理学に基づく知識や技術を用いて、心理的な問題を取り扱う専門家であることを示す資格です。放送大学大学院は、「公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会」の第2種指定大学院となっており、修士全科生として「臨床心理学プログラム」を修了した上で、1年以上の心理臨床実務経験を経ると、臨床心理士資格審査の受験資格を得られます。

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